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女体化魔王で成り上がり、婬魔の姫と勇者のハッピーエンドのその先に  作者: 水銀✿党員
エンシェントマキナ・モダンメカニカルフロンティッドライン『古代の機械に現代の機械と未来の最前線』
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フロントライン⑳④~ミュータントの女王~


 ミュータントの襲撃はあったが無事金持ちに助けられて一番初めのガレージにやって来た。驚くべき事にガレージには金ぴかの機体、黒い機体が2機。ピンク色の機体が1機。そして、私が最後に乗ってた赤い機体が鎮座していた。そんな風景に酒瓶を飲みながら眺めてる男が溢す。


「いやぁ~爽快な眺めですなぁ。名だたる傭兵がこんなに集まるとは。金の匂いは本当にするねぇ。サクラちゃん」


「運だけで実力は皆無な人が何かいってます」


「運も実力のうちってね。それに依頼はこなした。無事に彼女を救ったじゃない」


「確かに訂正します。仕事する信頼は強いです」


「おうおう、硬い喋り方だね。それよりも……ネフィアちゃん。大きくなったねぇ」


「まぁ、賞金ランキング1位ですもんね」


 私は端末で自分の首の値段を見て飛び抜ける。会社が建てられる金額で狙われている。だから、あれだけの傭兵が結託したのだ。割り勘でもそこらの賞金首より多い。


「でも、あなたは狙わなかった。何で?」


「賞金首の金額をいただけるようで、裏切って来たんです。確定で前金も多く。俺は金を出す所に従うのが主でね。あとは金の匂いしかしない。あなた、何処かの社長令嬢でしょ。じゃないと生け捕りなんてなかなか言われない」


「社長令嬢より上よ、それもこんないまだに争う世界より上のね」


「なら、いい話をいっぱい寄越してくださいよ」


「……うま馬車のように働かせてあげるわ」


 私は彼が用意したカードリーダーにカードを差し込み、お金を振り込む。なお、逆探知もされてないようで杜撰な気がするのだ。


「まいど。で、もう一つ。そこのサクラちゃんから話があるそうだ」


「よろしいですね。では私は『⑩ボール』となり『オープン』の10番目の傭兵となりました。そこで、『オープン』の中枢のサーバーにアクセスし、情報を見たとき……『オープン』のリーダーと思われる方とネフィアさんが探している方を見つけました」


「……え?」


「『⑧ボール』です。登録時期などを見ると最近の新星です。そして……姿が『人間似たなにか』です。また、リーダーは『バルムンク』の傭兵で『0ボール』です」


「それってつまりは私は知らず知らずに行方不明者を見つけていた事になるのね。トキヤ!! 知ってたの?」


 カラスの操るロボットと一緒に機体を整備するトキヤが首を傾げて近付き、問いかける。彼は首を振る。


「いや、ただ………接触があるだろうなぁと思ってた。既に『女王ネフィア』とわかってる奴がな」


「⑧ボールだって」


「お前をルーキー呼ぶ奴だな。わざとだった訳だ。名前を呼ばないようにな。ネフィア『女王陛下』って言ってしまうからな」


「間違っていいそうね。ちょっと連絡してみるわ」


 私は端末からカスミにお願いし繋いで貰う。そして、彼は出た。


「こんにちはルーキー……いや。女王陛下。度々のご無礼失礼します」


「かかってくるの知ってたの?」


「……いつかは気付かれると覚悟しておりました。ネフィア女王陛下は無事に落ち着ける場所で潜伏してるんですね」


「ええ、場所は聞く?」


「いいえ、集合場所がよろしいです。女王陛下、往々にして最悪な結末をご想像できますでしょうか? 女王陛下が動いてくださり開きました門は酷く歪んでおります」


「……私を囮にしたのね」


「はい。そして……予想通りの動きがありました。私らの友は……『カンパニー』の合同本社実験場になります。具体的には『カンパニー』は女王陛下を『女王陛下』として知り得たようですね。まぁ、捕らえた友に映像を見せたのか……どうしたのか分かりませんが」


「で、どうするの? あなたは一人で行くの?」


「言いましたでしょう。『攻勢に出る』と『オープン』の傭兵全員と『バルムンク』の軍が大攻勢をかけます。女王陛下はメトロを通って『カンパニー』を強襲してください。ルートはサクラさんに送りました」


「届いてます」


「メトロは封鎖されてるのでは?」


「女王陛下はハッキングお得意では?」


「ああ、それは……そういう知り合いが遠隔で解除してるの」


「……俺でもわからない人と会ってるようですね。もしや蒸気街の?」


「ええ、それも。サクラの母親よ」


「驚いた。彼らは元気ですか?」


「元気であなたたちを待ってる。長く待たせすぎかもだけど……仕方ない。取り戻すにはちょっとわかるわ」


「心情を汲み取っていただきありがとうございます」


 地下世界にとって私たちは希望なのだ。お宝なのだ。だからこそ……重要拠点に封印する。


「『希望』ねぇ……」


「女王陛下……申し訳ありませんが『絶望』ですよ。戦うことしかしてきていない彼らに取って……空から降って来たのですから」


「わかった。ブリーフィングは?」


「今夜、10時に集まります」


「……カスミ。ブリーフィングの準備お願いね」


「機体に画面接続。大丈夫です」


 私は硝煙の匂いに鼻をくすぐられる。善良な心は今は鳴りを潜めていた。あるのはただ「国民を取り戻すだけである」のだから。





 10時前に、ストローに差したカフェオレを啜りながら機体の中で画面を見ていると複数の顔が写し出される。⑧番とかかれた映像にはエルフ族の青年が緊張した表情だった。①の人に関して驚いたのは女の子であり、角が生えており、私はそれに記憶があった。悪魔族である。もう驚かない。


「こんばんわ」


「こんばんわ」


 色んな方と挨拶を交わし、皆の姿を見る。だが、その中で男だろうおっさんが私に対して言葉を溢す。


「ほんまにごっつい美人さんやったんやなぁ⑨は。で、そこのカラスとカラス2号はあなたの知り合いとな」


「ええ、そうよ。身分は地上にある国の女王と王配。夢の話のようで現実よ」


「はははは、メトロの幽霊や。ミュータントがいる環境に今更だな。嘘も本当も関係ねぇよ。それに鉛の重さは変わらないだろ」


 それに同調するように「雨も変わらない」「晴れる日はつまらない」と続く。私はその反応に笑みを溢して①番の画面を見た。


「あなた、ミュータントね」


「ミュータントと言えば確かにそうかもしれませんが。れっきとした人間です。ただ、強化人間の末裔です」


「そんなことよりもぉ~私は~なりそめが聞きたいわぁ。ねぇ、王配って事はやっちゃってるんでしょぉ? どうよ? 私に一晩貸してよ」


「あああん? 貸さないよ。あれは私だけの快楽」


「へぇ、床上手いんだぁ」


「ネフィア静かにしろ。皆が困ってるぞ」


「ごめんなさい」


 私はボイスを切る。そして、操作して①だけと通話できるようにした。


「では、『カンパニー等々への同時攻撃作戦』の概要を説明します。『最終目的は徹底した打撃を与え、サイト⑨への攻勢弱体化を狙う』事になります。また『地上の人』を見つけ、確保する事が狙いです。我々『バルムンク』の思想は『ミュータント保護』です。よろしくお願いします」


 ①そう言うと画面に地図が映る。私はメトロを通って潜入し……暴れろと書かれていた。


「では、②番から順番に質問に答えます」


 ゆっくり話が始まり、それを聞きながら酒を飲んだいり、ゲームしたり、寝る人もいて緩い時間がすぎる。私はカスミとサクラのゲーム勝負を見ながら待ち、私の番へ来る。


「⑨番。内容は理解してますか?」


「『カンパニー』の首都に潜入。その後に暴れればいいんでしょ? 重要拠点は地図で確認できるしハッキングしてくれるから問題ない。問題なのは機体はどうするの?」


「カスミさんが操作して待機しているとのことです。また、目標は研究施設です」


「わかった。私の任務を終わらせる。で、私に恩を売って何をしようと言うの?」


「我々は『ミュータント保護の名目とある予言を持ってます』。その予言は『ミュータントの女王』が現れるとの予言であり、それに助力することで地上への道が開かれ……人類は救われると言われてました。そして……救われる日が近いらしいのです」


「私は別に救おうとは……暴れるし」


「この世界は依頼出来ます。依頼です」


「わかった。そのときになったらね」


 依頼を依頼する。なんとも遠回りだが。今はそれでいい。何が起きるかわかったもんでもない。身構えるだけだ。


「にしても『バルムンク』がミュータントの集まりだったとは。何故、あなたたちを実験せず。私たちを浚うのよ」


「『バルムンク』の始まりは実験体廃棄から始まってま

す。要らない子や失敗作が生き残り、逃げ、ついた場所がバルムンクミサイル実験の爆心地なんです。非常に強い汚染があり、私たちの故郷は人は住めません。ですが、ミュータント化した私たちは住めましたし、動植物も大丈夫であり、何故か用意されていた最新鋭施設がありました。ロゴの翼は元々はその施設の物です」


「なるほどね。で、あなたはそこの王と言うことね」


「はい、バルムンク族長。ムー・バルムンクです。私たちはミュータントですが……あなたのように死なない訳じゃないです。流石に22lrの銃弾でも死にます」


「そうなの?」


「はい」


「……ミュータントとは?」


「汚染に適応した種なのか……それとも本当に突然変異なのかは私たちの科学でもわかっていません。私たちの科学も過去の施設の科学。『リューク・バルムンク博士』が何のために残したかも定かではないのです」


「リューク? リューク・バルムンク……何処かで聞いたような。リューク……確か……」


 一匹のハーピーを思い出す。郵便局員で働くハーピーと言う鳥人族の娘でシエルと言う名前だ。そして、その夫である名前を思い出す。思い出したら背筋が冷えていく。


「リューク・ハーピー。確か異世界の……異世界? 待ってよ。本当にあの世界は異世界だった? んんん?」


 私は狼狽える。


「知ってる人に名前が一緒なんですね」


「ええ、シエルと言うハーピーの旦那さんがその名前です」


「シエル……し、シエルですか……」


「なに?」


「バルムンクの資料解放キーとパスワードは『シエルは僕の空』なんです。これはどう言うことでしょうか?」


「………その話は後にしましょう。作戦のお話をして……落ち着いたら情報の出し合いましょう。オープンのリーダー」


 私はいけない物を聞いたような気がして背筋が伸ばしてため息を吐く、本当によくため息が出る。私たちは「全く関係ない世界の話」から「世界に影響与えた話」に変わったことを察し、私を大いに悩ませる。一本の筋が通ってしまった事を。












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