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嫌われ者始めました〜転生リーマンの領地運営物語〜  作者: くま太郎


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ジョージと開拓

ちょっとネタに走ってしまいました

 目の前に広がるのは青々とした草原。吹き抜ける風が俺の頬を優しく撫でていく。ゲームのオープニングに出てきそうな爽やかな風景である。ちなみに前にここで寝転んだら、虫に刺されて酷い目にあった。現実なんてそんなもんです。後、異世界のバッタは地味にでかいです…食用バッタがいない事を切に願う。

 ここはアコーギ領ボーブル、一年後には俺の領地になるのだ。


「ジョージ、ここには手を付けないのか?」

 今日は爺ちゃんがボーブル開発の見学に来ている。新しい技術のプレゼンもあるが、個人的に頼みたい事があるのだ。


「こっちは牧場にする予定なんだ。とりあえず、もう少し余裕が出てからだよ」

 ここには牛舎や豚舎を作る予定だ。目指せ、ブランド牛にブランド豚。ブランドに出来なくてもいつか牛丼と豚カツは再現したい。


「試作機か…それもゴーレムなのか?」

 俺がボーブルの土地開発に用いたのはゴーレム。でも、人型ではないあれをゴーレムと言って良いんだろうか。


「まあね、ボーブル社製重機ゴーレムだよ」

 ぶっちゃければ、ブルドーザやトラックの形をしたゴーレムである。ドワーフの皆様と話し合いをした結果、ゴーレムの難点が幾つか浮かび上がった。

 まず操作性が、かなり悪い。コンピューターなんて無いから細かい所まで自分で動かさなくてはいけない。魔石に魔力を流しながら、ゴーレムを操作するそうなんだが、力の加減がしにくいそうだ。だから、木を根っ子ごと引っこ抜いてしまったんだろう。

 そして二足歩行故の為バランスが悪く、かなり重い。パワーを求めてボディを大きくすれば重くなり使用する魔力も鰻登りになってしまう。でもボディを軽量化すると、風が吹いただけで倒れてしまう。流石に異世界でバランサーは作れませんでした。

 そこで俺が提案したのが、機能に合わせた重機ゴーレムの開発。無理に二足歩行にするからバランスが悪くなるのであって、四輪にしてバランスを安定させ、操作はハンドルやレバーで行える様にしてもらった。流石に油圧シリンダーの再現は難しかったが、ゴーレムの手をバケットに変える事で、ブルドーザゴーレムやショベルカーゴーレムが完成した。お陰でボーブルの開発は急ピッチで進んでいる。


「この自動車型ゴーレム、もう少し速く出来たら便利なんだけどな」

 爺ちゃんが自動車型ゴーレムを擦りながら呟いた。トラックゴーレムを始めとする自動車型ゴーレムの速度はあまり速くない。まあ、ゴーレムが車輪を車椅子の様に、手で動かしているから仕方ないんだけど。


「考えてはいるけど、その為には車道の整備が先なんだ。俺のいた世界じゃ交通事故で死ぬ人が少なくなかったから…子供が自動車型ゴーレムに轢かれて死んだら、俺は悔やんでも悔やみ切れないよ」

 しばらくは、大量の物資や重い物を運ぶのに使っていく予定だ。


「そのうち、私の領地にも導入させてくれよ。それで頼みとはなんだ?」


「うん、威厳のある文官を一人派遣して欲しいんだ。他人から見たら俺はただの餓鬼でしょ?いくら領主でも、子供の言う事は信用されにくいし説得力がない。だから、領地経営が落ち着くまで、守役をしてくれる人が欲しいんだ」

 俺の言葉を守役の人に発表してもらう。法律の発布や刑の施行、餓鬼に言われたらムカつくだろうが、それなりに威厳がある人が言ったら納得してくれるだろう。何より俺は見た目で損をするタイプだ。信用を築き上げるまでは油断が出来ない。


「確かにな。うちの配下がいれば技術の提携もスムーズにいく。ギリル・ジードを派遣しよう。彼奴はお前の事を気に入っているしな」

 ギリル・ジードさんは、俺と母さんがコーカツ領から帰って来た時に付き添ってくれた文官である。確かにあの人なら説得力が生まれる。世間的には俺は爺ちゃんの操り人形と言われるだろう。

 でも、領民は安心すると思う。その間に、俺は信用を高め家臣団の結束を強くしていく。嫌われ物の俺の魅力はないに等しい。でもボーブルと言う土地が魅力的で、そこでの暮らしが快適なら領民や家臣団は自ずと力を貸してくれるだろう。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 俺は今テンションが上がっている。そう、ゴーレムの改造がうまくいけば俺の永年の夢が叶うのだ…いや、これは日本男児の夢と言っても過言ではない。ただ今、夜中の12時。メイド隊の皆様もボルフ先生も寝ているが、俺はパソコンでの作業に熱中している。


(ここをこうして…頭のバルカン砲の再現は難しいから、省略と)


「おい、お前は著作権を知らんのか!?いくら異世界でも、これはアウトやぞ。どっからどう見てもガ○ダムやないか!!」

 確かにパソコンの画面には某機動戦士らしきグラフィックが映し出されている。


「何か誤解してないか?これはボーブル社の新しいゴーレムガリダクだよ」

 あくまで偶然たまたま機動戦士に似てしまっただけなんだ。


「なんや、その紅生姜大盛り汁だくみたいな名前は!!あかん、ビリケン様が見逃しても儂が許さへん」

 ビリケン様って、お前の上司は絆の神様だろうが。

 

「それならこれはどうだ」

 次に映し出されたのはガリダクの量産機。


「どっからどう見てもジ○やないか」


「ちがう、これはボーブル社のゴーレJIMON。ジモンだよ」

 決して漢字に変換してはいけない。


「ダブルでアウトや!!ツーアウトや!!また紛らわし名前をつけおって」


「次はこれ。ジモンと同じく量産機にするつもりだ」

 ちなみにジモンは良質な魔石しか受け付けないグルメなゴーレムである。


「ザ○やろ。それは豆腐屋も絡んでくるから絶対にあかんで!!」

 あれ美味いんだよな。それとあの空き容器は、大事にとってあるけど使い道がないんだよね。


「違うこれはザキだ。よく見ろ、顎が割れてるだろ」

 それにザ○よりボディがガッシリしている。


「どう見ても無理矢理ケツ顎をくっつけてるやないか!!こんな夜中にしょーもない事をしおって」


「ロマンいや夢なんだよ。ゴーレムを使えばその夢が叶うんだ」

 ジョージ、行きますーって言いながら、出撃したいんだ。たまに車を発信させる時小声で言ってたけど。


「今時、男のロマンが通じる訳ないやろ!!あかんものはあかん。まったく、パソコンを与えたら暴走しまくりやな」

 当たり前だ、プログラマーにとってパソコンは相棒であり武器なのだ。


「そうだ、前から聞きたかったんだけど俺って元の世界に戻れるのか?」

 

「今度、リヤン様に聞いとたる。そんな前の世界に戻りたいんか?」

 そりゃ、帰りたいに決まってる。俺はある意味、偽物のジョージなんだし。


「それと本物のジョージ・アコーギの魂はどうなってるんだ?」

 ここがキミテの世界なら、本物のジョージ・アコーギがいる筈。


「それは儂の管轄外や。まあ、転生の事例でいけばお前の魂と融合してる筈やで。悪いが儂が喚んだやないから分からんがな…なんぞあったのか?」


「いや、俺はジョージから色んな物を奪ってる様な気がしたんだ。家族、友人、家臣…本来はジョージに用意されていた人間関係なんだろ?いくら名前と顔が一緒だからって、酷い話に思えてよ」

 融合してるんならまだ良いが、俺がこの体を乗っ取ったんなら酷い話だ。


「人間関係はジョージやなくお前が築いたんやで」

 築いたと言われても、敷かれたレールの上を歩いただけだ。


「尚更だよ。もし、本当のジョージが俺の中で見ているとしたらたらどう思う?誰も自分を必要としてくれないって思うんじゃねえか?」


「考え過ぎやで。ええから、はよ寝ろ」

 母さんやアミ、ドンガ達は俺がジョージ・アコーギじゃなく榕木丈治だと知ったらどう思うんだろう。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ボーブルの開拓は順調に進み、瞬く間に一年が過ぎた。そして来年から中学に進学するのだが、困った事に気づいた。オリゾンの進学率は決して高くなく、殆んどの子供は小学校卒業と同時に親の仕事を手伝い始める。中学に進学出来るのは一部の富裕層と才能を認められた子供だけだ。前者は俺やヴェルデ、後者はサンダ先生。ちなみにドンガは俺の従者として、中学に進学する。

 問題は風以外のヒロインも同じ中学に進学するのだ。


(確か、ゲームだとジョージは学校に圧力を掛けて無理矢理同じクラスになったんだよな…それなら違うクラスにもなれる筈)

 まあ、どっちにしろ仕事の都合で休む事が多くなるんだけど。

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