【字面は普通なのに】関西弁ネイティブが読み上げると何故か関西弁になる婚約破棄
ギャグ・ご都合主義・ハッピーエンドの3本立てでございます。
台詞を関西弁イントネーションに変換して読んでみてくださいね!
「花子、俺と婚約破棄してほしい」
「え?」
某国の西に位置するとある高校の教室で、今まさに婚約破棄が行われようとしていた。
申し出たのは男子生徒。名を鈴木太郎と言う。
対する女子生徒は、佐藤花子。
「今、何て?」
花子が困惑気味に問いかける。
「俺と婚約破棄してほしい」
太郎は先程と同じ言葉を繰り返す。
「で、何で?」
花子は婚約破棄を申し出るに至った理由を太郎に問う。
「出会ったから……」
太郎は視線を遠くの方へやる。
「運命の人に!」
視線の先には、可愛くて人気者の女子生徒がいた。
「はぁ……」
花子はため息をついた。一体このやりとりを何度しただろうか。
「太郎。一応聞くけど……告白は?」
この質問も何回目だろうか。
「まだ……」
そしてこの返答もn回目だった。
花子は太郎に諭すように言った。
「まず告白してきたら? 話はあとで聞くわ」
花子は太郎の方を一切見ずに教室を去った。
1人取り残された太郎は、「今日もまた失敗した……」と独りごちた。
花子は知っていた。太郎が自分との婚約に引け目を感じていることを。太郎は、花子が婚約に乗り気ではないと思い込んでいる。だからこそ何度も婚約破棄を申し出てきた。今の所全て失敗に終わっているが。太郎は本気で成功するとでも思っているのだろうか。
いいかげん、気づいて欲しいものだ。これはお互いが望んだ婚約だということに。
「太郎のこと、離す気なんてないから」と花子は心の中で呟いた。
ここまで読んで下さってありがとうございます!
無事に関西弁のイントネーションで楽しんで頂けましたでしょうか?
字面では標準語に見えるけど、イントネーションは関西弁になる言葉ってあるなと思い書いてみた次第です。
もし何かミスがございましたらお知らせくださいませ。