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嫌われ者始めました〜転生リーマンの領地運営物語〜  作者: くま太郎


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新婚旅行編1

久しぶりの嫌われ者です 珍しく新作二作続いています

 新婚旅行、幸せで甘い響きである。俺もリーマン時代は憧れた。結局多額のご祝儀が無駄になっただけでした……今から回収出来ないかな。

 今度新婚旅行に行くんだし。


「同行人数が十八人ですか。フライングシップの定員が二十人だからギリギリですね」

同行者は護衛の守護騎士及び、そのパートナーとしてボルフ先生と奥様。

外交官としてサンダさん。フェルゼン帝国代表のミューエさん。

操船手兼担当医の谷。看護師兼水の勇者の子孫(水)アニエス。

荷物持ち兼重騎士見習いとしてドンガ。女性陣護衛兼勇者の子孫(風)凛。

防犯係兼勇者の子孫(闇)ユリア。騎士兼秘書見習いのアイン。 

工業ギルド代表兼フライングシップ保守点検役のリリル。マジックアイテム交流に参加するヘゥーボ。

ギリアム商会代表兼金庫番のヴェルデと秘書のコニーさん。

身内枠母さんとアミ。

そして代表兼企画運営兼操船手兼ボーブルプレゼンターの俺と公爵夫人兼料理担当のカリナ。


「貴族、しかも公爵家の旅行なんだぞ。これでも少ない方なんだぜ。向こうは魔王や六魔枢を倒した英雄と交流したいらしいしな」

 ボルフ先生の言う通り、貴族の旅行には多くの従者が着いていく。騎士団や楽団、コックを連れて行った貴族もいるそうだ。


「参加者の殆んどが、何らかの形で戦いに関わっていますもんね」

 直接戦いに参加していないけど、ヴェルデやヘゥーボのバックアップがあって勝てた様なもんだし。


「ランドル側の興味はフライングシップや工業ギルドの製品の方が大きいらしいしな」

 ランドル共和国は魔力至上主義。当然、マジックアイテムへの関心も強い。


「ジョージ様、ファルコ伯爵から旅行に同行したいとの申し出がありました」

 サンダ先生が手紙を手にしながら、声を掛けてきた。

 ファルコ伯爵のお孫さんであるイリスさんはランドル共和国に嫁いでいる。そろそろ顔を見たくなったんだと思う。


「それじゃ残り二枠はファルコ伯爵とサユリママで決定ですね」

 ラフィンヌさんもサユリママに手紙で相談して、ホートーを落としたらしいし。

 ……爺ちゃんも一緒に来て欲しいけど、流石に公爵が二人も行くのは反則だと思う。


 ランドル共和国、同盟三国の中で唯一民主主義を取り入れている国だ。

 日本を資本主義とするなら、ランドルは魔力主義。魔法の才能があれば、立身出世も思うままらしい。

(だから他国から来たネルケ君も出世出来たんだろうな)

 民主主義と聞けば他国からの移民が多そうに聞こえるけど、現実は非情。逆に魔力の少ない民がオリゾンやフェルゼン帝国に移住してきている。


「ジョージ、本当にランドルで出張総合商店を開いて良いの?」

 カリナが公爵夫人として参加するんだけど、格闘家ゆえに魔力が少ない。

 そんなカリナが他国のご婦人方に後れを取らない為に、出張総合商店を企画したのだ……公爵様と谷が往復しなきゃいけなくなったけど。


「向こうも期待しているから、もう中止は出来ないぞ。ランドルの服は機能重視でデザインも代り映えしないらしいからな」

 その点我が領は、工業ギルドがある。なにより俺が日本から持ち帰った足ふみミシンのお陰で、お手頃価格で機能性を備えたお洒落な服を提供出来るのだ。


「ラフィンヌ様の話だと、八割の女性がローブを着ているみたいだしね」

 しかも色は茶系のみ。ラフィンヌさんみたいな高位の人間でないと、お洒落な服を着れないらしい。


「アーシックやグルウベで使ったプレハブを持って行く。ランドルにお洒落革命を起こしてやれ」

ちなみにギリアム商会ランドル支店でも、取り扱うそうだ。


「あたいはマジックアイテムの工房を見学するより、総合商店のみんなと服を売っている方が楽しいから嬉しいよ」

 結局、みんな冒険者を辞めて販売員になったもんな。警備員兼店員だから、人件費が助かります。


 ……ランドルはゲームに出てこない。だから、俺も初見である。


「なんか想像していたのと違うな」

 もっと文化の発展した国を想像していたんだけど。


「古い建物が多く残っている。日本だと京都が近いかもな。観光じゃなく魔法研究に特化した京都って感じだ」

 谷の感想を聞いて納得する。平安時代の陰陽道が、そのまま主流になっていたらこんな感じだったんだと思う。


「才能ある民を抑えるには、自分が魔力を高めるか伝統でイニシアチブをとるしかないもんな」

 それに加えてランドルの民は、魔術以外の事に興味が薄いそうだ。そして保守的で効率的な考えを好むらしい。


「前にランドルの患者さんが入院したんだけど『新しく道具を作るより、ゴーレムや魔法で代用した方が早いです。その分、魔法の研究に勤しみますので』って言ってたもんな」

 勤勉魔法オタク国家って感じか。


 熱気が凄い。指定した場所にフライングシップを止めたら、大勢の人に取り込まれた。でも俺達には興味なし。その視線はフライングシップに注がれている。


「あれが古代文明の英知。素晴らしい」

「輸送に特化した故の形ですね。中も見たい」

「機械と魔力の融合……古代の方が考えが進んでいたんですね。元老院の頑固者もこれを見れば」

 なんか眼鏡&ローブ率高過ぎじゃないですか?

 


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― 新着の感想 ―
[良い点] 鍛えなきゃ駄目なのかレベル上げで良いのか……。 [気になる点] 今後ご祝儀を流行らせても貰えない件。 まあ、親しい貴族からは何かあるでしょ。 [一言] 地味ローブ……某宗教圏(詳しくない…
[一言] 魔力主義と聞いて、ランスシリーズのゼス王国を思い出しました。 あの国のように、魔力至上主義じゃなければ良いんですけどね……。 最後見る限り、魔力じゃなくて知識欲に溢れかえっている気がしますw…
[一言] 新婚旅行の主役のはずがツアーコンダクターになってて草 結婚しても公爵になっても社畜体質は治らなかった模様
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