友晴と韻
今回はおバカな2人の会話です
一応頭は良い筈なんですが…
「やっぱりインのスーツ姿は何か変な感じがするなあ…」
「そう?トモハルはもう、それ普段着だよね」
「俺は仕事着な!普段着な訳があるか」
韻は相変わらずとぼけた奴だった
今日は小学校の参観日でたまたま俺と韻が参加していた
授業が終わり、子供達はまだこの後も有るが親は解散となって、その後お互い仕事を休んで来たので折角だからと韻とカフェに入って喋っていた
照陽と韻の子の星夜は同じ小学校に通っていた
俺と韻は中学から同級生の長い付き合いだが、俺達の通った学校には小学部も有った
俺は小学校は普通の公立に通っていた
親は当時は俺を警察にさせるつもりだったので、小学生の内は貧富の差も激しい、より多くの環境で育った子達と過ごさせたかった様だ
これは世間一般の普通の感覚を身につけさせる親の意向も有った
韻の場合は隠されて育てられていたので言わずもがな…
韻とサシで会うのは久々だった
「お前…マユから聞いたぞ…」
「何を?」
「遂に男に手を出してるらしいな…」
「遂にじゃ無いよ?中3からだから…かれこれ僕の人生の半分以上前から?」
「ええっ!?」
「最初の男はシンヤだったし…」
「シンヤって…まさか担任だった榎本先生!?」
「うん、そうだよ?言って無かったっけ?」
「初耳なんだが…」
確か当時韻は榎本先生に可愛い、可愛いって言ってたけど…
まさか身体の関係まであったとは夢にも思わなかった…
「そっか…あの頃はマコトの事で色々大変だったからなあ…トモハルと話す余裕が無かったのかなあ?」
「その余裕が無くて大変な時に何でまたよりによって榎本先生…」
「悲しかったから」
「意味が分からん…」
「慰めて貰ったの」
「意味が分からん…」
「担任の先生だったから」
「意味が分からん…」
「可愛かったし」
「意味が分からん…」
これ以上深掘りしても俺はこの答えしか出ないなと思った
「この事…やっぱりマユは知ってるんだよな?」
「うん!シンヤとセックスした時の話を毎回詳しく教えてあげてたよ!すっごく喜んで聞いてた!」
「意味が分からん…」
結局この答えしか言えなかった
2人が付き合い出した当時は性格も趣味も接点が何も無さそうなこの2人が何故?と思っていたけど、こう言う経緯があったんだなと今になって謎が解明された
麻由はどうやら子供を産んだから変わったんじゃ無くて、元々変わった人だったらしい
「でもね…この間ニチカに言われたの。男同士も好きな人とセックスするんだって…」
「ニチカって誰…」
「あ、前に研修に行ってた所で働いてる志帆さんの子」
「志帆さんって誰…」
「志帆さんは看護師で、アキラさんの妹」
「アキラさんって誰…」
「アキラさんはその病院で外科医をしていてマコトと高校の時からの同級生で親友」
「何かやっと人間関係が繋がった…」
「ニチカはマユは僕が例え男相手でも他所でセックスしてるのは嫌だと思うよって…」
「まあ、普通はそうだよなあ…」
「シンヤもニチカもセックスして気持ちよくなる友達なだけなのに…1番大好きなのはマユだけだし…」
「父親の親友の子にまで手を出すお前は相変わらずクズだなインよ…てかまだ榎本先生と関係持ってたの!?」
「うん、シンヤは偽装結婚してるよ?」
「何かもう…俺の周りは変なのばっかりだな…」
「でもね、シンヤはニチカと付き合いだしたからもうニチカともシンヤともセックスしないよ!マユが嫌がる事はしない!」
「胸を張って言う事じゃないからな、それ…当たり前だから…寧ろ最初からそうしろ!」
「でもマユはニチカやシンヤや前にコウと4人で遊んだ話とかすっごく喜んでたんだけどなあ…」
「また新キャラが出てきた…一応聞くけどコウって誰…」
「コウはシンヤの元カレ」
「何かもう…マユの気持ちが分かって来たぞ…」
「えー!何!?」
「お前から何を聞いても動じなくなって来てる…いちいち驚く事に疲れて来た…」
「仕方ないから毎日オナニーに励む!でもなあ…やっぱりセックスして気持ちよくて幸せな気持ちになりたいなあ…」
「世間一般ではそろそろ落ち着く年齢だと思うんだがなあ…」
「トモハルはもうセックスしないの?」
「まあ、全くしない訳じゃないが20代の頃に比べて大分落ち着いたなあ…」
「そうなんだ」
「しかしなんでインはそんな今だにヤリまくりたいんだ?マユって恋女房もセイヤってしっかりした良い子も居るのに…」
「それはそこに穴があるからさ!」
「何アルピニストみたいな事言ってんだよ」
「僕ピアノは殆ど弾けないよ?セイヤは上手だけど…」
「それはピアニストな!そしてピアニストはマユな!」
「そっか…」
「でも、そのマユはこの間会った時に言ってたぞ?」
「何を?」
「インが他に本気で好きになって離れていったとしても私は構わないと思っていた、本当に好きな人には…幸せでいて欲しいって思う物でしょ?って」
「僕マユ以外に本気で好きになったりマユから離れたりしないもん!うわーん…マユー!」
「良い歳して泣くな騒ぐな、男だろ!」
良い歳をした男が日中泣き出して周りが変な目で俺達を見ていた…
「僕はマユが好きー!うわーん」
「それは十分に分かってるから…あと、生足魅惑のマーメイドとか世界の経済は回ってるとかSDGsとか言ってたかな…」
「意味が分かんない…うわーん」
もう赤子をあやす気持ちになって来ていた…
「まあ俺も意味がサッパリ分からなかったが…後そうだ!私の為にも、もっとインの下半身には暴れて貰わないとって言ってたぞ!」
「ホント?」
やっと泣き止んだ…
「うんうん、何かそれで経済が回って環境保護になるらしい。さっぱり分からんが」
「そうなんだ!じゃあマユの為にも新しくセックスするフレンド見つけなきゃ!」
「おいおい…さっきまでマユの名前叫びながら泣いてたよな?」
「セックスは地球を救うんだよ!」
「多分救わないと思うぞ…」
「マユの為、地球の為にも僕頑張らなきゃ!」
「もう頑張るな…頼むから…」
「僕はマユが喜ぶ事をして行くんだよ!」
「まあ…多分喜ぶんだろうな…お前の男同士のエロ話には…」
結局不毛で何の解決にもならない韻との会話だった
噛み合わない2人の会話の様でした
韻はやっぱりマトモにはなれなさそうです




