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都市オペラハウスの黒い影


 数日、それも指で数えるほどかけて無事都市オペラハウスに到着した。懐かしいあの独特の雰囲気に初めて劇場の上に上がったあの日を思い出す。そういえば……もう一回とせがまれているが頑なに忙しいと言う一点張りで断り続けていた。


 仮面は必要なのだろうな。買っておかなくては。


「降りるよ」


 デラスティが壁の郊外にある新しい駐竜場に降りる。ゴブリンの放火砲が眺められる位置にPと書かれた看板。都市への空輸はいくらかを看板などで書かれており。航路には帝国行きもあった。空の飛べる種族たちの稼ぎ場となっているらしく。英魔の昆虫族種族が多いと思う。色も黄色かったり、色々と体毛なのだろうか。元昆虫の魔物名残があった。というか、増えすぎな気がするが元々いたが隠れていたというのだろう。


「ふぅ、お疲れ様~~僕はお土産と誰かをつれて帰るよ。忙しいからね」


「へーい。ありがとうデラスティちゃん」


「デラスティ、ボルケーノのばあちゃんによろしくな。またな」


「うん!! またね」


 デラスティに袋一杯の硬貨を渡し、私たちはその場を離れた。石で舗装された道路を進みながら、同じ旅行客に紛れて思うのは帝国からの旅行客はめっきり減った気がするがそれ以上に英魔族のもう。おまえどの種族だよと言う物達で賑わっていた。あとは、そう……ビックリしたのはドリアードだろうか。馬車が馬ではなく根っ子の足でのそのそと歩き、その馬車に腰掛けてはお客を乗せていたのだ。目を疑った。


「ドリアードって……永世その土地で過ごすのではなかったの?」


「根っ子抜いてそれを足にして馬車に体の本体を乗せて動かせば確かに移動できるな。ちょっとシュールだけども」


「変わってるねぇ」


 それが何台もあるから驚きだ。小さい若木ならばいいのだろうか。


「ネフィア、そろそろギルドカード出せよ。入れないぞ」


「ん、わかった」


 いつものようにギルドカードを出し、フードを外して私はギルドカードなど、確認しているゴブリンの背の低い衛兵に見せようと近づく。近づく瞬間、驚いた表情をし笑みを浮かべて私に声をかける。顔パスなのだろう。もう慣れた。


「こんにちは」


「お疲れ様です。女王陛下、トキヤ王配殿……折角ですのでご案内をさせていただきたいと思いますが。いかがでしょうか?」


「ええ、ありがとうございます。ですけど、お仕事大変でしょう……大丈夫です。ですからオススメのお店を教えてください」


「それでしたら。こちらですかね」


 衛兵がパンフレットを取り出して店の名前と場所を教えてくれる。私は頷きそのままその店へ向かう。


「そうそう、たまに知り合いがお店に来ることって良くありますよね。今日はそんな日でしょうか?」


「そうですね。出会いのある日です。女王陛下」


「わかりました」


 私はその店で待つことなる。誰が来るのかわからないがきっと何かあるのだろう。





 私は店につくとすぐさま店員が奥の個室に案内をしてくれる。メニュー票を私は受け取り、一つ二つ頼み。遅めの昼食を取りながら黒い飲み物をトキヤは堪能し、私は紅茶を嗜む。会話は少なく、身を引き締めた。


 ここまでの流れは……確実に重要な話があるからだ。何があるかわからないが。今は変な感じがする。


「ネフィア……魔法使えるか?」


「……魔力が練りにくいね」


「魔力を練ると霧散し、吸われるな」


「そうだね」


 私はテーブルの上に置いた掌の上で炎を産み出すがゆっくりと揺らめき消えてしまう。吸われていく感覚があり、異常に魔法の妨害を受けている気がするのだ。そう、戦場のように。


「対魔法の魔方陣か何かは知らないが……都市内で魔法が使えなくなるみたいだな。ようは……」


「私とトキヤのような。個を抑えつけている訳ね」


「だろうな。抑える事は前から言われていた。異常な強者は多くの民を殺めるのを防ぐために開発されていたが……なかなか強力だな」


「そうだね。一瞬も練れないね」


 魔力が抜ける。取られる気がする中でふと店の外で大きな大きな鐘の音と一緒に爆発音が響いた。懐かしい音に私は首を傾げる。


「なぜ、ゴブリン砲が撃たれたの?」


「わからん。魔法使いづらく話を盗み聞きも厳しい。ノイズが走るし……都市内での行動は厄介だな」


「……トキヤの弱体化激しい」


「おまえもな……ん?」


 トキヤが扉を見るとガラス窓に黄金色の尻尾が見える。大きくフワフワした感じなので私は誰かを一瞬でわかり声をかけた。


「入ってまーす」


 ガチャ……


「お久しぶりなのじゃ。ネフィア女王陛下どの」


「お久しぶり。ヨウコさん」


 私は立ち上がり。彼女の頬を触れる。触れることを確認し頬をつねる。


「いただだ!? なにするのじゃ!? はぁ……お主変わらぬの……その色々と」


「いや、生きてるなって……手紙で遺言とか書いてるから結構大変なのかと思ってさ」


「大変じゃぞ……ただな。こんなに早く。そして私がまだ亡くなったぐらいにくるじゃろう思うとった」


「……ヨウコ嬢……単刀直入のが好ましい。何があった? 物々しい言い方だが……」


「それはの……狙われておる。私がな」


「ヨウコさん。誰に?」


「尻尾が一本の奴等にな」


「「?」」


 トキヤと私は首を傾げ、そのまま椅子を引いてヨウコを座らせて話を伺おうと何も喋らずに待つ。すると……また変な事を言うのだ。


「忍者は知っておるかの?」


「「忍者ぁ!?」」


 驚く声を出し、私はそんなバカなと言うが。ヨウコは真面目な表情をしたままであり。深くは突っ込まずに話を今度は本当に静かに聞くのだ。






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