表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
725/732

日没する処の天使②


 俺は夢に通じる。記憶を思い出した瞬間に「夢へ」と行き来い出来る魔法を編めるようになった。


 多くの魔族が、夢を持つように。


 多くの魔族が、夢を伝えるようになった。


 そして、新しい犯罪も多く増えていった。


 そんな革新の発展のあと、俺は専用の夢を渡る。結果、ネフィアと赤子。そして、青い天使がガゼボで待っていた。白い世界でただただ待っていた。


「思い出すの遅かったわね。トキヤ」「トキヤさんこんばんは」


「すまん待たせた。ネフィア……娘は?」


「夢でも寝てる。力を使いすぎたようね。土地柄だから『夢』に修羅の国は繋がらないし、非常に厄介な長城のファイアーウォールがあって無理みたい。この子が繋いでくれたから。超えられた」


「なるほどな。ルシファーに問いたい。呼んでもいいな?」


 俺は席に座り、ルシファーを見る。青い天使は鼻を掻きながら頷いた。その瞬間に白い空間にヒビが割れ、空間が一瞬にして黒くなり。ガゼボの照明がつく。ドロっとした塊が空から降り、ねじりながら人の形を作る。夢でこそ本質を見せるが、あまりにも「黒」な天使を全員で見つめた。


「久しぶり、天使番号13番。アセアセ」


「……久しぶりファーストのロットナンバーズのルシフェル。だいぶ垢抜けたじゃない。あのアマの洗脳どうやって切り分けたか知らないけど。アマの臭いがしないから何もしないわ」


 緊張の対面を感じさせるが、ルシフェルがひきつった笑顔で対応していた。だが、深呼吸して切り替えた瞬間に彼女は笑顔を消し、ガゼボから離れて大きい二枚の羽根を広げ槍を取り出して見せつけた。


「まぁ、今ならアナタと対等に戦える気がしますので大丈夫でしょうね」


「へー、有翼の数じゃなくて大きさと武器と知識。そして信念で強化されてるんだ。ほら、私。言ったよね。『女神から離れたら強くなれる』って」


「え、忘れた。覚えがない……ごめん。13番」


「………あなた本当に変わったわね。謝るし、罵声もないし、衣装も自由を感じるし」


「まぁまぁ昔なつかしい会話はもういいから。あれが今の私の雇い主」


 ルシファーがネフィアを指を差す。ネフィアは軽く会釈をし、笑顔のまま。赤子を俺に預けた。おーおー、かわいい寝顔だが。俺の顔の面影がないほどネフィアに似そうな顔である。おーおー。大きくなったらきっと………苦労するだろうな。政略によって。政略に負けない強さを持つ必要あるな。剣士には向かないな。しかし、魔法の才がありそうだ。やはり、両方親が剣士じゃないと才は突然変異で生まれるものかもしれない。


「始めまして。佐藤さん。私はネロリリスです。女神を倒した方法との事ですが。実はいまそこに刺さっている。その剣の模倣で勝ったみたいです」


 ネフィアが地面を指差すと暖色の刀身の剣が生える。それを見た佐藤と言う天使は驚き。納得の表情を示す。


「『女神を殺すための剣』は誕生してなかった。それを生む方法も。今やっと誕生する『世界』を作ったのですね。ふーん……なるほどね。なるほどねぇ」


「……そうなんです? ごめんなさいやっぱり分かりませんわ」


「フグッ!?」ボタボタ


「「「!?」」」


 唐突に佐藤の目から膨大な血が滴り、全員が慌てて近づく。ルシファーは何かに気がついたようで顔を掴んで症状を見ようとする。


「目をヤッたのね!? 魔眼持ちだったわねそういえば!! 目を見せなさい!! 夢でも痛みはある!! 夢痛に聞く薬を流すから静かに………」


「目を落とす」


 佐藤の目から2つの眼球が落ち、転がり、燃え上がる。そのまま、空洞の目から新しい眼球が生まれて佐藤の血はいつの間にか拭われる。その状態を見た後にルシファーが目をみて、診察を終える。


「魔眼で女王見てはだめですよ。神経は大丈夫そうね。良かった。夢でも現実まで侵食して焼ける場合あるからね」


「……おっそろしい魔王ね。だから『女神は全てを先ず捨てて魔王討伐』に重きを置いたのね。私と同じように焼けたのね」


 始めて知る事実にネフィアと俺は顔を見合わせるが、ルシファーは知ってたと言わんばかりに続けた。


「魔眼が多く流行ってる時から言われてたけど魔王を見ると焼けるから見ないようにって基本ルールだったの。それも……マクシミリアンと帝国の戦争中でも。魔眼持ちは皆が知っていた。これって『未来視、過去視』が出来ない理由なのよね」


「あのアマ……だいぶ手が詰まったのね。いい気味。納得した」


 佐藤がネフィアの前へ行き、頭を下げる。


「仇討ち、ありがとうございます」


 深く深く頭を下げる。それにネフィアは短く返事をするだけである。一応これで顔を知り、昔の怨恨はなくなった筈である。そうして夢から覚めようとした瞬

間。夢の割れ目から、少年が顔を出して笑みを浮かべる。


「やぁやぁ諸君。お出迎えありがとう。第3層から領域外へ飛ぶのは怖いね。情報の波や、ファイアーウォール。もう護る者がいないのに登場するガードメカ達ばっかだったよ。だけど、一番安全な場所で顔を見せれるのだから。いいリスクとメリットだ」


 身構える前にネフィアが膝をついて頭を垂れ、それに倣って俺も赤子を抱いたまま垂れた。それに合わせるように皆が同じ仕草をする。ネフィアは一瞬で理解していたのだ。この人物を。


「発言の許可をください」


「わかった。許そう」


「始めまして、ネフィア・ネロリリスと言います」


 ネフィアが代表で挨拶し、全員を紹介後に帝は頷き命じる。「儀礼は終わり、あとは健全なお話するように」と。帝が指を鳴らし、和風の畳の上に移り変わる。あまりの操作に手慣れているために「熟練」を感じさせた。テーブルの上はお団子に緑茶があり、佐藤が「うわぁ!!」と喜び席に座りながら畳を叩き感触を確かめていた。いや、ネフィアと一緒にだ。おい、ネフィア、畳の網の数を数えるな。


「文化に深いですね。お二人とも、では、ようこそ『陽国』へ」


















評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ