杏と秘密基地で
この流れ…
「アンは僕の事好き?」
「うん!」
「僕もアンが大好きだよ」
マコトは私が幼い頃、たまに会いに来ていた
いつもニコニコしていて優しくて大好きなお兄ちゃんみたいな人だった
私が6歳の頃、夏にマコトが言った
「御月がね、死んじゃったからこれからは気兼ねせずに会いに来れるよ」
そう言ってマコトは抱きしめて私の頭に顔を埋めていた
御月はマコトの姉だった
たまに会った事はあったけど何だか…
私がマコトと話したりマコトが私に触ると不機嫌になっていた
前はマコトと一緒に来ていたけどその内一人で来る様になった
会っても最近の私の様子とかを宮乃から事務的に聞く程度で直接話す事も殆ど無かった
ちょっと怖い人だった
だから御月が死んだと聞いて正直ホッとしていた
小学5年生になって私は初潮を迎えた
「杏、おめでとう。これで大人になる準備が出来るわね」
宮乃がお祝いをしてくれた
宮乃は当時は私の母…だと思っていた人だった
父はいなくて死んだと聞かされていた
「大人?」
「そうよ。杏はこれで子供を産める身体になったのよ」
「そうなんだ」
宮乃は医師をしているので学校で習うよりも詳しく、分かりやすく説明してくれた
「まあ同じ女だから分かるけど…これからはホルモンの影響で毎月身体も精神的にも大変になるわ。煩わしい事も不自由な事も増える。最初は戸惑うと思うけどその内慣れてくるから」
「そうなんだ」
「杏だけが特別大変なんじゃなくて世の中の女はみんな同じなのよ。だから折り合いをつけて生きて行くしかないわ」
「そっか」
「人生なんてそんなものよ。どうにもならない事も多い。諦めて受け入れて上手く付き合っていくのよ」
「成る程」
「でもね、悪い事ばかりじゃないわ。女は…女にしか子供を産む事は出来ないのよ」
「そっか」
「男は3〜10秒オーガズムを感じて終わるけど、女は20秒以上オーガズムを感じることができるのよ。男はオーガズムに達して射精した後は、脳内からプロラクチンが分泌されて、快感ホルモンであるドーパミンを抑えてしまう。1度射精した後、性欲が一気に無くなるの。女もオーガズム後にこのプロラクチンを生成するけど男と比べると少ないから次のオーガズムまでの準備が早くできるの。女は一回の行為で複数回オーガズムを感じられるのよ」
「オーガズム?」
「絶頂ね。その辺りは近い内にマコトが教えてくれるわ」
「マコトが…」
「まあ、八神家の伝統ね。追々八神家についても杏にも教えてあげるわ」
「うん」
「マコトは私の兄…と違って優しいから…任せておけば大丈夫よ」
「分かった」
○○○○○○○○○○
やがて夏休みになり、宮乃に言われてお盆にお婆ちゃんの家にマコトと2人で遊びに行く事になった
宮乃は医者の仕事が忙しいので同行出来ないのだろうと思った
普段から宮乃は休日などに私を外へ遊びに連れて行く事も殆ど無く、大体お手伝いさんか御月がいた頃はたまに御月に内緒でこっそりマコトが連れて行ってくれていた
マコトも研修医をしていて忙しそうだったが最近漸く落ち着いてきた様だ
宮乃は腕も良かったのも有って指名で執刀も多かったので仕方ないだろう
お婆ちゃんの家には宮乃にも小さい頃に連れて行って貰った事はあったけど、宮乃は忙しくて休みが取れず殆ど行った事が無くて記憶にも余り残っていなかった
大好きなマコトと久々に2人だけで泊りがけで遠出…
ワクワクしていた
「こんにちは、お婆ちゃん」
「あら、眞事、この子は杏かい。大きくなったわねえ」
「はい。11歳になりました」
「そう、早いわねえ。今年は2人だけでよく来たわね。スイカ冷えてるからおあがり。」
「わあ!有難う」
「ねえ、杏、ここには秘密基地があるんだよ。僕も子供の頃御月に連れて行って貰ったんだあ」
「秘密基地!?何それ凄い!」
「ああ、坂の上の離れの事だね。明日マコトと行っといで。掃除しといてあげるから」
「じゃあ、明日僕と遊びに行こっか」
「わあ!やったあ」
「小さいお家で楽しいよ。周りに何もないから静かで誰も来ないから騒いでも大丈夫だからね」
「まあ、杏は騒いだりするタイプじゃないけど…」
「そうだねえ。杏は可愛くて賢くて良い子だもんねえ。自慢の孫だよ。将来はお母さんみたいな医者になるのかい?」
「うーん、まだ分かんない。でもお母さんみたいな医者にはなりたいから勉強頑張ってるよ!」
「そうかい、そうかい、楽しみだねえ。父親がいない分マコトに沢山甘えるんだよ」
「うん」
「杏の事は可愛がってあげてるよ。今もこの先もずっとね」
「うんうん、安心だよ」
「それじゃあ杏今日は暑いし、この後は僕と川にでも行って遊ぼっか」
「うん!やったあ!」
「都会じゃ川遊びなんて出来ないからね。沢山遊んでおいで。」
「はーい」
「晩御飯はご馳走たくさん用意しとくからね。今日はいっぱい遊んで沢山食べてぐっすりおやすみ。明日は秘密基地もあるからね」
「うん!」
「明日は秘密基地で僕といっぱい遊ぼうね。杏もきっと凄ーく楽しくて幸せな気持ちになるよ」
「楽しみ!」
これから行く川遊びと晩御飯と明日の秘密基地の事でずっとワクワクしていた
マコトは伝統を重んじる性格みたいですね
しかし宮乃…
11歳の子にする説明が色々おかしいですが、その辺りはやはり八神家の人間と言う事で




