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ネフィア懺悔室で罪を重ねる


 懐かしい懺悔室。誰もいない場所に私は入る。トキヤは頭を押さえて椅子に座りながら黒歴史を忘れようとしているので暇なのだ。


「トキヤも切り替えできないなんて、弱いねぇ」


 懺悔室に入るとなんとも懐かしい記憶。姉と会ったことを思い出す。あの時の私は本当に女々しく。トキヤトキヤと泣いて喚いて……今の私と変わらないじゃん!?


「はぁ、変わらないねぇ」


「変わらないですね。クスクス」


「………姉さん」


「はぁいネフィアちゃん。元気? 今さっきの共感性羞恥心は面白かったわ。しっかりと写してよかった」


「えっ!? 姉さん!?」


「ふふ、私にも同じような力があるのです」


 私は懺悔室のこの目の前の壁をぶち壊そうと拳を固めた。目の前にはエメリアがいるのだ!!


「ストップ。ネフィアちゃん!! 今ここで昔のあなたを呼び起こしてもいいのよ!!」


「げ、げす!? 破廉恥どころじゃないゲス破廉恥よ!!」


「そこまでいいますか!? 仕方ない再現を……」


ガチャ


「ネフィア、お前の懺悔長くなりそうだから俺も入る」


「えっ!? トキヤ狭いよ!?」


 トキヤが私の隣に座る。狭い中ではくっつくしかなく。トキヤは肩を回す。


「狭いなぁ、懺悔室って狭いなぁ。防音しっかりしてるし面白い」


「トキヤそれよりも私の懺悔長いって……」


「心当たりを教えてやろうか?」


「そこまで懺悔するような生き方してないよぉ」


「じゃぁ今から懺悔するような罪深く欲深くい事をしようか?」


「えっ……ま、待って……ダメ!!」


 私の胸を揉み、太ももを触ってくるトキヤに体は抵抗の意思を失う。心ではダメと言うが一瞬で堕ちる。


「珍しくいやがるなぁ?」


「いや、だって!! んぐっ!?」


 口がうるさいと言わんばかりに封じられる。舌を入れられ無理やりに私はつい彼の体に手を回す。


「ん、やめて……」


「そんな弱々しい否定は」


「んんんんあああああああああああああああああああああああああああああ」


「「!?」」


 懺悔聞く側から怨嗟の叫びが聞こえる。


「このくそバカップル!! ここは懺悔室!!」


「ネフィア!? 人がいたのか!? しかもエメリアが!?」


「だからやめてって言ったの」


 私はいじけながら彼のお腹をツンツンする。


「はぁ、まぁ……悪かったよ。ついな……お前の匂いとか嗅いでしまってな」


「そうだよね……実はさ……トキヤの匂い……すごく辛いの……いい匂いでさぁ」


「汗くさくないか?」


「トキヤのこう……匂いがする……落ち着くし、触れたくなる」


「いつもいつもベットの上で聞くなそれ」


「だって毎日嗅いでるもん」


「だぁああああああああああああああ」


「「!?」」


「二人の世界とかばっかじゃない!? 破廉恥破廉恥言うけどあなたの方が破廉恥よぉおおおお」


 懺悔室向かい側で悲痛な声が聞こえ私は答える。


「姉さんにもきっときっと……いい人見つかるよ。ねぇトキヤ~」


「俺はいい人か?」


「悪くてすごく意地悪な私にとってすごくいい人」


「んんんんんんああああああうぁあああああん……事故にあえよ~お前ら!!」


 とうとうエメリアが泣き出し。声が消える。そしてそのまま私はトキヤと一緒に懺悔室を出て宿へ帰るのだった。ざまぁねぇな。姉さん。









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