インターセックスという性別があやふやな人間が、小説で恋愛を書く時に考える事
僕は戸籍上、男ですが……まあなんやかんやの色んな要素のせいで、第二次性徴がありませんでした。
ヒゲは生えないし、声も変わらなかったです。スネ毛も薄いです。
その上、思春期くらいから胸が出てくるわ尻もでかくなるわ腰はくびれるわで、あんまり男っぽくない外見をしています。
小学生の男の子に女性ホルモンを投与したら、こんな感じに成長するんじゃないかな。
初対面では、僕のことを女だと思う人が大半です。髪の毛も長いしね。
服は男物ですが、そもそも声が高くて胸がある時点で、男だと判別するのは無理じゃないでしょうか。
なので、その場限りの関係だと、女のフリしちゃう事が多いです。
男の人にご飯に誘われたら、喜んで一回は行きます。お金ないんで、奢りで食べるの大好きです。二回目はさすがに悪いので、男だよってバラします。
自分を女だと思った事は一度もないですし、女になりたいと思ったこともないです。男とも思ってないですけど。自然に中途半端に育ったので、ずっと中途半端な性別のままでいいと思います。
誤解があるとアレなんですが、こんなの絶対に損のが多いですよ。普通の事をやるだけで、なんでこんな思いをしなきゃいけないんだって事が何度もありました。百パー、ただの男か女のが得です。
で、主題なのですが。
僕は、女の子に恋愛感情を抱いた事がありません。男に対して抱いた事もないですよ。
というか、女の子がニガテです。キライまでは行かないと思うのですが……。
もうね、「偏見だ!」って言われそうなんですけど。
女の子ってさ、親しくなるとよくわからん事で、いきなりめっちゃキレるじゃないですか?
あれが怖いんです。怒るタイミングがわからないんで、付き合い方が把握できないと言うか……いや、あれマジで怖いよ。
口喧嘩になると、丁寧に説明してもわかってくれないし……いやもう「偏見だ!」って怒られそうなんですけどね。僕の知ってる女性は、大体そうだったんです。
僕だって、女の子の友達はちゃんといます。女性とのコミニュケーションが無理ってわけじゃないです。女性の良い所もたくさん知ってます。
でも、僕は女の子に恋愛感情を抱かないので、そういうのが許容できないんですかねえ。
女の子がニガテなんで、恋愛は完璧に諦めてます。むしろ、あっさり諦めちゃっても別にいいやくらいの魅力しか、女の子に感じてないって事です。
そもそも、女みたいな男を好きな女の子なんていないだろうし。男の人と付き合うのも違う気がする。だから僕の人生には、これから先もロマンスはないでしょう。
誰かを好きになるとも思えないし、ちょっと寂しいけど……仕方ないかなぁ。
エロスは……どうなんでしょうね。
近い感覚を味わう事は、なきにしもあらずというか。
感覚が薄すぎて、自分でもよくわかってないです。
もうあえて誤解されるの前提の書き方をするなら……小麦色の肌の女の子の鎖骨が、カリカリに焼けたスペアリブみたいでいいと思います。じゃあ、お前はスペアリブに欲情すんのかよって話になりますけど。一種の鎖骨フェチかもしれないですね。カニバリズム思想はありません。
もちろん女の子のフトモモは、とっても素敵だと思いますよ。絶対領域、いいよね!
でもそれって、割れた腹筋が綺麗と思うのに近い感覚かなあ?
おっぱいはあんまり興味ありません。小さいけど、自分にもあるしね。
暇な時は、自分で自分の胸を揉んでみます。なんか、おっぱいパブって所は1分100円くらいと聞いた事あるので、1分くらい揉んで「これで100円儲かった!」とか、わけのわからん充足感を得てます。
マンガやアニメだとトラブル的に胸を揉まれた女の子が「あん!」とか言って頬を赤らめてますけど、胸って別に揉まれてもグニグニ潰れる感触あるだけで気持ちよくなくね? って思います。あれ、誰視点の表現なんですかね。
子供のころは「男の人はおっぱい大きければ大きいほど好きなんだ」と思ってたのですが、むしろ小さい方がいいみたいな人がいる事を知り、衝撃を受けた記憶があります。あれは、「女子もスネ毛が生える」と同じくらい衝撃でした。
恋愛をした事がない、身体的に性欲が薄い。
なので、恋愛や性欲の話を描く時は、もう完全に想像でやるしかありません。
今、なろうで書いてる小説の主人公が、性欲強くてエロゲが趣味という設定なので、キャラ作りに死ぬほど苦労しました。でも苦労しただけあって、かなりリアリティのあるキャラクターができたと思います。
でも異世界転生が人気って聞いて挑戦したんだけど、タイトルがよくなかったみたいでねえ……。
話を戻しましょう。
僕は、男や女と言うものを、自分とは『完全に異なる性』として捉えてるので、それらを作る時はまず、ロジックを積み上げます。
最終的にどうなるかの結論は決まってるので、そこに至るまでの情熱の持って行き方と言うか、お互いの欠点をどこまでカバーできるか、どこに魅力を感じるか、どこが怒りの沸点かで、キャラを作る事が多いです。
ロジックさえ積んでおけば、キャラが感情を持って勝手に動いてくれるので、あとは結論に向けて外部からイベントを起こすだけです。
僕はプロットを一切書かず、とりあえず着地点と設定だけ決めて書き始めるので、キャラが勝手に動いてくれないと、筆がまったく進まないです。
ですが、ニガテな分野がありまして。
それはいわゆる、盲目的な恋愛感情を持ってるキャラなんです。
森博嗣の瀬在丸紅子みたいなキャラは、僕には書ける気がしないです。
ストーカー気質のキャラにも一度、挑戦したことがあるんですが、まったくキャラが動かなくて、泣きそうになりました。
どうして、破滅するような無茶な行動を取るの? → 愛だから!
この構図が、マジで理解できないんですよ!
意味不明すぎます。
えー?? そこまで強いの、恋愛感情って? 生存本能より強いの??
だって生存本能って、強さで言えばSランクじゃないですか。それに勝てちゃうの?
何ランクよ、こいつ??
どんな感覚なんだろう。ちょっとでも感じた事あるなら、それを膨らませればいいんでしょうけど。
いやあ、恋愛って不思議だなー。恋に恋するというか、恋愛にはめっちゃ憧れてます。いいなー。
GS美神というマンガの横島忠夫と言うキャラは、性欲が強くておっぱいやフトモモのために命を賭けたりします。これもある意味、矛盾した破滅的行動ですが、性欲の方は「男は性欲が強く、本能的に衝動を感じる」という要素があるので、まだ理解できます。
盲目的な愛を持ったキャラが書けるようになれば、キャラ作りの幅が広がりそうなんですけどねえ。
……がんばろ。