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第二十話

 強烈な咆哮がビリビリと響き、今にも破壊されそうな勢いで小屋が揺れる。

 まるで俺達をこの小屋からあぶり出そうとしているようだ。

 魔獣。それは普通の魔物とは違い、より強力でより高い知能を持つ存在の総称だ。

 ドラゴンなどがこの魔獣に分類されるのだが。

 さて、何が出たのやら。


「カタリちん! 魔獣だね! どうする!?」

「マジかー。食えるかな?」


 魔獣は美味しいのだろうか? 楽しそうに報告してくるエリ先輩に答えながらそんな事を考える。

 生きているんだから食えない事はない。それに強力な生物の肉はそれだけで力になる。

 俺はこの問題が片付いたら必ず魔獣を食べる事を決意した。


「カタリ君! ここは危ない! 外で迎え撃つぞ!」


 先程からセイヤも入り口でスタンバイしている。魔獣は入り口の反対側にいるから今なら比較的安全に出ることが出来るだろう。

 さて、出るか。

 石造りの頑丈な小屋とはいえ、もう持ちそうにない。

 俺はエリ先輩を伴い、魔獣の体当たりによって崩壊を始めた小屋より外にでる。


「こ、これは……」


 セイヤが息を呑む。

『青い短刀』のメンバー達に強烈な動揺が走っていることがわかった。

 外に出てようやく魔獣の全貌を確認する事ができる。

 竜の顔にゴリラを思わせる体型の胴体。全身は緑の鱗に覆われており、体長はゆうに4メートルはある。口からは紫色の息を吐いており、なかなか歯ごたえがありそうだ。


「へぇー、キマイラか。めっずらしー」


 エリ先輩が感心の声を上げる。

 キマイラ……外道公の授業で習った事がある。

 いくつかの魔物を特殊な魔法によって処理、合成し生み出される魔獣。その力は個体差があるが、到底楽観視できるものでは無い。

 重要な事は、この魔獣は自然界で発生しないということだ。人為的に作られることでしか生まれない。つまり……。


「エリ先輩。キマイラって確か……」

「そうだねー、カタリちんの思ってる通り! ランクは黄金級の中位って所だね。こりゃあ強敵だ!」


 エリ先輩が同意する。

 黄金級の中位というと、大体ドラゴンやヴァンパイアと同等だ。ギルドが血相を変えて冒険者を招集したり、国家が騎士団を編成したりするレベル。相当強力だ。

 ……こんな物まで持ってくるなんて、どうやら俺達は猛烈に気に入られたらしい。

 何処の誰だかわからないが、この件に関してはキッチリと落とし前をつけることを心に決めながら、キマイラから距離を取る。

 まずはお手並み拝見といきますか。


「僕が前に出る! 皆は援護をしてくれ!」


 先手を切ったのはセイヤだ。

 ……と言うか、セイヤしかいない。俺やエリ先輩は戦えないって設定だし、『青い短刀』の人達やおっちゃんも役に立たない。

 取り敢えずはセイヤに頼るとしよう。


 強烈な発光を伴い、セイヤが煌めく純白色の魔力に包まれる。

 同時に、暴風ともとれる強烈な風をセイヤが纏ったかと思うと、彼はまるで舞うように自由自在に動き、強烈な剣戟をキマイラに放つ。

 おお、かっこいい。

 キマイラもその巨大な腕を振り回し必死に反撃しているが、ひらりひらりと躱されるその動きについていけず、防戦一方だ。

 だが、不思議な事に、華麗であるはずのセイヤの動きはどこかぎこちなく、ピントがあっていない映像を見ているような気分にさせられる。


「凄い連撃だな! でも、なんか動きに違和感があるなー」


「実はあれがセイヤ様の固有スキルなのです。……『神の瞳(プロヴィデンス)』。セイヤ様は一度見た能力なら四属性に限り、自分の物にして使用する事が出来るのです!」

「へぇ! 凄い! ってかなんだそのチート能力は! 反則もいいところじゃねぇか!」

「あまりの扱いの差にまたカタリちんが不貞腐れちゃうね!!」


 横で成り行きを見守っていたエミリー嬢がまるで自分のことのように自慢する。セイヤは愛されているなぁ……。

 彼女は自らの主が負けることなど一切頭にないのだろう、セイヤが舞う様をまるで眩しい物でも見るかのように見つめている。

 勇者とヒロイン。まるで英雄譚の一幕だ、俺とエリ先輩とかは多分盛り上げ役。

 出番を全部持っていかれてなんか悔しい、いやまぁ、それでいいんだけど。

 しかし四属性能力をコピーする能力……か、すると今の剣戟は誰かの模倣品ってことなんだな、風属性辺りの。……どおりで違和感があると思った。


 その懸念は良くない形で現れる。セイヤの動きはやがて精彩を欠いてくる。だんだんとキマイラの攻撃を避ける動きが怪しくなってきたのだ。

 俺はその様子を確認すると、舌打ちしながら付近に転がる石を幾つか拾い、魔力を込める。


「くっそー、腹が立つが仕方ない。少し押され気味だから援護するか!」

「キマイラは大抵知能も強化されているから単調な攻撃は読まれるんだよ!」


 エリ先輩の説明を聞きながら、更に魔力を込める。ずずずと、鳴らぬはずの、魔力が蠢く音が聞こえた気がした。

 じっくりと時間をかけて魔力を込めた石は、赤、青、黄色を滅茶苦茶に混ぜて作り出したような不気味な黒色の魔力に包まれており、ドロリとした感触さえ感じさせる。

 この世界の魔力というのは面白くて、実は魔法の元になるのもそうだが、東洋で言うところの氣の性質も持ち合わせている。

 ゆえに魔力が高いと単純な防御力があがったり、運動能力があがったりする。そして物に込めると攻撃力があがるのだ。

 はてさて、これだけ魔力を込めた石。どれほどの効果があるのやら……。


 ……よいしょっと。


 無音で、一切の気配を感じさせずに投げられた石が吸い込まれるようにキマイラの瞳へと到達する。


 ――ギョアアアアアアッ!!


 刹那、トマトが弾けたかのように赤が飛び散る。巨体がぐらりと傾き、この世の物とは思えない絶叫が木霊した。

 ナイスショット!

 何が起こったのか分からない『青い短刀』のメンバーが、驚いた表情でキョロキョロと辺りを見回しているが、面白いので放っておく。


「……っ! 今だっ!!」


 俺が作り出した隙を好機と見たのか、セイヤの動きに精彩が戻る。

 彼は一層強く白色に輝く魔力を自らの剣に纏わせると、勇敢にキマイラへと斬りかかる。

 キマイラも既に数えきれないほどの傷を負っており、動きも落ちている。どうやらこのまま放っておいても良さそうだ。

 俺は初めての食材に胸を膨らませながら、ぼんやりと勇者セイヤの死闘を眺める。


「あ、カタリちん」

「……よっと」


 エリ先輩の声に状況を把握し、反射的に石を投げる。

 またしても無音で飛び立ったそれは、今度はキマイラとはまったく違った方向、セイヤを射抜く軌道で放たれた矢へと吸い込まれ、撃ち落とす。

 …………。


「こら! エルフさんの下手くそ! 味方に当たるでしょうが! それでも森の民か!」

「も、申し訳ございません!」


 信じられないと言った表情でこちらを唖然と見るエルフさんへと文句を言う。

 だが、俺の言葉が理解できたのか、慌てて謝罪の言葉を述べながらペコペコとお辞儀する。

 まったく、あまり俺の手を煩わせて欲しくないものだ。

 もう一声エルフさんに文句を言ってやろうかと思ったその時、巨大な地響きが鳴る。

 何事かと視線を向けると、どうやらセイヤがキマイラを倒したようだった。


「……よしっ!」

「流石です! セイヤ様!」

「お見事です、セイヤ様!」

「勇者様すごーい!」


 エミリー嬢が感極まった様子でセイヤに駆けていき、先程まで空気だった皆がヨイショの声をかける。

 ……俺も活躍したのだが何もないのか?

 憮然としながらふと横を見ると、今にも吹き出しそうな表情のエリ先輩と目が合う。酷い。


「何とか勝てたよ。一人だときつかった。」


 ほっとした表情でエミリー嬢の頬を撫でているセイヤ。

 非常に様になっているのがいろいろとアレだ。

 だけど、セイヤには感謝しないといけないだろう、俺はさしたる労力をかけることもなくキマイラを食べることができるのだ。

 早速つまみ食いしよう! ウキウキとした気分でキマイラの元へ向かう。

 だがその瞬間。俺の瞳は、地に伏したはずのキマイラがピクリと動いたのを見逃さなかった。


「おい! まだ生きてるぞ!」

「えっ!?」


 内心で舌打ちし、咄嗟に手を振るう。

 恐らく、この場にいる誰もが反応できないほどの速度で放たれた石がキマイラの顔面を強烈に打つ。

 最後の力を振り絞り、その凶悪な顎でセイヤに噛み付こうとしていたキマイラは、その顔面を無残に陥没させるとゆっくりと崩れ落ちる。

 だが、その生命力と執念は俺の予想を超えていたらしい。

 その口より、紫色の霧がセイヤに向かって吐き出されたのだ。


「――セイヤ様っ!!」


 愛の力とはあるのだろうか?

 もしかしたらそれは何よりも強く、何よりも崇高なものなのかもしれない。

 セイヤの危機に誰よりも早く反応したのはエミリー嬢だった。

彼女はセイヤを庇い突き放すと、キマイラの口より吐き出された紫色の霧を身代わりとなり受けたのだ。


「きゃああああ!!」

「エミリー!!」


 キマイラに出来たのはそこまでだった、奴は激昂したセイヤに切り裂かれながら、残った瞳で満足そうにその様子を見届けると、今度こそ地に伏し動かなくなる。

 キマイラとエミリー嬢が地面に落ちるのは同時だった。


「エミリー! 大丈夫か! エミリー! しっかりしてくれ!」


 セイヤがエミリー嬢を抱き起こし、半狂乱の様相で声をかけている。

 この場所からでははっきりと分からないが、エミリー嬢はピクリとも動かず、その状況が決して楽観視できるものではないことが予想できる。

 俺は隣で興味深そうにそのやり取りを眺めているエリ先輩に視線で合図を送り、エミリー嬢の方へ歩き出しながら声をかける。


「エリ先輩。俺ちょっとエミリー嬢の様子見るから周り注意しておいてー!」

「おまかせー! ドサクサに紛れておさわりしちゃ駄目だよ!」


 ビュオッと……風を切り裂く強烈な音と共に、エリ先輩がナタと見間違う程に大きなナイフをその両手に構える。

 エリ先輩本気モードだ、油断した時が一番危険だからな、だが彼女に任せておけば大丈夫だろう。


「ああ、なんで。完璧だったのに……。完璧にやったはずなのに。くそ、なんでこんな事に、なんでいつも……」

「はいはい、様子見るからちょっとどいてねー」


 なんかブツブツと気持ち悪い事を呟いているセイヤを引き離し、エミリー嬢の様子を詳しく確認する。

 ……近くに来て分かったが、エミリー嬢は酷い有様だった。


「か、カタリ君! エミリーは! エミリーは大丈夫なのか!」

「ええい! くっつくな鬱陶しい! それを見てやるからちょっと待ってろ!」


 エミリー嬢の様子は芳しくない。

 全身紫色に変色しており、呼吸は荒く瞳の焦点があっていない。

 ……毒霧か。

 俺はすぐ近くで潰れるキマイラの頭をこじ開けると、その牙より垂れ落ちている紫色の液体を、ポケットより取り出したハンカチに染み込ませる。そして匂いや色を確認すると指ですくい取り、ほんの少し舐める。


「お、おい! 何を!?」

「……うーん。キツイな」


 強烈な刺激に舌が焼かれそうになる。かなり強い毒だ。これはヤバイな。

 俺はセイヤに向き直ると、彼の能力で解決できないか尋ねる。


「セイヤ。確か何でも出来る固有能力なんだよな? 解毒魔法は?」

「あっ!! そ、そうか!!」


 セイヤはあたふたと情けなく慌てながらエミリー嬢へと手をかざす。

 ややして白色に輝く光がエミリー嬢を照らしだす。

 ……だが、彼女の容態がよくなる兆しはない。


「魔法の等級は?」

「多分、一番基本的な物だったと思う……その、まさか使うなんて思わなかったし……」


 宝の持ち腐れとはまさにこの事だな。

 便利な能力を持ちながら、その十分の一も生かせない駄目な男に呆れながら、おっちゃんと『青い短刀』の人達の周りでウロチョロするエリ先輩へと声をかける。


「エリ先輩! 解毒薬! とっておきの奴!」

「はいはーい! これしか無いから大切にねー!」


 何故か俺の顔面を狙うように勢い良く投げられた解毒薬を危なげなく受け取る。地味な嫌がらせだ。後で仕返しをしてやろう。

 ちなみに、これと同じ高級解毒薬はまだまだある。

 これは持ってませんよアピールだ。やっておいて損はない。

 そんな外道公の意味の分からない教えを思い出しながら、解毒薬をエミリー嬢の口元へ運び飲ませる。

 魔力が込められた高級解毒薬だ。すぐに効果は現れ、淡いオレンジの光とともに彼女を蝕む紫が薄くなる。

 だが……。


「……顔色がマシになったけど。うーん」

「ど、どうなんだいカタリ君!」


 解毒は失敗した。根本的にこのレベルの解毒薬では治療が出来ないのだ。

 エミリー嬢を治癒するには専門の魔法使いが必要になる。

 そしてそんな人物はここに居ない。つまりは……。


「もって3時間って所かな! どんまい!」


 明るく事実を告げる。危機はいつだって突然やってくる。

 だから備えは行わなければならない。ありとあらゆる状況に対処できる力が必要だ。

 無限の力が。

 そうでないと、こうなる。

 ……エミリー嬢、いい子だったなぁ。でもまぁ、そんな事もあるある。


「そ、そんな! なんとかならないか! 大切な人なんだ! やっと、やっと僕の事を理解してくれる人が! 分かってくれる人ができたんだ!」


 セイヤが今まで見せたことのない情けない面で俺にすがりついてくる。

 非常に鬱陶しい、男に迫られて喜ぶ趣味は俺には無い、もしかしたら本当にコイツはホモかもしれないな。

 俺は遠慮なくセイヤを突き飛ばし、このナヨナヨと情けない男に文句を言う。


「だからくっつくな鬱陶しい! お前勇者なんだからもうちょっとシャッキリとしろよダサい」


 セイヤはうなだれるばかりだ、自ら問題を解決しようとする気概がない。このままでは本当にエミリー嬢は死んでしまうだろう。

 ……仕方ない、面倒だが助けてやろう。コイツはなんだかんだでいい奴なのだ、そしてエミリー嬢も良い子だ。奴隷だけど。

 恩を売っておけば巡り巡って帰って来るかもしれないし。


 ……それに、流石に「新しいの買えばいいじゃん」とは言えないからな。

 セイヤがエミリー嬢を大切にしている事は今まで共に過ごして十二分に理解している。俺は空気が読める男なのだ。

 黒色の魔力がじわりと大地に滲む。まるで大地を汚染するかのように染みわたる魔力の鼓動を感じながら、俺は心の内にある能力へと声をかける。

 相棒、面倒だけどよろしく頼むよ。


 ――頑張るー!


 圧倒的な変化が現れる。ギチギチと不気味な音が鳴り、静かな森に変化が訪れた。


「こ、これは!」


 セイヤの驚く声が聞こえ、『青い短刀』とおっちゃんが息を呑む。

 木々が押し倒され、一筋の簡素な道が現れた。

 起伏に富んだ森をまるで一直線に無理やりならしたようなそれは、どの様に進んでも絶対に迷うことはないであろう希望の途だ。ターラー王宮の方角へ一直線に続いている。


「道。森の外まで続いてるからエミリー嬢を連れて全力で走れ。んで俺ん所の大臣団にフィレモア伯爵って言うアホっぽいジジィがいるからさ、王宮に行ってそいつに泣きつけ。アイツならどんな毒でも一瞬で解毒が出来るから」

「あ、ああ。ありがとう! ありがとう!」


 感極まった様子で俺の手をとり、感謝の言葉を述べるセイヤ。

 なんか気持ち悪かったのでその手を適当に振り払う。

 男なんだからそんな簡単に涙を流すなよ。後悔する位なら準備を十全にしておけ。

 俺は深いため息をつきながら、ボロボロと涙を流すセイヤに先程毒を染み込ませたハンカチを渡す。


「ほい、これサンプル。あとまっすぐ王宮を目指せよ。ギルドとか寄る必要ないからな? いいか、もう一度言うぞ、ギルドには寄るな。まずはエミリー嬢を助けて皆に事情を説明して、たっぷり絞られるといいさ」


 コイツは底抜けにお人よしだからな、ここまで言わないとギルドに助けを求めに行きそうだ。病床の女の子が本当にいると思っているし。

 まぁ、そうなった場合は流石に面倒見切れないが、この様子だと大丈夫だろう。ついでにフィレモア伯爵に仕事をプレゼントしてやる。

 多分、ターラー王国専属の解毒魔法使いであっても解毒は出来ると思うが、恩を売っておくに越したことはない。特にフィレモア伯爵に迷惑がかかるというのが素晴らしい。

 俺は自らの考えに感動すると、もう説明する事はないとセイヤへ出発を促す。


「じゃあ、行け。後は俺達にまかせておいていいから」

「キマイラ持って帰りたいから応援も寄越してくれるように伝えてね!」

「わかった、本当にありがとう! じゃあさっそく行くよ!!」


 瞳に希望の色を見せながら、エミリー嬢を抱き上げたセイヤは脇目もふらずに駆け出す。

 その速度は勇者の限界を出したものなのだろう、恐ろしい速度を保っており、あっという間に視界から消える。

 あの調子ならエミリー嬢も間に合うだろう。

 無事解決だな。俺は首をコキコキと鳴らしながら、ぼんやりとセイヤが消えた方向を眺める。


「しっかし、お姫様抱っこか、様になるなー。けどなんか俺道作ってばっかだな」


 そんな感想を呟きながら、腰に付けたしょぼいブロードソードを抜剣し、無造作に振る。


 キィン!――


 甲高い金属音と共に、エルフさんより明確な殺意をもって放たれた矢が宙を舞う。

 さて……次はこいつらをどうにかするかな。

 ったく、早くキマイラ食いたいんだけど。

 俺はユラユラと剣先を揺らしながら、鋭い視線を向けるおっちゃんと『青い短刀』――すなわち、暗殺者達に視線を向けた。

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