第1話 高等部入学
春、僕は秘幻魔法学園の高等部に進学して、今学園に行くためにバスに乗っている。この世界は前世と違って魔法のある世界だが、魔法がかなり発達しているため、現代とそう変わらないようなものがあって、このバスもその1つだ。形やその中の座席なども日本のものとよく似ている。でも、それは当たり前だったりする。なぜなら、この世界は元々恋愛ゲームの世界だから、ゲームを作った人がそう設定したのだ。僕も最初は発展した普通の異世界だと思っていたけど、中等部の時にヒロインのうちの1人を見て、「そういえばそんなゲームがあったな。」というのを思い出した。ただ、あんまり覚えてないから、この後のことはあまりわからない。それでも覚えているのは、今日、学園の高等部1年がストーリーの始まりになる日ということだった。
しばらくして、学園前のバス停について、そのすぐそばの学園の正門をくぐると、綺麗な桜並木が新たな生活を祝福しているようだった。そんな道を多くの人たちが話しながら歩いている。どの人もワクワクしているのか、笑顔だった。校舎につくとクラスが書かれた紙が張り出されており、そこには人が集まって、喜んだり落ち込んだりしていた。人が多すぎてこの中をかき分けて自分のクラスを見るのははっきり言って面倒くさい。それでも頑張って自分のクラスを見ると1組だった。配られた校舎の地図を見ながら、1組の教室にたどり着いた。空いている扉を見ると、半分ほどの人がすでに来ているみたいだった。そのほとんどの人たちは友達同士で話している。僕は教室に入って自分の席に着くと、2人で話していた友達のハヤテとカエデがこっちに来た。
「よっす、優!お前がおんなじクラスでよかったぜ!これからよろしくな!」
「私もこれからよろしくね!」
「僕もハヤテとカエデが一緒のクラスでよかったよ。今年もよろしくね。」
「それにしても眠そうだね!夜更かしは良くないよ!」
「そうだぜ!中等部じゃ、いつも寝てて先生に怒られてたしな!」
「そんなこと言って、いつもテスト期間のギリギリで僕に泣きついてくるのは誰だったっけ?」
「テストの点数は、夜更かしの話とは別だろぉ!」
「そうだよ!というか、なんで優くんは授業中あんなに寝てるのにテストの点数が良いのさ!」
ハヤテとカエデは学園で数少ない友達で、2人は深い緑の目と燃えるような赤い髪を持った、美少年美少女の双子の兄妹だ。初等部の時からの友達で、2人とも明るく元気な性格で、体育とかは得意なんだけど、勉強はあまり得意じゃないんだよね。
「あはは..。2人とも家で勉強してる?テスト前だけでもいいから、ちゃんと勉強しないとダメだよ。」
「「めんどい!!!」」
「まぁ、うん、そうだね。」
そんな他愛もない話をしてると、教室に3人の男女が入ってきた。黒い目と黒い髪の男の子と金色の目と髪を持つ女の子と紫色の目と髪を持つ女の子の3人だ。中等部にはいた覚えがないけど、見覚えがある気がする。たぶん男の子が主人公で女の子2人はヒロインだったと思う。おんなじクラスでちょっと不安。主人公と一緒だとなんか変なことに巻き込まれそう。
主人公が教室に入ってきてから10分ほどして、ホームルームのチャイムが鳴って、ハヤテとカエデが自分の席に戻って行った。そのあと、担任のシノア先生が来て、入学式の話を聞いた後、入学式をして、最後に自己紹介と教科書の配布をやった。どれもあんまり覚えてないけど....。その後、自由解散になったから、ハヤテとカエデとバスを待っている。
「ようやく終わったぁ!入学式長すぎぃ!」
「本当にな!話する人が多すぎなんだよ!」
確かに2時間くらい経ってたし、普通に座って聞いてたらきつかったかも。
「そうだったんだ。僕は寝てたからあっという間だったよ。」
「私もそうすればよかった!」
「俺も夜更かしでもして眠気を残しとけばよかったぜ!」
「やめときなよ。ハヤテの場合、そのまま寝坊するんだから。」
過去に1度、中等部の修学旅行でハヤテは夜更かしをして、朝ごはんの時間のギリギリになっても起きないから、班のみんなにそのまま放置されたということがあった。
「確かに!ハヤテならそのまま寝過ごしそうだよね!」
「それだったら、お前もそうだろ!」
「そんなことないよ!私はちゃんと起きれるもん!」
「いーや、無理だね!昔、修行が始まった時に目覚ましかけてたけどカエデは起きなかっただろ!」
「ハヤテもそうだったでしょ!」
「はいはい、そこまで。他の人もいるんだから、大声で喧嘩するのはダメだよ。それに、ほら。バスも来たし、ね。」
「「はい..。」」
初投稿です。
最低週1投稿したいと思ってます。(日曜か月曜に投稿しようと思ってたのに水曜に投稿した人)
初投稿の作品なので、「ここ読みにくかった」とか「このキャラの口調ブレてる」とかあるかもしれません。感想の「気になるところ」にそういうところを書いてくれると助かります。