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晏陰  作者: 水嶋
晏陰

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後継者

少しエロ有ります


一応閲覧注意…かな?

「はい、どうぞ…一休みしましょう」


「ああ…そうだな…有難う」



疲れている叔父にコーヒーを淹れて少し休むよう促した


産婦人科臨床研修も春には3年目となり、初期臨床研修を終えた時から毎週休日には勉強を兼ねて叔父の病院へ手伝いに通っていた


「杏も…いよいよ来年専門医認定試験だな」


「そうですね…資格が取れたら晴れて産婦人科医を名乗れますね…」


「そうだな…そうなったら…私はそろそろ第一線を退こうかと思っているよ」


「そんな…まだ早いですよ?」


「まあいきなりは引退はしないが…この3年でお前にも色々教えて来たし…杏ならこの病院を任せても大丈夫だと判断したよ」


「まだまだ教わらなければならない事も沢山有ると思いますよ?」


「いずれお前の病院になるんだから…お前の理想とする病院にして行けば良い」


「そうですか…」


「私はその手助けに回るよ」


「そんな寂しい事を言わないで下さい」


「あとは…残りの人生は私も好きな研究に打ち込みたいって言うのが本音かな…」


「成る程…」


「長年に渡って散々他人の子供を取り上げて来たからね…今度は可愛い私の子供達を取り上げて行くよ」


「そうですか…」


「その為にも…頑張ってくれよ?杏。期待しているからな」


「はい、ご期待に添えるよう精一杯頑張ります」


「頼もしいな…男の私よりもお前が診た方が患者も安心するだろう…出産も経験しているからな…」


「そうですね…妊婦さんの不安な気持ちには寄り添えると思います」


「この病院は杏のおかげで益々繁栄して行くな…八神の使命も…」


「はい、その事もどうぞお任せ下さい。後…」


「何だ?」



「私はこの病院と、八神家の使命も叔父さんから引き継いで行きます」


「そうだな…」


「しかしこの先…不測の事態が起こらないとは言い切れません…」


「まあ…な」


「以前の…マコトの事件の様な…本人が意図しなくても…騙されて巻き込まれる、誰かに何かの罪を被せられる事も有るかも知れません。今の段階で懸念されるのは韻と未成年でまだ世間知らずな櫂…」


「確かにな…」


「そうなった場合、この病院や地下施設をまた警察に調べらるかも知れません…一応私にも警察の親族は出来ましたが友晴が弁護士になった事で親類の中には私に反感を持つ人も正直います」


「そうか…」


「トモハルのお爺様には認めて頂きましたが、恐らくあちら側も一枚岩では無いでしょうから…私を排除出来る事を探すために躍起になる人も居るでしょう」


「ふむ…」


「そうなった場合、速やかに地下施設の隠蔽が必要になります。そうする為にも、叔父さんの研究室に私も入れるようにして頂きたいのですが」


「確かにそうだな…そろそろ頃合いかも知れないな…私の研究内容を見せようか…今から研究室に案内しよう」


「お願いします」




そう言って云足に地下の研究室に連れられて行った





「これが私の研究…神の創造…私の可愛い子供達だよ…どうだい?」


云足は得意げに奇形の入った容器を見せた


最近は目に光がなく始終元気が無かった云足だが、この部屋に入ってから生き生きとしている様に見えた


私はここには以前マコトにこっそり入れてもらって見せて貰っていたので平常心で眺めていた


以前より少し数が増えていた


今でも地道に制作活動している様だ



「はい…とても素晴らしいですね…」


「だろう?」


恍惚とした表情を浮かべてその容器を愛おしそうに撫でていた


「この子はね…先月やっと出来たんだよ…」


そう言って以前無かったモノを紹介していた


しかし改めて見るとやはり気分の良いモノでは無かった

人間を…神を愚弄する行為だろう


ここに有るモノは全て云足から作られているので、マコトや櫂に関係していなくてその点だけは良かった



部屋の中を一通り案内されて、その後私の静脈の情報を登録して貰い、私もこの研究室に入れる様になった





これでマコトの手を煩わせる必要が無くなった





○○○○○○○○○○





「はあ…はあ…」


「あぁ…上手…気持ちいい…イくっ!」


「じゃあ…次はバックで…」




櫂とはあれから月に一回セックスのテストをしていた


初めての時から大分上達していた


こちらの方も何とか間に合いそうだ


「あぁっ…イくっ…イく!出すよっ!」


櫂は動きを早めて奥に深く沈めて中に放出し、息を荒げながら私に雪崩れ込んで抱きついた


「はあ…はあ…どうだった?」


「うん…気持ちよかったよ…随分上達したね…偉い偉い…」


ちゃんと真面目に練習している様だ


抱きしめて頭を撫でてあげた


「えへへ」


「可愛い…」


そう言って嬉しそうに笑っている櫂にキスをしてあげた




「学校の子とはセックスしてみた?」


「ううん。学校にセックスしたいと思う子居ないもん」


「そっか…」


学校の子…八神以外の子で誤って子供を作ってしまう心配も今の所無さそうで安心した



「アンちゃん…大好き…」


櫂が甘えるように抱きついて私の胸に顔を埋めて頬擦りしていた


「私もよ…可愛い…カイ…」


櫂の頭を抱き抱えて頭を撫でてあげた


身体は大きくなって来たがまだまだ子供だ…


小さい頃から親元を離れて生活していたので母親に甘えたいのだろう


マコトは櫂に私とマコトの子だと教えていると言っていた

戸籍上では私とマコトはいとこになるので櫂から見たら私はいとこ叔母になるのだが…



「じゃあもう一回…」


「良いわよ…」







来年には私も最後の山場…受験が有り、合格すればいよいよ産婦人科医として本格的に働き出す…


多分櫂とはゆっくり練習も遊んで相手もしてあげられなくなるから…




今は沢山可愛がって甘えさせてあげよう


遂にあの研究室に出入り自由になりました


田所の教えに従って色々周到に準備してる…かな?


しかし何だか櫂が心配ですが…


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