魔王のつとめ、女神のつとめ
戦いを終え、ネフィア姉さんの後ろについていき都市の門をくぐった時に私たちは衛兵に囲まれる。しかし物怖じせずに堂々とネフィア姉さんは落ち着いた対応で衛兵に説明する。自身の身分を示して、そのまま何事もなかったように去る姉さんは群衆の視線を集めた。その中で私はネフィア姉さんの隣を歩く付き添いみたいな感じである。
群衆は距離を開けながらも、落ち着き、なんとか店をやりだしている所を見つけて店に二人で入る。
「………お姉さん。結構目立ってますね。行く先々でみられてました」
「ドラゴンを倒すのは騎士の誉れだかよ。それを目の前で倒したのを見せたのです。どこに行っても私たちは注目されるようになったの。だから、表向きは素晴らしい人を演じる事が大事です」
「そうなんですね!!」
ドンッ!!
乗り出すように身を寄せる。もちろん椅子はネフィアのお姉さんのお隣である。
「う、うん。近い。対面に座りなさいよ。アンジュちゃん」
「丸テーブルなのでどこ座っても大丈夫ですよ? まつげ長いですね?」
「まぁ、まぁ……はい、長いね」
「にしてもかっこよかったですねぇ~ヴァルキュリア姉さま~」
両手を合わせて今さっきの激闘を思い出して高ぶる。ああいうのが勇者であるのだ。
「そうねぇ。どうやって戦うのか思ったら。拳一本。魔法はおまけと強化のみなんてねぇ~変な人」
「ネフィア姉さんも強いのですか? ヴァルキュリア姉さんから聞いてるので気になります!!」
「どうでしょうね。正直、私より強い人は多いかもしれません。個人の戦いはやってみないとわからないものですよ。逃げることも念頭に置いてるのでね。私は」
「私はネフィア姉さんは逃げない気がします」
「あら? 逃げるよ。面倒ならね」
「私が後ろに居てもですか?」
「一緒に逃げましょう」
「はーい」
ゆるく返事をしながら。やっぱり助けてはくれるんだと再認識する。人懐っこいのか、慣れているのか、隣にくっつけていても邪険に扱ったりせず話をしてくれる。暖かいと思う。私は心の底でネフィア姉さんを心から許していると思う。異世界の魔王だろうと……信じれる人である。
「ご飯、お持ちいたしました」
「あっここに置いておいてください」
「はい」
姉さんはピザを頼み。そのまま切り分けられた物を食べる。その後、ネフィア姉さんから唐突に対面に座るよう指示をされて渋々離れる事にした。重要なお話らしい。
「対面に座り直しなさい。重要なお話です」
「ネフィア姉さん。唐突にどうしたのですか?」
「今ね、旦那の言葉を思い出したの。えーと、戦いは情報の良し悪しである。戦力分析は大切と言うことで……面接します」
(ふぁあぁ~何か面白そうな事をやりだしましたね。寝ていられないです。起きて来ましたよ。私も参加します)
「……面接?」
面接とは何を聞かれるだろうか?
「ええ、面接。ヴァルキュリアと私が質問し答えます。私は弟子は取りません。これから私はアンジュちゃんを知ろうと思いました」
(私もです)
「なので、面接です。不採用は……ないです」
(不採用あります。ただ、一緒に生活をする他人ですね)
「ごくっ」
息を飲み込み一瞬で緊張し、体が強張る。ネフィア姉さんは不採用ないとか言ってるのにヴァルキュリア姉さんダメとか。怖い。
「では、えーと。アンジュちゃんの自己紹介は知ってます。だから、そうですね。職業、女神と言いますが……何を成しましたか? 女神としての功績を教えてほしいなぁ」
「……」
汗をだらだら流し、言葉につまる。
(何も無しと……カキカキ)
「あっ!? ゆ、勇者を召喚する事が出来るようにしました!! ステータス付与とか!! スキルばらまきとか!!」
「他力本願でないっと。カキカキ」
「あっあっ!?」
私自身、なんとも言えず苦悩する。
(では、私たちに弟子として志願希望を聞きましょう)
「弟子? ヴァルキュリアの意味わからないけど。まぁ~志願希望をどうぞ。アンジュさん」
「は、はい。私はその。ヴァルキュリア姉さんの戦いを見てカッコいいと思いました!! それと私は女神として……未熟者と悟り。師事をお願いしたいと思い志願しました!!」
「わかりました。やる気はありますね?」
「はい!!」
元気よく返事をする。
(結構、厳しくしますが続けられますね?)
「はい!! 望むところです!!」
「元気○っと……ヴァルキュリアさん、そういうことですね」
(そういう事です。言質は取りましたね。では、次に出来ることを聞きましょう。鍛えるのには実力を知らなければなりません)
「アンジュちゃん。出来る事は何ですか?」
「はい、創造する事ができます!!」
「では、実践してみてください。そうですね。ナイフを一本お願いします。時間かけていいですよ」
「……むむむむ。はい!!」ポン!!
私はイメージしたナイフを机に置く。なかなか上手く出来たと思う。
「では、鑑定します。ナイフですね普通の」
(普通のナイフです。妥協点ですか?)
グニャァ
「あっ!?」
ナイフがネフィア姉さんによって曲げられる。そしてそれを私に渡すとそれが紛い物であることがわかった。軽く、グニャグニャと曲がるのだ。次に同じようにネフィア姉さんが作り出したものが机に置かれる。それを手に取ると重く、そして曲がらず。非常に精巧に本物のように出来ていたのだ。
「あうぅ」
「要、練習。物の本質を捉えておらず。贋作ですらないです。女神としてそれはどうなんでしょうか?」
(創造バツですね。練習必須です)
「……」
すごく落ち込んだ。良いところを見せたいのだが。その全てをこの人は上を行く。今まで何をしていたのだろうか私は……
「うぅうぅ……」
(泣かない泣かない)
「ちょっとキツくしすぎましたかね? でも、私がもしもね。この世界の住人ならそれをして当然と思いますから。何でもできる。そんな女神を目指しましょ」
ネフィア姉さんが優しく私を慰めてくれる。
「あい……あい? 弟子入りいいのですか?」
(不出来な弟子ほど可愛いですから。鍛えがいがございます)
「まぁ、不出来なのは仕方ないです。教える人がいないのがいけないのですよきっと。私もここまでに多くの師事をいただいたからね。最初はナメクジだったんです。弱々でした」
「ナメクジ……なんか可愛い名前ですね」
「大型のナメクジ強いんだけどね。塩ですぐ負けるから弱いけど。塩ないと戦い辛いと聞くね。アンジュちゃん知らないのねぇ~」
ナメクジを知らない私。何か変なのかとも思う。
(ナメクジ……ナメクジは害虫ですよ)
「農作物被害を起こす生き物です」
「ナメクジ……ネフィア姉さん見てみたいです。創造できますか?」
「生き物を生むのは御法度ですよ。流石に……世界をメチャクチャにする結果しか生みません。私の思うことでは勇者みたいな物と一緒です。なお、生き物は創造できないですね。不思議とね」
ネフィア姉さんはそう言いながらスッと暗い顔をする。人懐っこい笑みは消え痛々しい表情の後に首を振ってまた笑みを溢す。
「ヴァルキュリアさんには出来るのでは?」
(ネフィアさん……御法度でしょう)
「ナメクジ一匹でなんともないでしょう」
(じゃぁ……右手借ります)
すすっと目の前でネフィアさんが掌から一匹のうねる生き物を生み出した。私はそれを見て嫌悪感を抱く。
ねっちょりした。ウネウネに背筋が冷えた。あまりの冒涜的な姿に吐き気もする。
「これがナメクジです。アンジュちゃん」
「こ、こんな悪魔より恐ろしい生き物がこの世に……」
「ナメクジは気持ち悪いですけど。こうすればまだ……見れます」
ネフィア姉さんだろうか、ヴァルキュリア姉さんだろうかわからないが右手をナメクジに当てると……何か背負った生き物になる。クルクル渦巻きに捻れた硬い殻をナメクジが背負い。まだマシな生き物になる。
「カタツムリです」
(えっ、これカタツムリじゃないです。これじゃぁホラガイですよネフィアさん。カタツムリは渦巻きが平たいです。こんな細くないです。ホラガイでも違うので……ええっと。アワビ?)
「はい、ホラガイです。アンジュちゃん」
ホラガイと言いきった。ホラガイらしい。
「えっと……殻がつくと可愛いですねちょっと」
何か触覚みたいな物が伸びている巻貝。テーブルから降りて転がりそのまま外へ出ていく。
「でしょう。ひっくり返して酒と醤油で炙ると美味しいですよ」
喰われる危機を感じ逃げ出したのかもしれない。
「……えっと」
それを眺めながらあれを食べれると言うネフィア姉さんのことが少し恐ろしくなったのだった。
*
私は食後の面接後にネフィア姉さんの後についていく。何処へ行くのですかと聞くと静かについてきてと言った。それに私は従い黙って後ろについていくと教会につく。剣を抱く乙女のステンドグラスだけが太陽に照らされており、非常に綺麗に掃除された場所。そして多くの人が詰め寄せていた。
「教会?」
「ええ、教会。ここは神父が医者もかねてるみたいね」
私を奉る教会に近付くと唸る声や色んな人の流れや働く人……そして担架で運ばれる方々がいた。その傷は様々であり。今さっきの戦いの余波で傷付いた方々だ。不安そうな表情でネフィア姉さんに近づき手を掴む。
「病院も兼ねる教会は多いです。そして……お金持ち以外は……なかなか治療も薬もないんですよ」
教会に入ると椅子は退かされ、多くの人が布の上で寝かされていた。至るところに包帯を巻かれた者など、うめき声が教会に満ちている。私は口を押さえ、想像を絶する阿鼻叫喚の光景に目を背けたくなった。
「これが……戦いの現実よ。アンジュちゃん。勇者なら復活したり回復したりするでしょうがね。あなたが本来護るべき人は弱いのですよ」
「……はい」
納得し、己が不滅な存在である故に怪我など薄い感覚だった。傷はすぐに回復するが……彼らはそうはいかない。そしてそんな普通の人が大多数なのだ。
「あの……勇者の方ですか? 何か……」
シスターの一人が恐る恐る近付きネフィア姉さんに声をかける。姉さんは優しい笑みを向けてその返答を行った。
「すいません。医者、または聖職者は足りないのですか? 治療は……行き届いてないように見えます」
「あっ……はい。一応、奥で一人一人を治療はしておりますが……」
「では、彼女をお使いください。聖職者であり、私の知る世界最強の癒し手です」
「ネフィア姉さん!?」
(静かにアンジュちゃん)
(わ、私にそんな力は……ないです)ギュ!!
ネフィア姉さんの手を不安そうに強く握りしめる。
「そんな!! ありがとうございます!! 勇者様!!」
私は否定しようにも今度はシスターに手を捕まれ感謝される。そこまでされると……非常に断りづらい。
「治療室はどこですか?」
私の不安をよそに姉さんは話すを進めた。
「ご案内します!! こちらです!!」
「……」
私の不安をよそに個室に案内してもらえる。ベットとほんの少しの包帯しか置かれておらず。机しかない個室でネフィア姉さんが眉を歪ませる。
「本当に何もないですね……」
(ちょっと驚きましたね。治療してないんですね)
「よろしくお願いします……」
シスターが深々と頭を下げた。そして、ネフィアお姉さんが返事を返してシスターは部屋を後にする。
ガチャ!!
私は扉が閉まる瞬間にネフィア姉さんに問いかけた。
「どうするんですか!? 私は女神でも……そんな医者みたいな事できないです!!」
そう、無理だ。
「大丈夫」
「大丈夫じゃないです!!」
「すいません!! 先にこの人をお願いします!!」
衛兵が担架で運んできた患者に私は口をつぐむ。
「……」
右手に包帯抑えた人がシスターによって運ばれてくる。男の人で右手がぷらーんと落ち、右目にも包帯を巻いていた。ネフィア姉さんはそれをベットに横たわらせる。
するすると包帯を取ると右目には切り傷があり、目が開いておらず。右手は骨が折れているようだ。意識なく気絶しているのか反応がない。
「では、衛兵さん。外で待っていてください。集中するらしいので」
「はい。次、行くぞ」
「はい!!」
衛兵達が出ていき。慌ただしく他の患者を運ぼうと声をかけていた。不安がどんどん募る。
「姉さん……私は……」
顔を落とす私にスッと姉さんが頬に触れた。
(アンジュちゃんなら大丈夫。患部に手を置いて……)
「は、はい……」
言われるまま。振り向き不安を持って苦しそうにする男の目に触れる。すると、私の右手にお姉さんの左手を重ねる。左手には魔方陣が浮かび上がり、私の掌から火の粉がポロポロと雪のように落ちていく。それは男に触れるとスッと消えてしまう。だが、そうすることで苦しそうにしていた男の人はゆっくりと呻き声がなくなっていき、穏やかな表情となり寝息を立てるぐらいに回復を見せた。
「見えた? 魔法」
「……これは?」
「火を与えています。私も昔、傷だらけの彼を癒したい一心で聖職者として学びました、基礎を私なりに変えた魔法です。生きるものには陽があると信じ、今では私の魔力を与えて回復を促してます」
「姉さんの手……暖かい……」
陽だまりのような優しい暖かさで患部に火が舞い。傷がメキメキとふさがっていく。逆再生のように一瞬で傷がなくなっていき、そして見たことのない茜色の魔方陣を私は目に焼き付ける。すると男がとたんに目を覚まして起き上がった。
「うっ…………あ、あなた様は……目が……!? つっ!?」
「安静に。まだ右手が折れてるし、その骨が皮膚を突き破って出ているし……血は出て続けてる。そのままね」
ネフィア姉さんは次に私の手を動かし彼の右手を撫でる。右手が燃え上がり……ゆっくりと骨が動き出して傷が塞がっていく。塞がっていく傷は骨を切り、ポロっと落ちたあとに完全にふさがった。その瞬間に私たちは離れると……男が手を上げて驚いた顔向ける。
「痛くない!? 元通りです!! 先生!!」
「そう、よかった。アンジュちゃん。以上……見えたかしら?」
「はい……見えました」
「なら、任せますよ。女神アンジュ様。あなたなら扱える筈と思い魔法は教えました。あと、君。安静、注意してね。あなたの体力使ってるから」
男と私は別々に強く頷く。私は自身の掌を見ながら、ネフィア姉さんの今までどれだけ癒し手として陽として人を温めて来たかを私は触れた手で感じとった。これが……癒し手の魔法なのだと体で理解し、溶け込んだ。
「……女神アンジュ……女神!?」
男が驚いた顔をネフィア姉さんに向けた。
「元気になったのなら、少しお願いします。他の方を連れてきてください……」
「は、はい!!」
今さっきその人にお姉さん安静にって言ったよね……もういいのか。回復が早い。
「アンジュちゃん、ここは任せますね。私は私のお仕事します」
「はい!! 姉さんの教えてもらったこの力……無駄にはしません!!」
私は男の人にお願いして次の患者を呼ぶ。自身の右手を握りしめたときに私は胸に何故か小さな火が灯った気がするのだった。
*
私は無我夢中で癒した。何人も何人も。そして……気付いた時には窓の外は暮れ、小さな小さなランプ灯りだけになる。
「ありがとうございました!!」
「はい、次は!!」
「今の患者で最後でございます。アンジュ様」
「最後?」
シスターがそう言いながら嬉しそうに話をする。気付けば全員癒しきったのだ。
「はい……皆さま。今は家に帰り。今の壊れた家々の状況を見に行ってます。家のない人は帰って来ており、教会の中で布をひいております」
「……そう。ふぅ」
額の汗を拭う。ちょっと疲れた。
「本当にありがとうございます。勇者アンジュさま……」
「いいえ。これも私の力じゃなくて……ネフィア姉さまの力だから……ん? そういえば姉さまは?」
「お付きの方でしたら。教会の庭にいらっしゃいます……」
「わかった。すいません、私はこれで失礼します」
「いいえ。失礼なんて……ありがとうございました」
「はい」
感謝の言葉を受け取り。扉から出ると教会の中で寝泊まりしている人達が私を一斉に見る。ちょっとびっくりしてそのまま外に出ようかとした時、多くの方々がお礼をいいながら頭を下げたり手を振ったりし、そして……
「すいません。これを……」
じゃら……
1人の青年が金貨の入った袋を持ってきてくれる。結構、ずっしりした重みの袋を受け取った。
「これは?」
「皆が天使の冒険者様にと!! 旅を続け魔王を倒してくれる方と……だから。どうぞ旅のたしにしてください!!」
「…………」
私はその袋を持ちながら。少しいただくか悩む。これから復興に金がかかるだろうし、断ろうと思った。だが上手く言葉が出ない。すると……後ろから肩を叩いてくれる人がおり。振り向くとそれはネフィア姉さんだった。
「姉さん?」
「……貸して」
私は金貨袋をお渡しする。するとその中から1枚取り、その袋を青年に手渡そうとするが青年は首を振るが、それをネフィア姉さんは優しく話し始めた。
「いいえ、確かにいただきました。ありがとう。そして……冒険者は冒険者ギルドで稼ぎますから、これだけで十分です」
ネフィア姉さんはそう言いながら袋を青年に投げ、そのまま金貨を親指で弾き、空中で受け止めて背を向けた。一連の動作に私は男らしく格好いいと言う感想を漏らしてそのままついていく。背後では教会の中では私たちに感謝の声が溢れた。
「ネフィア姉さん……カッコいい」
「そう? それよりも……また小作業があるの」
「何ですか?」
「あれ」
指を差した先には大きな焚き火が炎を舞いあげていた。膨大な熱量を感じさせる火に目線を向けるとそれはネフィア姉さんの火の魔法とわかった。
「これは?」
「……弔いです」
「えっ?」
「身寄りのない方々のね。勇者もそう。勇者って復活しないんですってね。だから、私なりの火葬です」
ネフィア姉さんはそのまま、手を振り上げる。すると炎が渦を巻き一体の鳥となった。その大きく火の鳥は羽ばたき夜空に輝きながら舞っていく。
「舞い上がれ……灰と共に風となり。またいつか世界に生まれるまで」
そう、姉さんはいいながら。火の鳥は遠く遠くへと飛ばして行き、夜空を切り裂くように進んでいく。遠くまで風に乗って。火の鳥が削れても運んだ灰は風に流れ世界に溶け込むだろうと私はそう考える。
「……よし。宿屋へいきましょう。その前にこの金貨をあなたに」
一枚の金貨を私はいただく。キラキラと月に照らされた金貨を眺める。
「……その金貨は使わない方がいいかもね。あなたへの感謝の気持ちだから」
「はい。確かに受け取りました。これが……これが私には必要だったんですね」
金貨を胸に当てると。鈍い暖かさ胸に溢れるのだった。もう、私は姉さまを魔王とは思えなくなり。ただただ……異世界の女神なのだと納得するのだった。




