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晏陰  作者: 水嶋
2人の行き着く先

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49/92

後輩

漸く「純水」の先のお話となります


マコトが遂に動き出した…?

夏休みも終わりクリスマスも友晴と過ごし、年も明けて4月になり、私と韻は2年生となった


「なんか…変な感じ…」


「あはは、僕も変な感じするけど…宜しくね、先輩」


「もう!やめてよ!それを言ったら…」


「わあ!スーツ似合ってるよ!マコ…じゃなくてシン!」


「あはは、病院やめてから久々に着たなあ」



マコトは4月から私達の通う大学に入学した

今日は入学式で私と韻でお祝いに駆けつけてその後大学に行って話していた


今年から医学部1年生となった



「何か変わってないなあ…懐かしい」


「せっかくなら同学年が良かったー!」


「まだカイも小さかったしね。最近落ち着いてきたから地下の人みんなで可愛がってくれてるよ」


「まあ、流石に同学年だとインがボロ出しそうだしね」


「うーん、それも実は有る。あはは」


「何それ!」


せっかく以前医者にまでなったので新たな戸籍からまた医学部に入り直して医師免許を取るらしい

やっぱり精神科医になる様だ


「まあ、復習のつもりで勉強し直すよ」


「また色々教えてね!」


「僕一応後輩なんだから…僕に教えてよ先輩、頑張ってよ?」


「ふふふ、やっぱり変な感じ!でも大学行ってまでインの監視で気が滅入ってたけど学校行くのが楽しみになった!」


私も韻も近くにマコトがいて嬉しくて自然と笑顔になってはしゃいで浮かれていた



「あっ!僕そろそろ行かなきゃ!じゃあまたね!シン!」


「あはは、インは慌ただしいなあ」


「マユの所だね…」



「アン、終わった?」


「うん」


そうこうしていると友晴が迎えにきた


「あっ、こちらは私の親戚の…神谷さん」


「初めまして、神谷真です」


「あ、初めまして、俺はアンとお付き合いしてる杉田友晴です」


「君がトモハルくんか…アンを宜しくね」


「は…はあ…」


「じゃあ僕はお邪魔だろうから行くね」


「うん!またね」


そう言ってマコトは立ち去った


「何か…仲良いね…アン嬉しそう」


「そうだね、昔からよく知ってるから…」


「昔から…そっか…」


「うん?」


「前にアンが言ってた…いや、何でもないよ…」


「シンは子供もいるし私とどうこうならないよ?」


「ははは、やっぱり俺顔に出ちゃってかな…やっぱまだまだガキだなあ俺…」


「そんな事ないよ?私の事色々心配してくれて嬉しいよ?有難うね」


「うん」


「じゃあ行こっか」


「そうだね、アンは授業どんな感じ?」


「私はね…」




そう言いながら友晴と歩いて行った





○○○○○○○○○○




「ハイ、マコト、参考書」


「有難う」


マコトは今受験勉強していた


来年僕と杏が通っててかつてマコトが卒業した医学部へ新たに入る為だった


「マコトなら勉強しなくても余裕なんじゃない?」


「流石にブランクあるからね…やっぱり忘れてる事も多いよ」


「そうなんだ…」


「まあ復習のつもりで頑張るよ」


「でも、やっぱり同学年が良かった!」


「ははは、この家に受験生が2人いると大変だろう?」


「まあ…そうだけど」


「それにこうして最近の受験対策の参考書も買い直さなくても使えるしね」


「まあね…やっぱり精神科医になるの?」


「うん。道半ばだったからね。今度こそちゃんと資格も取ってやりたいなあ」


「そっか…」


「まあ、今度は外では子供の患者は受け持たないつもりだよ。心配かけたくないからね」


「そうなんだ…まあその内ここで誰かの子供も出来るだろうし」


「そうだね、その子達は僕がここでちゃんと診てあげるから大丈夫だよ」


「そうだね…田所はまだマコトのいた病院にいるの?」


「うん、たまに僕に会いに来て色々様子を教えてくれてるよ?」


「そうなんだ…」


「今は…アンとも仲良くなってるみたいだよ?色々話してる」


「へえ…」


何か意外だった

杏も僕と同じ様にマコトを嵌めた田所を恨んでると思ってたけど…


まあ僕は田所と仲良くする気もないし顔見たら腹立つから話したくもないし顔も見たくない


「まあインは無理して仲良くしなくても良いからね」


「そんな気サラサラない!」


「あはは、インは素直だなあ…そう言う所は僕に似たのかな?」


「そうなんだ!えへへ」


杏は腹黒だけど僕はマコトに似て素直で良い子なんだ!と嬉しくなった


「まあ素直な事は良いけど…僕が合格して入学したら名前間違えないでよ!それだけが心配…」


「うん!でも漢字も似てるし、ふりがなマコトに戒名したら?」


「まあその内にね…顔は別人になってるけど大学内だと僕が在籍していた頃から居る教授もいるから…まだ出来ないかな」


「そっか、そうだよね。声は同じだしね」


「まあいちいち学生の事は覚えてないだろうけどね…何かの拍子に思い出されても困るし」


「そうだね」


「だから…学校内ではあんまり僕と親類とか関係者だって言わない方が良いかな。仲良くし過ぎてるのも不審に思われるかも知れないし…」


「えー!折角マコトが近くに居るのにー!つまんないー!」


「もしバレたら今度こそ離れ離れになるよ?」


「それは絶対やだ!!」


「じゃあお願いね」


「うん…仕方ない…分かった」


「まあ、帰ってきたら会えるんだから」


「そうだね!」


「じゃあ僕は勉強するから」


「うん!僕はカイと応援する!えいえいおー!」


そう言って櫂の手を持ち上げて一緒に応援した


「有難う、嬉しいけど…何か気が散る…一人で集中したいから」


「はーい」




櫂を連れてつれないマコトの部屋を後にして立ち去った


中々マコトも難儀な人生ですが…

闇医者にはならないみたいです


そして杏と韻は喜んでるみたいです

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