英魔の黒騎士ノワール~行き先決め..
皆が新しい旅をしに散る中で私はある二人に声をかけられる。
「ネフィア姉さん」
「ネフィアさま」
「ん………えっと……えっと」
一人の悪魔の亞人と人間の黒く少し谷間や足などが出ている司祭服を着ている人間の女性が私たちに声をかけ……私は頭を押さえる。見たことがあるがそこまでしっかりと覚えがない。曖昧の記憶の中に……くっ………トキヤさんの顔が浮かんで浮かんで見えない。
「ああ……記憶が混濁しておりますね」
「ちょっと寂しいですが。私はサーチです。元勇者で彼は旦那の英魔族悪魔族長下、悪魔族の黒騎士ノワールです」
「あっ……ああ。思い出しました。思い出しました。ごめんなさい……」
私は頭を下げ、トキヤがノワールを誘う。
「ノワール。少しいいか? ちょっとこい」
「はい」
ノワールとトキヤが去り。サーチと私だけになる。すると。
「お姉さまぁ!!」
だきっ!!
「わっ……」
「今日は鎧着てないんですね!! ああ……おっぱい柔らかいですぅ~」
「え、えっと……」
「これはお姉さまです。この柔らかさ……ああ」
「………」
ガシッ!!
私はサーチさんの頭を手で掴む。
「やめなさい……なんですか」
「……ええっと。姉さんすっごーくその簡単に触れられる場所じゃなくなって困ってたんです。またお会いできてよかったです!!」
「う、うん」
思い出してきた。この人は……そう。寝返った勇者の仲間で私のことをスゴくスゴく崇める人だった。一応、聖職者と言う事で信奉者ではあるが……その信奉はもちろん私である。
「お姉さま~そろそろ離してください~」
「わ、わかった。そういえば能力は使えるの?」
「あっ……それが。一応……」
「私は……なに?」
一応聞いてみる。
「女神ネフィア様です。すいません……それしかわからないです。全部わかる訳じゃないです。そう……弱まったのです。少しづつ失って行っています」
「いいえ、ありがとう」
私は手を離し、「何処へ行くのか」を聞いた。すると答えは。
「ノワールさんと同じ場所です」
少しはぐらかされてしまった。
*
「ノワール……1つ2つ質問いいか?」
「はい、トキヤ大隊長殿」
俺はトキヤとしてノワールの前に立つ。あの勇者殺しのための死の訓練の中で一番好成績と人望を集めたノワールと言う悪魔でありながら信の厚い男に肩を叩いた。
「先ずは結婚していたのだな……おめでとう。知らなかった」
「ありがとうございます」
「それで………結婚したのはいつだ?」
「私が帝国軍を追い、全滅後の停戦協定から10ヶ月後です」
「女神については?」
「噂ですが『女王陛下のお力により女神は討たれた』とお聞きしていました。嫁も『力を失って行く』と言っておりました」
「………そうか。俺は女神を倒した数週間までしか記憶がない」
「なるほど……時系列が違うのですね」
ノワールが高級な紙手帳にメモを取る。豆な男だ。
「ふむ。もう1ついいか? 俺は何に見える?」
俺は変な質問を投げた。彼は答える。
「髪色が違うトキヤ殿です。それ以外はわかりません」
「………1つ伝える。黒髪のトキヤがいる。この大陸に。俺は偽物と言うことだ。奴が本物である。女神と一緒だろう」
「………それは!? いったい!? ではあなた様は誰ですか!?」
「ウルツウァイト。鋼竜だ」
自分は誰かを明かす。
「……驚いた。トキヤ様が強くなるために食した魂とは。しかし、仕草は全く同じです」
「長いからな。同化が」
「では、トキヤ様で間違いないのですね。トキヤ様とお呼ばれされるのは嫌ですか?」
「いいや……なれてるからな」
「では、同じことを聞きますが。その本物と言われるトキヤ殿はネフィア女王のことをどう思いです?」
「敵」
「では、偽物はそいつですね。私の知るトキヤ殿は目の前の人です」
「………いや……」
意味がわかり照れてしまう。
「ネフィア女王のことは好きでしょう?」
「違う………愛しているだ」
「くぅ……少し恥ずかしい言葉ですね」
「言うな、恥ずかしい!!」
ノワールが俺と握手をする。理由はわかった。
「英魔黒騎士団長トキヤ様、全権委託を私にください」
「流れ着いているのか?」
「もちろんでございます」
「では………頼む」
「はい」
俺は頷き手を離す。
「ノワール……お前は何処へ行く?」
「私たちは……大陸すべてを見に行きます」
「その意味は?」
「トキヤ殿の教訓……全ての勝者は情報により勝者となる。今は何が起きているかわからず霧が深い中であり。先ずは晴らす事が先決です」
「そうか……全く。俺より立派だ」
「ははは~ご冗談を」
ノワールと談笑しながら、俺は流れ着いた者たちの芯の強さに驚く。
これが……私たち英魔なのだと。
*
二人が密談から帰ってくる。目の前の都市インバスに入るかを悩んでいる中でノワール達が提案してきた。
「女王様はお二人でお好きな場所に遊びに行くのはどうでしょうか?」
「そうです。お姉さま。私たちがマッピングしますので……お姉さまだけしか知らない場所とかへ行かれるのもいいかもしれません」
「わかった」
私は頷き。提案を飲む。そして……隣のトキヤにお願いする。
私は何処へ行く?
→都市ヘルカイトのラスティ農業地
→帝国都市ドレッドノート
→連合都市アクアマリン
→都市オペラハウス
→………………
私は沈黙し悩み。ふと、捨てられた島の中心にぽっかり空いた穴を思い出す。
「……………」
「ネフィア? 悩んでどうした?」
「世界樹へ行きます」
「わかった。場所はわからないが……」
「それは……難しいけど」
「そうですか。わかりました。私はサーチさんと一緒にもう行きます。また会いましょう。陽の加護があらんことを」
「お姉さま。また会いたいです。陽の加護があらんことを」
「「陽の加護があらんことを」」
手をあげて私は二人と別れた。
「でっ……どうする?」
「コンパスある?」
「コンパスはグルグルして全く効かない」
「……うーん」
チリーン……
私の耳元に鈴の音が聞こえ霧が濃くなる。そして船の漕ぐ音と一緒に浜が生まれ、何人かの冒険者が降りてきた。
その中に金竜銀竜の姿がある。船から降り、私の元へ駆け寄ってくる。
「あっ、ウロボロス」
「あっ、まだいたの?」
「うん。行き先決まったけど遠くて行き方がわからないの」
「………私が手伝おうか? 観光しようと思ってただけで行き先考えて無かったし」
銀竜に手を引かれながら金竜が手を揚げる。
「あっ……いいの?」
「いいよ。予知を使って飛べばだいたい間違いの場所を避けて行けるから」
「ありがとう」
「いいよ~私はあなたに返しきれない恩があるし、銀竜と一緒にいれるし」
「おれも、おれも~恩がある。金竜救ってくれた恩がある。返しかたわかんねぇーけど」
「……じゃぁ。お願いする」
私は彼らにお願いし、道を探してもらう事になった。目指す場所は世界樹の状態を見に行くことだ。
「枯れていなければいいけど」と思いながら。
*
【目的地が更新されました】
【都市ヘルカイトに新しい人が流れ着いています。確認してください】
【捨てられた島が拡張されました。確認してください】
*
【黒騎士隊長ノワール】
英魔族有角悪魔族の男性。4人の勇者を殺すために作られた組織、黒騎士の隊長。悪魔族だが英魔族再編で悪魔族から離反しネフィアの下に来た者。サーチに気に入られた結果、半ば強制的に付き合うことになりそのまま結ばれる。
【僧侶サーチ】
勇者の一人だったが英魔族の新宗教に感じるものがあり、寝返った者。寝返った先でノワールを掴まえて強制的に付き合わせる人間。宣教師として英魔内で活動していた。




