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女体化魔王で成り上がり、婬魔の姫と勇者のハッピーエンドのその先に  作者: 水銀✿党員
後日談~神を倒し、魔族統一を成した夢魔であり女体化の最強最悪トラブルメーカーの英魔族の魔王様。何故か世界を救う勇者兼白翼の天使と勘違いされて異世界転移してしまう……
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選ばれし勇者(女神)たち、失敗した召喚


 早朝の教会で私はネフィアお姉ちゃんに揺すられて起きる。起きると一人の金のかかったローブに身を包んだ司教が頭を下げた。彼の表情は真面目であり、何処か空気の雰囲気で緊迫している。


「おはようアンジュ。ちょっとゆっくり出来ないかも」


「おはようございます。お姉ちゃん、どうしてですか?」


「……勇者たちに囲まれてるの。教会を攻めるほどの度胸はないようだけどね」


「囲まれてる……囲まれてる!?」


 起き上がり剣を私は掴む。


「アンジュぅうるさい……眠いですよ」


「おはようウィンちゃん。勇者に囲まれてるって!!」


「……えっ? ええええええ!?」


「うるさいウィン。起きなさい」


 隣の驚いた声に私は逆に冷静になる。大剣を持ちながら柄を撫でる。憤怒を込めた声でささやきながら。


「剣の錆にしてくれよう。不徳を罰する」


「アンジュちゃん。女神のしていい顔じゃないよ……まぁ落ち着いて落ち着いて」


 ネフィアお姉ちゃんがなだめ、その隣の司教が少し気が抜けたのか笑いながら話をする。


「ほほほ。女神様とやらは好戦的ですなぁ。まぁ罰当たりの奴らは外で囲んでおるのは確かです。女神様が来られると言うお告げで人払いしておいてよかったです。ここが戦場になるとね予想づみですよ」


「……すいません」


「いえいえ。不届きものを切り落として差し上げてください。それよりもですね。女神様、残念な知らせで船と港を押さえられてしまいました」


「船?」


 私は司教に聞き返す。すると頷き、船場の地図を出してくれる。ネフィア姉さんと司教が状況交換をする。


「宣教師の船でございます。ですが……それは予想済みでございます。これは囮であり傭兵の船を雇っており、そちらに乗船後……どうにかして軍艦の包囲を抜けて海を出ていただき大陸に渡ってください」


「軍艦の包囲ですか。なんでこんなに勇者たちの動きがいいの……」


「勇者の中に予言能力を持つものがいらっしゃいます。気をつけてください。船の目印は海賊旗です」


「……ほえぇ……教会がそんな……悪いことを」


 そう、海賊である。賊である。


「女神様。海賊ですが教会を慕う方々です。海賊でないといけない事もあるのですよ」


 ネフィアお姉ちゃんを見るとネフィアお姉ちゃんもそうでしょうねと賛同する。必要悪というものだろうか?


「アンジュちゃん。ウィンちゃん。という事で3人で別れて包囲を抜けます。3人で戦力を分散しながら空を飛ぶかして海賊旗を目指します。出港は一人が到着したらですのでそれ以外は泳いでいきましょう」


 すごい、むごい事をお姉ちゃんは言う。いやだぁ泳ぎたくない!!


「私は泳いだ方が速いかも……姉さん」


 やばい私だけ遅れそう!!


「じゃぁ……各自現地集合です!! なにか質問は!!」


「はいはい!! お姉ちゃん!!」


「アンジュちゃんどうぞ」


「おやつはどれだけ持参していいですか? 盗んで来ます」


「ぬ、盗む……あなた女神よね。あと遠足じゃないよ」


「女神様、それではビスケットをお持ちください。そちらの部屋にございます」


「……この子が本当、申し訳ありません!!」


「いえいえ。女神のお姉さん方もお気をつけて」


「よし、まぁ飛べばなんとか……あと、新たな技をヴァルキュリアお姉ちゃんと出来たから頑張る」


 私はビスケットを腰袋につめ。大剣を背負う。ウィンディーネはバットを掴み。ネフィアお姉ちゃんは帯剣した剣を撫で私と一緒に翼を出す。


「よし、準備できました行きましょう。ありがとうございました。準備できる時間を作っていただき」


「いえいえ、全く場所を用意する事しか出来ませんでした。ご武運を……あまり支援が出来ませんでしたが、旅が良いものになることをお祈りしております」


「ふふ。司教さん。お祈りの必要ないですよ。直接言ってください。祈り先は私たちです」


 私は司教に笑みを向けて翼を広げて並びウィンディーネが扉を開く。目の前に……騎士たちが盾を持ってぎっしりつまっているのを見たあと並んで歩く。しかし……


ガッ!!


 ネフィアお姉ちゃんと私の翼がそのまま扉に引っ掛かる。


「……一人、一人出ましょうか?」


 締まらない空気が流れる。これがネフィア姉さんの恐ろしい所である。


「絞まらないなぁ。死闘なのに」


「……死闘ねぇ。得意よ。私はね……正面から行こうかしら? 正直、戦い好きなのよね」


 ネフィアお姉ちゃんが唐突に冷気を出し、私は勇者に同情する。ヴァルキュリアお姉ちゃんが久しぶりに表へ出たのだった。





「新たな勇者を召喚します」


「ああ……今度はしっかり操れる勇者を呼べ」


「……はい」


 召喚陣が描かれた玉座で新たな勇者を召喚しようとバルバトス以下、王が詠唱を行う。ゆっくり魔法陣が輝き出し、そして雷のような轟音が玉座に響いた。


「成功ですね。では……新たな勇者よ!! 異世界の魔王が世界を荒らしている。助けていただけないだろうか?」


「……へぇ。本当に異世界なんだ。おっ!? ステータスあるじゃん」


「すまない勇者よ。話を聞いて貰えるとうれ……ぐはっ!?」


 王が胸を押さえ、倒れる。バルバトスは慌てて魅了の能力を使うが勇者は異に返さない。バルバトスは驚く。心に忠誠を誓う等という感情が一切ないのだ。


「お、お前は!?」


「……スキルは即死させる事ができるか。心臓を止めるのかな? あと少しもがいて王は死んでしまうね」


シャキ


 剣をバルバトスは抜く。失敗したため、殺そうと近付いた瞬間だった。剣を避けられそのまま脇につけていた短剣を奪われる。


「勇者同士には能力の効き目は薄い。ありがとう先輩、さようなら」


スパッ!!


 短剣をそのまま首に差し込み。全く躊躇なく人を殺す。


「いやぁ、いいねぇ。偉そうな奴を殺すのは……即死なのはつまらないけども。加減をしたら苦しんで殺せそう」


 召喚された勇者は殺した勇者の服を剥ぎ、着た後に召喚された理由。呪いのような使命の声に笑う。


「……ああ、この耳鳴り。魔王ネフィアを倒せという雑念。早く消そう。耳障りだ」


 殺意を生み出した使命に導かれ新たに召喚された異世界の元殺人鬼だった男は王と勇者の頭を力強く踏みつけてバラバラに散らし、生々しい音が足裏から玉座に響く。


「ああ。いいおとだ。いいおとだ」


 そう言いながら……新たな残忍な勇者は玉座を後にした。手を赤く染めながら魔王を追う刺客として。











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