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晏陰  作者: 水嶋
2人の出会い

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ピアノレッスン

「君、いくつ?」


「11」


「名前なんての?」


「航平」


「もう精通した?」


「…まだ」


「じゃあ、僕が精通させてあげよっか?」


「えっ!?」


「ちょっと!!八神韻!!弟に変な事言わないでよ!」


「だって大事なことだよ?」


「いいから!こっち来なさい!」


そう言って麻由に引き摺られて部屋へ入った


「弟似てるね!可愛い」


「ちょっと…手は出さないでよ?まだ」


「僕おっぱい大きい人が好きだから…弟が成長しておっきくなったら考えるよ」


「弟まで受けにさせないでよ…」


「それじゃあ…」


そう言ってシンヤとのセックスの様子を伝えてピアノを弾いてもらった




「やっぱりマユのピアノ好きだなあ」


「ご清聴有難うございました」


「でもさ…」


「何?」


「なんでピアノ弾くのやめちゃったの?」


「それは…栄光と挫折よ。ピアノが分からなくなって怖くなって嫌になったのよ」


「分からなくて怖くて嫌?」


「そうよ…」


「なんで?」


「それは…」





○○○○○○○○○○





私は小さな頃から大して努力をしなくてもピアノを上手に弾けた


小さい子供の頃はコンクールに出ればいつも優勝していた


この子は天才、神童だって親も周りも持て囃した


将来はピアニストと期待されて通っていた音楽教室を辞めて個人レッスンの先生についてピアノを習っていた

この頃にはピアノの練習に日夜励んでいた


真面目な性格だったので勉強も頑張って中学は受験して進学校に合格した


同じ年頃の子達が遊んでいる中私はピアノと勉強のみに脇目も振らず一生懸命頑張っていた


中学1年の時に出場したコンクールで初めて優勝出来なかった


課題曲はモーツァルトピアノ協奏曲第15番K.450だった


テクニックには自信が有った

だけど何かが足りなかった


「麻由はね、頭で弾いちゃうんだよね。確かにこの曲はモーツァルトが父に演奏するのが大変で汗をかくと伝えたほどの難曲だけどね…」


先生に指摘された

確かに技術に気を取られ過ぎていたのかもしれない


「この曲にあるのは無邪気に笑みを湛えながら渇いた心にスっと染み込むってのかな。構えた感じが無い様なね」


「ハイ…」


「モーツァルトはピアノに凄く愛着を持ってたんだよ。自然に湧き上がる音楽…笑みを絶やさない…」


「この先プロとしてやって行くつもりならテクニックだけじゃなくて人間としても成長しないとね」


「成長…」


「感情豊かな人間になって表現出来ないとね」


「感情…」


私はピアノと勉強ばかりで人と関わって来ていなかった


それじゃピアニストとしてやって行くには不十分なんだろう


「麻由は恋してる?」


「恋…まだ経験ないです…」


「そう…表現者となるにはまずは人を好きになって愛する気持ちを経験しないとね」


「そうですか…」



今まで漫画やドラマなんかは殆ど見て来なかったのでよく分からない分野だった



レッスンの帰りに書店に立ち寄った


とりあえず少女漫画でも…

と思ったが、いざ目の前にすると腕を組んだり抱きついているイラストで、自分に置き換えた場合の男女の恋愛が気恥ずかしくなってしまった


別のコーナーに男同士のジャンルが有った


これなら自分と違う性別だし平気そう…


そう思って差し障りのない表紙の物を選んで買った


そこでBLにハマってしまった





「麻由、調子はどう?」


「ハイ…今はとりあえず漫画を読んで勉強しています…」


「漫画ねえ…やっぱり物語じゃなくて実体験しなくちゃ…」


「そうですか…」


「恋するとね、身体が疼いて幸せな気持ちになるんだよ?」


「身体が?」


「そう…こんな風に…」


そう言って先生は私の背後から胸を掴んで揉んだ


「せっ!先生!何を!?」


「ほら…気持ちいいだろう?」


「いやっ!やめて下さい!」


「麻由の胸は大きいね…ずっとこうやって揉んでみたいと思ってた…」


ずっと!?私の事そんな目で見てたのこの人!?

一気に気持ち悪さと怖さが押し寄せた


「ほら…下も弄るともっと気持ちよくて幸せな気持ちになるよ…」


そう言って私の下着に手を入れて来た


「やだっ!!やめてっ!!」




そう叫んで私は振り払って走って逃げた




こんな怖くて気持ち悪い思いをしないとピアニストになれないなら、もうピアノなんて弾かなくて良い…




それから私はレッスンもやめてピアノも弾かなくなった




○○○○○○○○○○




「そんな事があったんだね」


「そうよ。まあ数々の浮名を流した貴方からしたら下らない理由でしょうけど」


「そんな事は思わないよ?でも…」


「何?」


「確かにセックスすると気持ち良くて幸せな気持ちになるよ?」


「へえ。私はそんな気持ち分からなくても良いわ。ピアノもやらないし!」


「何か勿体無い無いなあやっぱり…あんなにピアノ上手くて僕夢中になるのに…」


「そりゃどーも!」


「じゃあさ、キスは?キスなら子供も出来ないし気持ちいいよ?」


「キス…した事ないし…」


「じゃあしてみよ?」


「えっ!?」


「キスして良い?」


「えっ!?私と!?」


「マユの唇柔らかくて美味しそう…」


「美味しそう!?」


「頂きまーす」


「んんっ…」



暫く夢中になって堪能していると麻由がバシバシ叩いて来た


「どう?気持ちいいでしょ?」


「ちょっと八神韻!!私のファーストキスで舌を入れて来たり胸揉んで来たり!やっぱりとんだエロ殿下だわっ!」


「だってその方が気持ち良いかなって」


「びっくりだわ!私のイメージの胸キュン甘酸っぱい感じがゼロで!しかも私のトラウマ話を聞いた上での胸揉みしだきにも驚きだわ!」


「シンヤは喜んでくれるのに…」


「そりゃ良かったね!さあ帰った帰った!」



そう言われて僕は部屋を追い出された





そんな風に麻由と別れて春休みになり、高校に進学した


岩見少年が登場


やっぱり韻に色々教わってああなったのかな?


そして韻と麻由が急接近…かな?

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