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砂塵の祝宴

帝国軍が平原を駆け逃げていった時、カザルの民たちは歓声を上げて歓喜に沸いた。

焚き火の火が空高く揺れ、太鼓が打ち鳴らされ、乾いた地面を踏みしめて男たちが踊る。

奴隷たちですらその手を止め、天に拳を突き上げた。

その中心で、巨大な金属の神──《マグ・ゼル=アーク》が月光を浴びて静かに立っていた。


アークが動き、目覚めた瞬間。

しわくちゃの巫女・ハムナは、膝をつき、震える声で叫んだ。


「《マグ・ゼル=アーク》……! 千年前、天より来たりし戦神……!

その“運び手”──まさか……おまえが、“天の記されしアメ・ノ・シルシ”か──!」


その言葉が風に乗り、広場を包んだ。

目を見張る部族民。うなずく者。跪く者。


──こうして、

奴隷・翔は、救世主・翔になった。



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