愛
あの子に好きと伝えた瞬間、そんなに好きじゃ無いって同時に思った。
君が好きなのは、結局自分の作品が好きだって言ってくれたからかも知れない。
宇宙の中心、無くした星を探し続けてるみたいな、私の自己愛。
私を愛したいから、他人を愛すのですか?
他人を通してしか、私、私を好きになれないんですか?
私、君を利用しちゃったのかな、
ただ、愛して欲しかった。
無垢な頬をした赤ん坊に向ける、
泣きそうな眼差しでさ。
私をただ、君に好きでいて欲しかった。
それ以外、何もいらないと思ってしまう、
私の頭を優しく、どっしりと支配する思いがまた、頬を伝う。
私、一番愛していたいのは、きっと、ずっと、私自身だったみたい。