長年の夢
「それでは新郎のご入場です!拍手でお迎え下さい」
パチパチパチ…
「どーもどーも!」
僕は白いタキシードを着て星夜をだっこして手を振りながら元気に入場した
初期臨床研修を終えて法医学教室に進学し、資格を取るれのを待つと20代も終わってしまうので籍はもう入れてあるけどこのタイミングで結婚式をする事にした
場所は航平が今店長になって働いているジャズ喫茶を貸し切って身内だけのアットホームな形にした
「マユ!綺麗!可愛い!上手!」
僕はブンブン手を振った
「コラっ!演奏中!話しかけるな!」
麻由はウェディングドレスを着て入場の曲をピアノ演奏していた
司会は友晴がしてくれていた
周りがクスクス笑っていた
演奏が終わり麻由も僕の隣にやって来た
「じゃあ、まあ堅苦しいのは抜きにして…誓のキスを」
「はーい!」
「2人とも砕け過ぎだろ…何か有るだろ…病める時もとか指輪の交換とか…」
「俺神父じゃないし…もう結婚指輪してるし…」
麻由は呆れていた
籍を入れた時に2人で選んで結婚指輪はつけていた
「ほら、皆さんお待ちかねだから!」
「はーい!じゃあマユ!」
僕は元気に返事して麻由に顔を近づけた
「チュッ」
「あっ!」
「あっ!」
だっこしていた星夜が麻由にキスしていた
「あはは!セイヤに先越されたな!」
「むう!」
友晴が大笑いしていた
「じゃあ僕も!」
そう言って麻由にキスをした
「んんっ!コラっ!誓のキスで舌を入れるな!」
麻由にバシバシ叩かれた
来てくれていた皆が大笑いしていた
その後航平やお店の人が演奏してくれていた
「やっぱりインの結婚式は普通じゃないな!面白かった」
「むう!」
「杉田、司会有難う」
「いえいえ」
「新婦が演奏してたりウェディングケーキがイチゴのケーキだったり店内の飾り付けがクリスマスみたいな星の飾りだったり…凄く楽しかった」
「まあ、結婚式でピアノ演奏は子供の頃からの私の夢だったからね。これだけは叶えさせて貰ったわ!」
「星の飾りは僕が付けたんだよ!」
「マユってピアノ上手かったんだね…」
杏が驚いていた
「まあ一応音大まで行ったからね」
「インくん!とっても楽しかったわ」
「あっ!お義父さん!お義母さん!この度はお忙しい中お越し下さり有難う御座います!」
「インがちゃんとご挨拶してる…」
「まあ流石にこの歳になれば多少は…」
「それはどうかしら…油断ならないからインは…」
友晴と杏と麻由がヒソヒソ話していた
「マユの事…宜しくお願いしますね」
「はーい!任せて下さい!」
「インを任されるのは私よ!」
「もうっ…そんなだとインくんに愛想つかされるわよ!ホント可愛げが無いんだから…」
「マユは可愛いよ!おっぱいもおっきいしおねだりもしてくれ…」
「コラっ!イン!親の前で余計な事言うな!」
また麻由にバシバシ叩かれた
「あは…はは…仲良さそうで…安心ね」
「やっぱりインはインだった…」
「仲良いのか?あれは…安心出来んだろ…」
友晴と杏が呆れていた
「楽しかったね!」
結婚式が終わって家に帰って星夜を寝かしつけて麻由と話していた
「まあ…色々疲れた…」
「お疲れさまー!」
僕は麻由の肩を揉んだ
「航平もずっと音楽やってるんだね!トランペット演奏してた!」
「まあね…結局そうなってるわね。大学の頃から演奏バイトしてた所でそのまま働いてるし…」
「今日は殆ど話す機会が無かったから…また色々聞かせて貰お!」
「変な事はしないでよ!?」
「しないよー。僕殺されたくないもん」
「本当は…マコトさんにも見て欲しかったけどね」
「まあ仕方ないよね、動画で撮影はしてるから後で見せてあげるよ!」
マコトも一応招待はしていたが、なるべく人前に出ない様にしているので今回は辞退していた
「杉田達は来年するんだっけ?」
「うん、一緒にやりたかったなあ」
「まあ杉田の場合は…警察のお偉いさんも色々呼ぶんだろうし…ホテルで披露宴でしょ?」
「みたいだね…何かつまんなさそう…」
友晴は杏の初期臨床研修を終えるのと照陽がもう少し落ち着くのを待って来年にした様だ
一応僕達も親族なんで招待されている
「結婚式は面白さは求めないから!」
「えー。一生に一度なら楽しい思い出の方がいいじゃない」
「まあね…私は長年の夢を果たせたから良い思い出になったわ」
「ピアノ演奏?」
「そう。自分の結婚式で下手な他人に演奏されたく無いからね!」
「ふふ、皆に演奏もお披露目出来たね!」
「そうね。インは何かそう言う叶えたい夢とか無いの?」
「うん!有るよ!」
「へえ…何かしら?」
「まだ道半ば…多分あと3〜4年で叶う!」
「そっかそっか…監察医にならないとだもんね」
「うん!」
「私とセイヤの為にも頑張んな」
「うん!ちゃんと準備しながら目標に向かって頑張ってるよ!」
「そっかそっか…」
「じゃあ今日は新婚初夜!」
「はいはい…絶対言うと思ってたわ…」
「ふふ、マユは僕の事よく分かってる!」
「何年一緒に居ると思ってるのよもう…今日は1回だけよ?」
「はーい!」
僕がずっと叶えたい事…
僕が監察医になって…
杏も産婦人科医になったら…
その時まで僕はまずは今、目の前の事を頑張ろう
韻のアレはアレかな…?




