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私たちは姉妹②


 決闘後にお義母様がやってきて、私たちを癒した。そして、無断の真剣での決闘を怒り。夕飯は飯抜きとなった。私はそれに残念と思うと共にそれどころではない作業が待っていた。


 私の義手義足はリミッターを外した結果、損傷を受け。また、右足はなくなり替えのパーツを一から調整と魂の結びつきを行わないといけない。


 寝室でリペアに付け替えてから作業を初め、気付いたら日は沈み。残すのは「右足」を着けることだった。根元から外し、新しい装着をしなければならずこれが私は……苦手である。


「ふぅ……やります」


トントン


「?」


「サン居る?」


 やると覚悟を決めた私の寝室に戸が叩かれる音が響く。私はドアを開けるとそこにはワン姉様がおり、私は首を傾げた。そのまま部屋に入ってもらい、姉様と向き合う。


「就寝時間前ですが……」


「サン、ごめん。俺に付き合わせてしまって」


「いいえ」


「その……これ」


 ワン姉様は持ってきた鞄から布にくるまれた耳付きの卵サンドイッチと水筒を出す。私はそれに……察する。


「……盗んで来た。俺の分はいいから食べな」


「姉様、ちょうど二つに切れてます。それに……作りたてです。他になかったでしょう?」


「よくわかったな?」


「これ、お義母様が作ってくれてます。用意してたんです」


 私はニコッとして、一切れを貰う。食べた時に甘いソースとベーコンと卵が大いに口の中でもダンスを踊った。ワン姉様も一切れを取り食べだす。水筒からコップに水を入れて飲み、落ち着いた時にワン姉様は口を開く。


「今日はごめん」


「……いいえ、姉様は焦っていただけです。自信がなくて。でも、杞憂でしたでしょう?」


「サン……なんでそんなに賢いんだ?」


「教えてくれたのはシィですよ。シィが言い当てたんです。私はわかりませんでした」


「そっか……本当にごめんな……義足……」


「いいえ、大丈夫です。リペアもあります。それにワン姉様の成長のためなら……義足は役に立ったのです」


「大人だなぁ……俺が惨めになるよ」


「子供です。背伸びした……早く早く大人になりたかっただけの」


 私は、私の手足を作ってくれた方を思い出す。そのままリペアを手に取る。


「それ、まだくっついてなかったんだ」


「はい、今さっきやっと調整が終わったんです。そして、これからが……大変なんです」


「え、着けるだけじゃ……」


「それだけでは義手義足は動かないんです。魔力を流してそれを血流のように這わし、魂を伸ばし……本物の手足と誤認させて操るんです。その時、私は思い出すんです。『幻肢痛』と言い、それと一緒に焼かれたような痛みも混じります。新しく接続すると必ずあるんです」


「サン!? そんな痛い思いするのわかってたのにあんな技を!!」


「もちろんです」


「サン……ごめん」


「ワン姉様……謝罪はいりません」


「ごめん!!」


「…………『ありがとう』です」


「……ありがとう。サン」


「はい、お姉様」


 私は笑みを溢し、覚悟を決めて足を繋げる。その瞬間に思い出す足の痛みと焼かれる痛みに絶叫し、悶え、ヨダレを滴しながらのたうち回る。薬でも軽減できない魂や頭が勘違いする痛み。そんな私を姉様は抱き寄せてくれる。


「サン、がんばれ!!」


「つぅうううううう」


 苦しい中で私は姉様の応援を頼りに意思を保ち続けて足をしっかり繋げた。終わった時、安心ができる人の暖かさに私は甘える。


「ワン姉様の熱が伝わります」


「サン、あなた冷たいのね」


「はい、私の体は……」


 私はそのまま目を閉じて眠ってしまう。そして、夢の中でまたワン姉様と出会う。そう、私たちは夢魔だから。夢でも繋がれるのだ。







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