異世界に着きました
次に気が付くと、少し先に壁が見える草原に立っていた。
とりあえず、周りを確認すると壁の反対側、つまり自分の見ていた背後には、木々が生い茂る森があった。
他には、壁の方を向いて左手側には、壁まで伸びる道の様に伸びる地面が続いている。
とりあえず、見える範囲に危険はないようで少しホッとする。
次に、自分の確認する。あ
服装は、Tシャツに長ズボンの様な感じだが、着心地や肌触りは明らかに良くはない。
多分、地球での麻のような素材で作られたのだろう。
まぁ、麻で作られた服等を着たことはないので、あくまでもイメージや想像にすぎないのだが。
あとは、ズボンが落ちないように、ベルトの変わりに縄で縛ってあったのだが、それよりも別な事に気をとられた。
「・・・腹が引っ込んでる?」
そう、自分の体形が変わっていたのだ。
自分の記憶にある自分の体形は、学生を卒業してからは、運動を殆どしない生活をしていた為に、肥満まではいかないが、適度な運動をして下さいと言われる体形だったのだ。
そして、先程までの体形だったのだ。
それが、スッキリ細マッチョとは言えないが、標準の範囲に収まる程度の体形になっていたのだ。
「こんな体形は、学生の頃以来か?」
ふと、思った事を口にして気が付いた。
石碑には、精神体と魂を送り物質化していると。
先程までいた場所が、厳密にはリサイクールではないのであれば、話が終わり此方に来た事で精神体と魂の物質化の際に何らかの変化があったのだろう。
そう、結論を出したら問題は無かった。
「お約束な感じだと、肉体の最盛期とか10代後半辺りとかかな。まぁ、ある意味助かったな。ファンタジーの世界で、運動不足の体で冒険なんて厳しいだろうから、体力作りにダイエットから何て嫌すぎるからな。」
とりあえず、ここにいても、今以上の情報は得られない上に、化物に襲われる可能があるので、壁に向かう為に左手側に見える道に向かって歩き出す。
立っていた場所と道の中間辺りで、何かが光っていたので、立ち止まり草をわけてみると、小指の爪位の大きさの四角の銀の板らしき物が2枚、他にも近くに銅らしき四角の板が3枚落ちていた。
「たぶん、これが角銀と角銅かな?」
ゲームではないが、多少の金銭をポケット等に入れおく事は普通ある事で、何かの拍子に落とす事もある。
しかも、この世界には化物が存在しているのだから、急に襲われたり、転倒でもした際に落としたら、気が付かないだろうし気が付いても何処にまでは分からない可能が高い。
服以外何もないので、ありがたくもらっておく。