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元騎士団のおっさん伝説のピンクビキニアーマーになる ~魅力を添えて~  作者: トリミング中の噛み犬


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第37話 ロンフォード盗賊掃討戦4

・コスモ(女)=モウガス(男)


元騎士団の39歳のおっさん冒険者

職業は【ソードアーマー】


 領主騎士団時代に負傷した右膝を治す為に飲んだ森の魔女の秘薬、万能薬の効果により39歳のおっさんモウガス(男)から見た目が20歳前後のコスモ(女)となる

 上皇アインザーによって<インペリアルオブハート>の称号を得るが、それを象徴するハート型の盾と共にビキニアーマーがますます外せなくなる、ある意味呪われた装備と化していた




 ナズールが不用意に自分の間合いに入るコスモを確認すると、人の反応速度を超えた速さで銀の剣の切先をコスモの顔に突き立てる。


「馬鹿な女め、人の領域を超えた突きの速さだ、避ける事は不可能……」


「こんなんで倒せると思ってるなら相当な能天気野郎だな」


「な……その巨大な剣の先端で受けているだと……」


 コスモが魔剣ナインロータスの先端の刀身でナズールの突きを防いでいた。その巨大な剣を片手だけで精密に自身よりも早く操るコスモにナズールが驚愕する。防がれた銀の剣を素早く引き戻すと、再び銀の剣を構える。


「まぐれで防げた事は認めてやるが……この邪神竜の力を込めた攻撃、受けてみるが良い!!」


「邪神竜とは大きく出たな!やってみろ!」


 ナズールが銀の剣を両手で握り、下段斜め方向に銀の剣を構えると腰を落とし、片足を一歩深く後ろに下げる。そして一気に前に出した足を蹴り込むと銀の剣をコスモに逆袈裟斬りを素早く放つ。


 それを魔剣ナインロータスで打ち払うと、銀の剣が再び切先を返しコスモに向かって行く。


「剣奥義!多頭毒竜旋連斬(ヒュドラストリーム)!」


 紫に光る銀の剣が連続してコスモに斬り掛かって行く、その速度も人の振るう剣速では無い、門の近くから見ていたセリオスがその連撃を目で追えないでいた。


「何と言う速さなんだ、僕の天光剣と同等の速さだ……」


 光の様な速度で斬り付けるセリオスの技能【天光剣】と同等の速さで、ナズールが連撃を加えていた。剣速が早すぎて銀の剣の形は見えず腕を振る残像だけが見えている。それに合わせてコスモも素早く片手で操る魔剣ナインロータスで打ち返している。


ギィン!ギン!ギッ!ギィン!……


 高速で剣と剣が打ち合う金属音が辺りに響き渡る。


 ナズールが打ち合いながらも余裕があるのかコスモに声を掛ける。


「貴様、今こう考えているだろう……受けていればいつかは止まるとな!」


「……一体、何が言いたい」


「貴様が倒れるまでこの連撃が止まらぬという事だ!はははは!!」


 ナズールがこの連撃が止まる事が無い事をコスモに告げると高笑いしながら、銀の剣を打ち続ける。恐らくコスモ以外では誰も受け止めきれない連撃だ。


 一撃、一撃が灰色熊(グレイベア)の爪撃に近い威力がある上に、天光剣を上回る光の様な速度を持つ。


 しばらく打ち合いが続くとナズールに焦りの表情が見えて来る。受けているコスモに疲労の様子が見られないからだ。


 ただの人間が神器の力を借りる事無く片手だけで、受け続けている事におかしいと気付き始める。さらに左手に持ったハート型の盾で攻撃を受けずに、右手の魔剣ナインロータスだけで連撃を弾き返しているのだ。


 邪神竜が乗り移ったナズールの体の方が限界を迎えようとしていた。


「た、盾も使わずに片手で……こんな馬鹿な事があるのか……」


「どうした邪神竜様!お前の実力はこんなもんか!」


 ナズールの連撃の速度が落ち始めると、今度はコスモの攻撃が始まる。


 速度が落ちた剣戟を魔剣ナインロータスで弾くとナズールに逆袈裟斬りを放ち、切先を返し、奥義のお返しと言わんばかりの連撃を始める。


 その速度はナズールと同等で威力はその上を行くものだった。


「ぐ!片手だけで俺と同じ速度で……この俺以上の威力だと!!」


「言っとくが俺の攻撃は一日は続くぞ!」


 攻守が入れ替わり、ナズールがコスモの連撃を受け防戦一方となる。徐々に剣速と威力が増して行き、ナズールが連撃を受けながら後退して行く。


「な、ならばこれでどうだ!」


 追い詰められたナズールがコスモの魔剣ナインロータスから放たれた袈裟斬りに合わせ刀身に沿って、銀の剣の刀身を合わせると自身の外側へ押し出すと力を逸らす。


 ペイタの使用していた受け流しと同じ原理である。


 魔剣ナインロータスを外に逸らされ、地面に魔剣ナインロータスが刺さるとコスモの顔が無防備になる。そこへナズールが初撃と同様に銀の剣の切先を向けて剣を素早く突き出す。


「はははは!とったぞ!」


 ナズールが勝利を確信して顔に笑みを浮かべると、コスモの顔に銀の剣の切先が迫る。


 するとコスモが銀の剣の突きに合わせ、後ろに一歩後退して間合いを外すと魔剣ナインロータスの先端をナズールの銀の剣の持ち手に反時計回しに絡めると素早く真上に振り上げる。


 ナズールの手から銀の剣が離れ、空へと舞い上がって行く。


 それを見ていたペイタが驚愕する。


「あ、あれは我が流派、愛心一刀流の技、巻雲!」


 相手の剣の持ち手を剣先で絡めて剣を引き離す技であり、かなりの熟練者で無ければ出来ない芸当である。


 それを一度受けただけのコスモが土壇場で再現をする。空に舞い上がった銀の剣が後方の地面に刺さると魔剣ナインロータスの切先をナズールに向ける。


「さあ、もう武器は無いぞ、降伏するか!」


「く、くそ……やっと適性のある人間に憑依できたのに……」


 コスモが降伏するかを問うとナズールがその場に跪くと顔を下に向け動かなくなる。それを降伏と思ったコスモがナズールに近付いて行く。


 コスモがナズールの前に立つと突然、ナズールが顔を上げて口から黒い炎を吐き出して来る。


「ハアアアアアアア!」


「ぐっ!!」


 その黒い炎に全身を包まれるコスモがふらふらとしながら、ゆっくりと後ろへと後退して行く。


「はははは!邪神竜に降伏は無い!【黒炎吐息(ブラックブレス)】は人体に負担が大きいから自重していたが、最早そうは言ってられまい」


 ナズールが立ち上がり、黒い炎にもがくコスモを見つめ高笑いする。


「その黒い炎は決して消えぬ!我が最大にして最高の攻撃よ!」


 邪神竜デモゴルゴの【黒炎吐息】は数多の英雄達を葬り去った来た。単純にして凶悪な威力を誇っていた。相手の【守備】【魔防】を完全に無視する効果と共に相手の体力が尽きるまで継続したダメージを負い続ける効果がある。


「コスモ!!」


 黒い炎に包まれるコスモを心配したセリオスが大声で叫ぶ。その声にナズールが勝利の笑みを浮かべ、コスモに背を向けてセリオス達に迫る。


「さあ次は貴様らだ!我が炎の前に塵となれ!!ははははは!!」


「あちちち」


「?……まさかな」


 ナズールの後ろからコスモの声が聞こえるが、最初は幻聴だと思い無視をする。すると今度は幻聴では無くコスモの元気な声が聞こえてくる。


「あーーー!俺の一張羅が!直したばっかなのにい!!」


「そ、そんな馬鹿なあああああ!!」


 ナズールが後ろを振り返ると、コスモが平然と立って居た。コスモが魔剣ナインロータスとハート型の盾を背中に背負うと体に付いた煤を払う。


 桃色のビキニアーマーが黒く煤け、大事な所を隠している布部分が焦げていた。まるで煙突に入った後の様な状態だ。


 ナズールがコスモを見て口を大きく開け呆けている。絶対の自信を持った黒炎吐息受けて平然とした生き物が初めて居たからだ。


「な、なぜ無事なのだ……」


「お前、本当に邪神竜だったんだな……黒い炎を吐く人間なんかいねえし」


「あちちちで済まない威力なのだぞ!!」


「お陰でまた、この鎧直さないと……」


 コスモの技能【自己修復】が怒りによって進化して技能【常時全回復】となっていた。それと同時に盾奥義の【妖精鎧形(エルフーンアーマー)】を発動させ、【黒炎吐息】の威力を軽減していた。


 【黒炎吐息】は呪いの魔法の側面が強く、邪神竜本体と同様に焼き尽くす事が不可能な条件を満たした場合、自動的に鎮火してしまう性質があった。


 そして緊張感の無いコスモの返答にナズールが呆気に取られていた。コスモにとって【黒炎吐息】の威力よりもビキニアーマーの修理に伴う呪いの方が気になっていたからだ。


 すぐにナズールが気を取り直しコスモに向かって【黒炎吐息】を仕掛けようとする。


「ならば、今一度!焼かれるが……」


「はい、それは許さん!」


 ナズールがコスモに向かって【黒炎吐息】を出そうとするが、コスモが目にも止まらぬ速さで接近するとナズールの口元を左手で素早く塞ぐ。その速さはナズールを遥か上に行く速度であった。


 するとナズールの心の色が見えて来る。乗り移った邪神竜の心だろうか、全てが闇に包まれた黒色であった。


「お前のせいでまた鎧を修理に出さにゃならん、俺の怒りをこの一発に込める!それで勘弁してやるよ」


「ふごふごごご!」


 口元を塞がれたナズールが暴れるが、コスモの掴んだ左手は万力で絞った様に動かない。


 コスモが右脇を締めて右手を引き絞り腰を深く落とすと、拳が白く輝き始める。右手の前腕筋、上腕筋、三角筋、僧帽筋が盛り上がり、青筋が浮き出る。


 全ての力を右手に集中させると、ナズールの鳩尾に目掛け腰を捻り引き絞った右手を弓矢の様にして拳を突き出し捻じり込む。


「闘技!正義拳突(ジャスティスフィスト)!」


「ぐぼあっっ!!」


ドス!ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!


 人体に拳が捻じり込む鈍い音と10倍の威力の必殺の一撃音が鳴ると、ナズールの体が盗賊拠点の門を通って戦いを見守っていた冒険者達の合間を抜けて盗賊の拠点内の突き当りの壁まで水平に飛んで行く。


 コスモの体から青い炎の陽炎が消え、突き出した拳を静かに戻すと直立不動になり、大きく深呼吸し息を吐き出す。


「はーーー!スッキリしたぜ!!」


 一息つくと、盗賊拠点の中で飛んで行ったナズールの後を追う。


 拠点内の突き当りの木の壁にめり込み、身動きが出来ないナズールの体から黒い瘴気が消えかかっていた。そして真っ赤な目を少し開くとコスモに声を掛ける。


「こ、此度は俺の負けだ……だが忘れるな、人の心に闇がある限り、俺は消えぬ……また会おうコスモよ……」


「何度でも来いってんだ、全部跳ね返してやるよ邪神竜!」


「……」


 ナズールに乗り移った邪神竜が言葉を残すと静かに目を閉じる。


 すると体から出ていた黒い瘴気が消え、ナズールが邪神竜に乗り移られる前の状態になると、首元に装着した宝具【ブラックオーブ】の首輪が外れ地面に落ちてヒビが入る。


「父上!目を覚まして下さい!」


「ぐ……ぐう……」


 バラーナがナズールの体を支え、声を掛けるとゆっくりと目を開けて行く。コスモから受けた傷が痛むのか苦悶の表情を浮かべる。


 乗っ取られた間も記憶が残っていたのか、痛みが落ち着いた所でナズールが疲弊した表情で過去の全てを話し出す。


「儂の情けない過去を聞かれてしまったな……邪神竜の言う通り、儂は自分の命惜しさに仲間を見捨て逃げたのだ」


「父上……」


「あの村で朽ち果てようとしていた時に、お前の母に出会ったのだ、そしてお前が生まれ儂の心に生きる希望という光が差し込んだのだ……」


「ええ知ってます、死んだ母上が父に感謝していました、病弱で村から捨てられた自分を助けてくれた……守ってくれた英雄だと……」


「ふふふ……英雄か、儂には身に余る言葉だ」


 ナズールが蟲毒竜から逃げた後、生き残った者達だけで村で静かに朽ち果てようと生きる事を諦めた時に、バラーナの母と出会いバラーナが生まれると生きる希望を見出し、村を守る為に出来る事は何でもやって生きて来た。


 そして息子のバラーナには自分と同じ惨めな人生を歩ませないように、必死に帝国式の訓練を施し立派な騎士に育てようとしていた。


 話しを終えるとナズールがコスモに目を移す。


「コスモ殿、どうかこの老兵の命一つで村を助けては貰えぬでしょうか……」


「その事についてだが……村の代表者としてナズールとバラーナにはカルラナまで出頭する様に帝国から要請が来ている、そこで弁明をすると良い」


「……機会を与えて下さり感謝致します」


 倒れたナズールの願いを冷たくあしらうコスモだが内心は違っていた。


 帝国に歯向かった事実はあるものの、少ない人数で盗賊から村を守り切った2人の英雄を極刑にはさせまいと心に誓っていた。


 コスモがナズールの側に落ちていた、今回の戦いの元凶である壊れた宝具【ブラックオーブ】を拾い上げると、それを胸元に仕舞い込む。


 この後は冒険者達と一緒に盗賊拠点内で憑依されたナズールによって犠牲になった盗賊達を埋葬し、墓を作ると村に冒険者達を残して、村人の監視及び護衛を指示する。


 そしてコスモが怪我をしたナズールを背負うと、バラーナを連れてジルト達の下へ向かう。





 辺りは日が暮れ始めていた。


 トールネ商会連合がジルトの本隊と合流すると早速、毒に冒された者達の治療を始める。幸い一人の犠牲者も無くジルト麾下の【デュークナイト】達の身体は回復をしていった。


 ジルトが天幕の中で落ち着かない様子でコスモ達の戻りを待っていると、夕食を持ったトールネが天幕の外から声を掛ける。


「ジルト様、夕食を持って参りました」


「ああ、トールネ殿か入ってくれ」


 トールネが天幕に入ると近くの立ち机に夕食を置きジルトの様子を窺う。合流した時にジルトから盗賊の拠点で起こった出来事をトールネは詳細に聞いていた。


 その事が心配で堪らないのだろう。切羽詰まった様子にトールネが思わず声を掛ける。


「例の黒い瘴気を纏った剣士が気になるのですか?」


「ああ、この神器【アースカロン】を超える力の持ち主だった、それを相手にコスモ嬢も五体満足とはいくまい……」


「ですが、コスモ嬢も上皇様から称号を賜った傑物、きっと大丈夫ですよ」


「……トールネ殿の言う通り、今はコスモ嬢の力を信じて待つしかない」


 側に置いてある神器アースカロンを見ながらジルトがコスモを心配していた。だが中央都市アプリニアの窮地を救ってくれたコスモを、心の底では信じ期待をしていた。


 すると外で騎兵達とトールネ商人連合の関係者の騒ぐ声が聞こえて来る。


「敵の襲来か!」


 ジルトが神器アースカロンを手に取ると天幕に騎兵の1人が飛び込んで来る。慌てた様子で膝を付き外で起こった事を報告する。


「ジルト様!コスモ様が帰還されました!……ですが格好が」


「やってくれたかコスモ嬢!あの剣士にも勝る力があるとは……まさに<インペリアルオブハート>の称号に相応しい活躍だ!」


「あ、あのジルト様は見られない方がよろしいかと……」


「何を言っている!今回の勝利の女神となった者を労うのが領主の務め!」


 部下の騎兵からの報告を聞き終える前に、ジルトが喜びを露わにして天幕を飛び出すと、帰還したコスモを迎えに向かう。


 外に出ると騎兵達とトールネ商人連合の関係者、冒険者達に囲まれたコスモの姿があった。その背中には負傷しているナズールを背負い、その子バラーナを伴っていた。


「よくぞ、戻った……コスモ嬢……」


 戻ってきたコスモをジルトが改めて見直すと、酷い姿である事に気が付く。 


 コスモのピンクのビキニアーマーは黒く煤け、胸と下腹部を覆っていた特殊素材の布が千切れかけていて、みすぼらしくあり、男には刺激の強い姿になっていた。


 そんな事を気にする程、元おっさんのコスモは見た目を重視していない。ジルトを見付けると、溢れんばかりの元気な笑顔で報告を行う。


「ジルト様、盗賊拠点を制圧、コスモただいま無事に帰還しました!」


「な、なんという格好をしているのだ!だ、誰か身を隠す外套を持って来るのだ!」


「ジルト様、商品ではございますがこの外套を!」


 笑顔でコスモがジルトに報告すると、その姿を直視出来ないジルトが目を手で覆い、見えない様にする。身を覆う外套をトールネが急いで商品から引っ張り出すと、コスモの身に纏わせる。


 五体満足では済まないと思っていたが予想はしていたが、まさか衣服だけが焼け落ちていた事はジルトにとっては想定外であった。


 ひと悶着あったが、背負っていたナズールを治療する為に、トールネ商人連合専属の【プリースト】達に預けるとバラーナを連れ、天幕に戻ったジルトに詳細を報告する。


 胸元にしまってあった壊れた宝具【ブラックオーブ】を取り出しジルトに手渡すと、ナズールが邪神竜の呪いによって人を超えた力を持った原因がこの宝具である事を伝える。


 受取った【ブラックオーブ】を眺めながらジルトが納得するような表情を見せる。


「この宝具であの老兵ナズールに邪神竜を憑依させていたのか、どおりで人間離れをしていた訳だ」


「口から黒炎を吐かれた時は流石に焦りましたよ、はははは!」


「……コ、コスモ嬢も十分に人間離れしているな」


 ジルトも父の初代リガルドから邪神竜の【黒炎吐息(ブラックブレス)】の恐ろしさを聞いていた。希代の英雄達が無残にも黒い炎で燃え尽きて散っていたのだ。


 だがコスモを見るとその話が嘘の様にも思えるが、帝国からの報告にコスモの力は邪神竜級であると聞いていたので、コスモだけが特別なのだとジルトが考えを改める。


「この宝具は陛下に調査する様に願い出よう、コスモ嬢、我が身を守るだけでなく我が領土からの盗賊駆逐に大きく貢献した事、領主として感謝する!」


「はは!ありがたきお言葉に!」


「バラーナと言ったな、家族を人質に取られていたとはいえ、盗賊に加担した罪は償って貰う、我々と共にカルラナへ来るのだ」


「はっ!ジルト様、我が身で罪を償えるのであれば喜んで御受け致します」


 ジルトの称賛にコスモが跪き応える。そしてバラーナに対して罪を償うように言い付けると同じく跪き誠実に応える。


 今回の戦いでロンフォード領に拠点を構える盗賊は全て討伐された。


 これは大陸初の快挙であると共に、鎮圧させた領主のジルトの名が各地に知れ渡り、そしてその中心人物としてコスモの名が再び世に広まり認知される様になっていった。


 そして一晩過ごした後、一行はカルラナへと帰還を始めて行く。


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