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満月日の夕日が沈むまで  作者: 瑞優 かのん
1/2

0:エピローグ

貴方には変わらない毎日がありますか


つまらない退屈だと思う日常がありますか


バカみたいに笑いあって、


死にたい生きている意味が分からないと思う時もあって、


毎日楽しいなんてありえなくて。




貴方には守りたいものがありますか



0:エピローグ


「ねーね、君の思い出を聞かせてよ」

「…思い出!?急に何を言い出すのかと思えば…」


青空に綺麗な飛行機雲が線を引く。


「…えぇ!いいじゃーん!教えてよ〜」

「思い出って言われてもなあ…うんー」


日曜日なのに学校の屋上にいる。


「なんでもいいの!小さいことでも!」

「うーん…ああ!そうだ!!」


君の目は透き通るように綺麗だね。


「なになに!?」

「幼稚園の時やんちゃすぎて先生に毎日怒られていました」


そういや君の名前ってなんだっけ。


「…お、おお!…それは思い出なの?」

「うるさいなあ!話したいって思ったんだからいいでしょ!」


私ね夢を見たんだよ。


「はいはい〜笑 あとは!?」

「あとはー…あ!庭で泥団子作ってたら洗濯物まで汚しちゃって怒られました!」


恐ろしいほど細かくできている夢。


「怒られてる思い出しかないの?笑」

「…いやそれは無い。あとはねー…夕日…1人で夕日を見に行ったことあるよ!」


誰かと夕日を見に行ったんだ。そういう夢。


「…へぇ!綺麗だった?」

「うん!すっごく綺麗だよ!…見に行く?」


でもその顔は思い出せない。


「あのさ…」

「うん?」

「なんでキミは今の思い出を話そうと思ったの?」

「え?…なんでって言われても…」

「…じゃー質問を変える、…その、今言った思い出は全部キミ1人で行った思い出ですか?」

「1人でって当たり前じゃん、だって1人っ子だったし近所に友達もいな──」


──ズキンズキン──


「…痛い。頭がズキズキする…え?なんで?なんで急に?…痛い…ねえ痛い…よ」

「…ごめんね」

「なんで、謝るの…っ…いった…」


──ポタっポタっ──


「え?ねえなんで…なんで自然に涙が…出てくるの…止まらない…どうして…どういうこと…?」

「ほんとにごめんね」


君の声を聞いていると落ち着いてたんだ。


「僕の本当の名前は──」

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