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女体化魔王で成り上がり、婬魔の姫と勇者のハッピーエンドのその先に  作者: 水銀✿党員
エンシェントマキナ・モダンメカニカルフロンティッドライン『古代の機械に現代の機械と未来の最前線』
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フロントライン⑰~出会い~

 私は愛機と共に「ルーキー」と言われるオープンの傭兵を狩る依頼を受けた。機体操縦方法で多くの方法があり、そんな中で私は他と違った方法で機械を操縦する。それは頭に埋め込まれたチップから無線で機体に繋ぎ、そこから機体のネットワークに繋ぐ方法で操縦し、私の機体を自分が全て管理する。故にヘッドパーツのCPUは外してあり、レーダーから全ての情報を自分で並列処理をしていた。


 何人もの自分が居るような感じであるが、私の個性は歪まず。それを行える私は生まれながら最初から『強化』された個体だった。強い生体。生まれた所もどこか知らず。母親か誰かさえわからない。覚えている場所もサイト⑩の下層街で捨てられていた場所からだ。だが、私はそこで「生きていく術」を既に手にしていたし、全てのネットワークにアクセス出来る能力があり、苦労せずに生きていく事が出来た。


 そうして私は傭兵へと進む。腕の立つフリーランスの傭兵へと。仲介者でもあり、傭兵でもある私は自分の母親父親を探す。


 「誰が何のために私を作ったのか?」それだけを知りたかった。そして、その糸口になりそうな傭兵を私は見つけたのだ。


 最初は何気ない「ルーキー撃退」の任務が出会いだった。ボールと言う「オープン」が採用している傭兵につけるコードに数字が刻まれたボールのエンブレム。腕の高さは全ての勢力とタメを張れる独自に『強化』された人間ばかりの傭兵であり、傭兵登録順でナンバーが振られる。倒された結果、欠番もあり。そして、そのナンバー9の傭兵がサイト⑨で話題になった。


 『強化』されていない筈の傭兵でありながら、ダイレクトな操作やクイックブースターによる急加速をものともせず。アーマードウェポンの互換性を発揮し、高機動戦闘で多くの企業、国家の傭兵を屠っている。危険な赤い機体を仕留めるため企業、国家の傭兵連合部隊に参加し化物を仕留めた。


 しかし、違う場所でまた確認された。それも全く同じ強さで。犠牲を出して我々は蜂の巣にした事実が嘘のようにその傭兵は死ななかった。そして『不死身』であると思われ、不明機体との戦闘も確認され、話題の傭兵となる。


 私はその『不死』に心当たりがあった。


「元々生きていないのなら、死なないわね」


 そう、私は「機械化された脳」のコピーを知っているのだ。私はネットワークでその片鱗を見た。自立したAiが居る事を予測出来たのだ。予測方法はA,B,Cがあるとする。それをA,Cだけ情報を持ってるとしよう。その間に消された情報や隠されている情報は何かと言うとBであり。私はその観測結果から「人でないなにか」の存在を知ることになった。


 そして、それは「世界を支配している存在」であるだろう事がわかった。しかし、わからない事もある。不明機体は『世界を支配側』であるにも関わらず。敵対しているのだ。「支配側ではない」新たな勢力である事。そして、気が付いたのは全員だった。


 全ての勢力が「オープン」の「新たな強化」を知りたがっていたが、今はその赤い機体の主が中心人物だった。サイト⑨は「赤い機体」によって平和になり、「オープン」への攻撃をしなくなって10日経った。そこへ私は「最終兵器」を複数投入し、赤い機体を誘い出した。


 そして、私は勝った。損耗した赤い機体では全力の私には敵わなかったようで不死で機械化している筈なのに私を越えて来なかった事に疑問を持つ中で私はコックピットをひんむこうとしたが自爆し、その自爆の破片に紛れている物を捕まえた。


「えっと……はろー?」


「………」


 アーマードウェポンの拳で捕まえたのは女性の人間だった。





 私は戦利品が予想外な物であり、拳に掴んだままガレージに帰ってくる。暴れる様子もないが潰すには硬く。人間でない事がわかる。私は機体から降りる。


「あれカスミ?」


「……いいえ」


「えっ、ごめんなさい。勘違い?」


 私はボードに質問用紙を用紙して問いかけた。カスミという名前に心当たりがない。


「あなたの名前は?」


「……ナインボール」


「それは通名。本名を答えなさい」


「……も、黙秘で。その本名でも活動しているので」


「……………ネフィアさんですね」


 数時間前にネットワークのカメラに彼女と似た姿を見つけ、録音された会話を拾う。妨害を受けたが私はその一瞬で情報だけを抜き取った。その数秒後に彼女のデータは「抹消」される。人為的に彼女は隠されている。


「えっと……さぁ」


「ネフィアさん。質問です。あなたは『ロボット』ですか? 『アンドロイド』ですか?」


「え?」


「違うのですね。アンドロイドではないですね」


 私とは違うようだ。私は「アンドロイド」「人造人間」「ホモンクルス」と言うのに近い。それは私自身でわかる。特徴的な桜の髪色が作り物である証明である。肌の色素も薄い。


 逆に彼女は生々しいし反応で初々しい。高度なAiと言えばいいだろうが感情がある振りがうまいだけなのかはなんとなくの目でわかる。これは生きている反応だ。


「えっと……私はこの後どうなるの?」


「質問します。あなたは何故、『死ななかった』のですか? 人の身でバリアを纏う装備は確認出来ません」


「えっと……秘密事項です」


「電気を流します」


「アブぅ!?」


 私は電極を彼女にくっ付けて電気を流した。痛いだろうけどあまり危機感を持っていないのか、平然としている。痛みに対して強い耐性があるようだ。


「拷問は効き目が薄いのか確かめます。足の靴を脱がし、針を刺して行きます」


「わ、わかった。答え……」


 ガシャン


「おわ!?」


「なんで!?」


 機体が勝手に動き彼女を解放する。私は慌てて銃を構えるが彼女はそんなのお構い無しに私と戦う。足に銃を打つが彼女はそれを打ち返して私の腕に当てた。そんな芸当に銃を落としてしまい、そのまま殴られ倒される。銃を拾われて私に向けられたまま。機体のライフルも私を狙いを定めるのを察した。


「……優秀なオペレーターですね。私の機体をジャックするなんて」


「ネフィア……ごめんなさい。この子………殺さないで」


「わかった。カスミ」


「あなた方は一体何者ですか?」


 私は座り問いかける。何が起きたかを全て理解したので知りたい情報だけを聞いた。


「私も聞きたい。カスミ……彼女はなに? あなたに似てるけど」


「傭兵名『SAKURA』。本名はサクラです。製造シリアルナンバー01で……はい」


「シリアルナンバー? カスミ、彼女は人間じゃないの?」


「……はい。彼女はあなたの研究資料から色んな事をして培養した『人造亜人族』になります」


パンパンパン


 私の目の前でネフィアという傭兵は銃を機体に向けて全弾発泡し、怒りを示す。機体はライフルを落として頭を下げていた。そして私は知る。己が求めた答えを知っている人物に一番近い人を見つけた事を。


「カスミ、あなた何をした?」


「………怒らないでくれる?」


 私の機体が女性の声を発して土下座する姿を初めてみた。こんなに綺麗に操縦できるのは心当たりがあり、私は静かに立ち上がってお願いする。話をしてほしいと。







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