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3.knife《ナイフ》

 ドアには鍵がかかっていた。呼び鈴を押しても、誰も出てこない。真冬の北風が、アパートの西側二階、まだ日陰の屋外通路を吹き抜ける。俺は合鍵を使って、中に入る。

『…』

 飲みかけのカップが置いてあったり…ついさっきまで、そこにいたという雰囲気が残っていた。あけみは、ちょっと買物にでも行っているのだろう。俺は部屋に上がって、いつもの場所…テレビの正面に腰を降ろす。コタツの中にも、まだぬくもりが残っていた。

『?』

 テーブルの上には、書きかけの白い名刺の束が置いてあった。俺は、一番上の一枚を取り上げる。あけみの「グー」を握ったような手つきで書き上げる丸文字で、「キャサリン」という名前と、電話番号が印刷されてあるだけ。店の名前などは、入っていない。

「ふん!」

 俺がその名刺を元に戻したところで、あけみがコンビニ袋を片手にブラ提げて帰ってくる。テーブルの上の、出しっぱなしの名刺に気づいて、一瞬「シマッタ!」という表情を見せるが、すぐにそれを取り繕うように…

「ドクター・ペッパー切らしちゃってさ。いま買ってきたの。飲む?」

と、台所からチラッとこちらをうかがうようにして言う。

「寒いトコ歩いてきたばかりだから、今はいらない」

 俺はそう返事する。

「じゃ、あったかい物いれようか?」

「ああ」

 ヘンにしらばっくれるのも変だと思い俺は、あけみが湯気の立ったマグ・カップを持ってきてくれたところで…

「この『キャサリン』ってのは誰だよ?」と、軽い調子で尋ねる。

「ヘヘー、アタシ」

「アメリカ在住の中国人みたいだな。奴ら、自分の気に入った横文字の名前なのって、それで呼び合うんだってさ」

 なんでも、店での名前が横文字で統一されているんだそうで、良い「源氏名」(?)が思い浮かばなかったあけみは、店長がつけてくれたんだそうだ。


(でも『あんがいイイとこツイてる』と思えるのだ)。


「もうすぐ、そのお店ともお別れ」

「どうして?」

「お店、かわることにしたの」

「ふーん」

「今度はアナタでも来られるようなお店だから、来てよ」

 台所に戻りながら、あけみはそう言った。年も改まり、入試ももう目前の時期だった。

「いつから?」

「今月いっぱいで今のお店やめて、来月から」

「辞めてすぐ働くのかよ?」

「そう」

 台所から戻ってきた彼女は、そう返事しながらコタツの右側に入る。

「少しユックリすればいいのに」

 結果はともかく、『試験が済んだら、一緒に旅行でも』。そんなアイデアが、チラッと頭をよぎる。

「そうも言ってられないでしょ。引越しもするし」

「引越し?」

「そう。心機一転するの」

「いつ?」

「仕事とあわせて。だから敷金とか礼金とか、けっこうかかるでしょ」

「手伝おうか?」

「バーカ。もうすぐ本場でしょ。だいたい今どき、手間を考えたら業者に頼んだ方が、よっぽどいいわ」

「たしかに」

 荷物の量は大したことはなさそうだが、俺はまだ車の免許を持っていなかった。

「でも、いつそんなこと決めたんだよ?」

「アンタと知り合って、アンタがマジメに勉強しはじめた頃かな」

「はあ〜? それとこれと、どういう関係があるんだよ?」

 何だかよくわからなかったが、俺はとりあえず、あけみが次に働く店の名前を訊いた。

「今度は、下の名前は本名で出るからさ」

 あけみはそう言った。

「ところでさ、ひとつお願いがあるんだけど」

 俺は、あけみの方に身を乗り出しながら言う。

「なに?」

「船乗りやギャンブラーってのはさ、お守りに女房や恋人の『あそこの毛』を持ってるんだってさ。だから…」

「だから何よ?」

「受験のお守りに、陰毛一本くんない?」

 あけみは「バーカ」と言ったが、俺は彼女を押し倒すと、ロングのスカートに顔を突っ込んだ。


     ※       ※       


「電話の工事が遅れちゃってさ。この時期、多くなるでしょ、引越しとか。だからまだなの」

 土井の携帯(ケータイ)に電話をかけてきたあけみは、そう言った。


『ふん!』


 固定電話は、かつてはその権利を手に入れるだけでも大変だったそうだ。でも今では、『バブルではじけたゴルフ会員権みたいなもんだろ』と、俺は思っていたけど…あけみは、母親名義の電話を放棄するつもりはなさそうだった。ケータイだって、「そのうちね」と言っては、かたくなに拒んでいたが…もっとも俺にしたところで、持っていないのだから強くは言えなかった。


「場所は、チョットわかりずらいの。電話はいったら、ベル入れるから」

 月末に、そんな電話でのやり取りがあった後、俺はもう一週間近く彼女に会っていない。


『少しは、俺の身にもなってくれよ。たまってると、夜も眠れないよ』


 実際、寝床に入っても、あけみとの出来事を思い出したり、情事を想像したりで、眠ることにすら集中できない日が続いていたし、勉強の方にも身が入らなかった。そこで…

「本番前の景気づけだ!」

 と、ばかりに…月が変わって、数日たったある日の晩。俺はあけみを驚かしてやろうと思い、土井と高瀬と連れ立って、新たに彼女が働いているであろう店に入る。

「今度は、あなたでも来られるようなお店だからさ、来てよ」

 あけみは、そう言っていたけど…でも、とてもそんな雰囲気ではなかった。店の客は、どいつもこいつも俺たちよりずっと年上そうだったし、服装や料金など、すべてにおいて、俺たち若造が出入りする所とは思えなかった。つまりは「高級」ってことだ。俺たち三人は、「お(のぼ)りさん」にでもなった気分だった。


(もっとも、「半学生」の俺たちにしてみれば、そんなものだろう)。


 女の()は、良く訓練されているせいか、まだマシだったが…ボーイたちの態度は、『ここは、お前らが来る所じゃない』とでも言いた()だった。


(でもそれは、俺がこういった場所に馴染んでいなくて、萎縮していただけかもしれない)。


「あけみって子、働いてない?」

 俺は女の()の一人に尋ねる。

「えー、そんな子いないよ」

 もっとも、入店時に指名を訊かれて、「少なくとも今夜はいない」ことは、わかっていたけど。

「今月から、ここで働くって聞いたんだけど」

 確認の意味だ。

「今月は新しい子、誰も入ってないはずよ」

 その()は、そう言った。

『?』

 俺は、キツネにつままれた気分だった。そんな時…

「もう一軒はピンクなの」

「何だよ〜。そっちで働けば行くのに!」

 右奥に座る土井たちの、そんな会話が耳に入ってくる。どうやら、この店と同じ系列にある、風俗店の話をしているようだ。

「もっと稼ぎたいって子は、向こうに行ったりするのよ。アッチはさ、いま女の子が足らないみたいで、忙しいらしいわ」

「何てトコだよ?」

 俺は何気(なにげ)なさそうに、そう尋ねたが…心に引っかかるものがあった。


     ※       ※       


 もうとっくに、陽の落ちた時間。


(もっとも、まだ真冬の寒さの残る、日の短い季節。時刻は、そんなに遅くない)。


 俺は、駅の近くの路地で、カップの日本酒をあおる。


(年齢確認の甘い、スーパーで買っておいた物だ)。


「クーッ!」

 普段は日本酒なんて…と言うより、酒なんてたまにしか飲まない俺は、チビリチビリと半分ほど飲んだところで、残りを脇のドブに流す。でも、けっこう酔いが回ってきた。

「よし!」

 俺は低く掛け声をかけ、その店に向かう。そこは、きのう聞いた「ピンク系」の店だ。俺は日本酒を飲みながら、二度ほどその店の前を素通りし、表に掲げられた料金を確認しておいた。

『今度こそは!』

 意を決した俺は、前にも後ろにも、行き交う人間がいないことを確かめて、店の前で直角に近い角度で向きを変え、店に入る。

『酒でも飲んでなくちゃ、やってらんないぜ!』

 俺はそう思っていたので、無理して日本酒を飲んだワケだ。

「ご指名はございますか?」

 ちょっとヤンキーっぽい、中年のパンチ・パーマの受付けの男は、そう尋ねる。パチンコの景品交換所と違い、お互いの顔は丸見えだ。

「えーとっ…」

 俺は奥の壁に、名札が下がっていることに気づいた。「キャサリン」という名前を探そうと思ったが、アガッてしまったせいか、日本酒のせいか、視点が定まらない。そこで…

「キャ、キャサリンさんって、います?」

 単刀直入に、聞いてみる。どちらにしろ、横文字の名前で統一されているようだ。

「しばらくお待ちいただきますが?」

 男は、時間をチェックしているのだろう、カウンターの下に視線を落としながら、そう告げてくる。

「ええ、それでいいです」

 そんなふうに答えた俺は、さらに奥にある縦長の待合室に通される。室内は暖房が効いていて、暖かい。そのうえ俺は、緊張と興奮、それに先ほど飲んだ日本酒のせいか、皮ジャンを脱いでもポカポカと暑いくらいだ。

『ふん!』

 俺のほかには、オヤジが二人、待っていた。俺は、赤い長ソファーの一番手前に腰をおろすが、キョロキョロするのも気がひけたし…まわりの情景は、良く憶えていない。

『ふ〜っ!』

 こういう場所・こういった状況で「待つ」という行為は、かなりの苦痛だった。

『まだ五分しかたってねーよ』

 さかんに腕時計を見るが、時間はなかなか過ぎないし、お呼びはいっこうにかからない。

『は〜っ!』

 やがて、先客二人はとっくにいなくなった、一時間近くもたった頃だった。

「お待たせしました」

 受付けにいた男よりは若い、でもやっぱりヤンキー風の男にうながされて、待合室を出る。その男について、廊下を行けば…

「ご指名のキャサリンさんです」

 俺は、その男が手で指し示す左の方に折れる。そこを曲がった瞬間、見慣れた顔が目に飛び込んできた。

『アッ!!!』

 俺には多少の覚悟ができていたけど、向こうは目を見張る。でも、すぐにクルリと俺に背を向け、奥へと歩き出す。薄いピンク色の、スケスケした服を着ていたと思うのだが…形は、よくおぼえていない。

「どうぞ、ごゆっくり」

 俺たちは、背後にその男の声を聞きながら、両側に個室のある廊下を先へと進む。

「…」

 無言のまま通されたのは、一番奥の、左側の部屋だった。狭い室内は、左に白いタオルの敷かれた備え付けのベッドが、かなりの面積を占め、右奥に狭いシャワー・ルーム。あとは棚とか何かがあったのだろうけど、俺はよくおぼえていない。

「…」

 あけみは奥の壁の方を向いたまま、黙ってベッドに横座りしていた。俺も、彼女の右横に座る。沈黙はしばらく続いたが、やがて彼女がゴソゴソと動き、でもこっちを見ずに…

「サービスしましょうか?」と言ってくる。

「ここがなにをする所か、よく知らないんだ」

 俺がそう返すと…

「本番はないけど」と話しはじめたところで…

「ここには、飲物ないの?」と尋ねる。事実、俺は、緊張して待っていたので…それに、乾燥して暑いくらいの室内…喉が渇いていた。

「コーラしかないけど」

 間髪を入れず、あけみはそう返してきた。もちろん、お茶や水なんかだってあるのだろうが、俺の好みを良く知っている、彼女ならではの答えだった。

「いいよ、それで」

 あけみは立ち上がり、俺と顔を合わせないようにして、前を横切る。入口の左横にあった小型の冷蔵庫から、ビン入りのコーラを取り出し栓を抜く。そこでひと呼吸入れてから、意を決したというふうに深呼吸して振り返り…

「はい!」と俺の方をまっすぐ見て、紙コップに移したコーラを手渡してくれる。


「アタシもバカよね。いつかこんな日が来るんじゃないかとは、思ってたんだけど…」


「なんとかバレないうちにって、考えてたんだけど…」


「あっちのお店に行ったのね」


 あけみは俺の方は見ずに、独り言のように、ポツリポツリと語り出した。


「ホントは向こうに移る予定だったんだけど、こっちが忙しくてさ。一カ月待ってくれって言われて…」


『あけみらしいぜ』

 悪く言えば「優柔不断」で「お人好し」なのだろうけど…俺は彼女の、そんなところが気に入っていた。


「アタシもアセッてたからさ。お店かわるなんて言っちゃったけど、どうしようと思ってたの」


『それで引越しさき教えるの、しぶってたわけだ』

 俺は黙ってコーラを飲んでいた。


「もう、おしまいね」

 あけみがそう言い終えたところで、コーラを飲み終える。そして…

「いつから、こういう仕事してたんだい?」

 俺は左隣りに、微妙な距離を置いて座るあけみの方を向いて、訊いてみる。

「アナタと、初めてカラオケ屋で出会う、ちょっと前かな。いろいろプレッシャー感じちゃっててさ。こんなこと知らない昔の職場の子たちと、気晴らしに行ってたの」

「アナタ」なんて、妙によそよそしい表現を使ってきたけど…たしかに、客と一対一のこういった職場なら、少なくともあけみの苦手な…いつだかグチをこぼしていた…「同僚女子とのシガラミ」も感じなくて済むんだろう。


(「風俗好き」の高瀬に言わせれば、芸能人と水商売の女に、「ロクなのはいない」んだそうだ。「蒲魚(カマトト)ぶった女優」だって、裏を返さなくとも『自己顕示欲』の臭いがプンプンするし、「飲み屋のベテラン・ホステス」なんて、『出たがり・目立ちたがりで強欲』が丸見え。女が夢想するところの「一步前に出てリードしてくれる、男らしい男」が女性の理想なら、その男性の願望版「一歩下がって包んでくれる、女らしい女」キャラは…その手の業界においては…アニメの世界にしか実在しないらしく、「風俗の方が、あんがい控え目で大人しい、性格の好い娘(イイコ)がいる」んだそうだ。なるほど、確かにそうなのかもしれない)。


「つまり、俺と知り合った頃には、もうこの仕事してたわけだ?」

 彼女は、元気なくうなずく。

「じゃ、仕方ないじゃん」

 俺がそう言えば…

「ホントに? ホントに、そう思ってる?」

 あけみは俺の方に向き直り、上目遣いで、さぐるように訊き返してくる。

「ああ」

 でも俺は迷っていた。


(だって、仕方ないよな。こんな「キッツイ話」。「即答しろ」だなんて、それこそ無茶だろ?)。


「一生ひけめ感じて生きていくんじゃ嫌だし…」

 そう言いながら、アケミが視線をそらすと、再び沈黙が訪れ、時は流れて行く。かすかに聴こえる有線か何かのBGMが、せめてもの救いだった。やがて…

「もう時間なの」

 あけみが、そう告げてくる。

『ホッ!』

 待合室で待っていた時と違い、ここでの時間はアッという間に過ぎた。俺は再びホッとする。

「この仕事、いつまで続けるんだよ?」

 ベッドから立ち上がりながら、ブッきら棒にそう訊けば…

「移る移らないでモメたから、もうヤンなっちゃって…あたらしい子ふたり入ったから、15日で辞めるって、今日キッパリ言ったの」

『15日か』

 翌日の月曜は、受験の一発目だ。

「アナタも受験で忙しいだろうから、こっちの整理がついたら連絡しようと思ってたんだけど…」

 彼女はそう言ってから…

「悪いけど、もう時間なの」と言って立ち上がり、ドアにむかう。

「その日、仕事が終わったら…待ってるよ」

 俺は、彼女の後ろ姿にむかって、そう声をかける。俺にも『心の整理』が必要だ。あけみは戸を開き、俺をうながしながら…

「期待しないで、待ってる」

 そう言って、俺を外に送り出す。

「ここまででいいよ」

 俺は振り返りもせずに、その店を後にしたが…


「その日、仕事が終わったら…待ってるよ」


 でも、会わないことだってできる。そんな逃げ道を残しておいた自分が、情けなくもあった。


     ※       ※       


 俺は入試本番を控えていながら、悶々とした数日を送っていた。

「今さらやったって仕方ない」

 それもそうだが、もちろん一番の理由はあけみのことだ。アイツとの出来事を思い出し・考えていると、勉強どころではなかった。明るい時はまだマシなのだが、夜、布団に入ると、もうダメだった。

『見たもの』『聞いたもの』を、もう一度思い描くのは…まあ、できない事じゃない。でも、『匂い』の記憶の再生は、かなりむずかしい。『匂い』はたぶん、その粒子が嗅覚に働きかけることで知覚するものだから、その『匂いの粒子』を頭の中で再合成しなくてはならない。「手で触れる」といった感覚同様、好きな時に好きなだけ、ありのままに再現するといったことは『至難の(わざ)』なのだ。でも…

『アレ?』

 でも恋する人間には、時たま起こることがある。恋人の『匂い』や『ぬくもり』を…まるで、その人がそこにいるかのように…ありありと感じる瞬間が。

「寝入りばなに、お前がすぐそばにいるような錯覚を起こすんだ。お前の匂いや、ぬくもりまで感じるんだよ」

 俺は独り、闇に向かってそうつぶやいていた。


「緊張しちゃってさ。今さらジタバタしてもしょうがないし…チョット夜風にでも当たってくるからさ。先に寝ててよ」

 俺は「その日」…2月15日(日曜日)…の晩。家族にそう言い残して、家を出た。


『このクソ寒いのに夜風もないだろう』と、普通は思うだろう。しかし、幸い明日は受験初日。家族の皆も、俺が通常の精神状態ではないと勘違いしてくれ、「カゼをひかないように気をつけて」なんて言って、送り出してくれた。でももちろん、本当の理由はあけみを迎えに行くことだった。それが俺の精一杯の誠意だと思っていた。俺はコッソリと、受験票など、明日必要な受験道具をバッグの中に忍ばせていた。たとえ徹夜しても、試験は受けるつもりだ。


 俺は電車に乗り、例の店に向かう。

「寝入りばなに、お前がすぐそばにいるような錯覚を起こすんだ。お前の匂いや、ぬくもりまで感じるんだよ」

 俺は車窓に映る自分の顔に向かって、何度もそうつぶやいていた。俺はそれを、決め台詞(セリフ)にするつもりだった。


      ※       ※       


 風俗店の営業は、何年か前の『風俗営業法』の改正によって、もちろん夜中の12時までと決まっている。


(その少し前。未成年の女の子が、逃げられないように両足首のアキレス腱を切られたうえでレイプされ、あげくに殺害されるという事件があった。そんな鬼畜のような犯行におよんだ犯人は、いまだ逮捕されていないようだか…それをキッカケに風営法が見直され、ディスコなども含めた風俗店の営業時間に、制限が加えられるようになったワケだ)。


 早く着きすぎた俺は、寒風の中、駅のあたりをブラブラして、時の経つのを待つ。例の店は、大通りを少し入ったT字路の正面にあった。

「さぶ〜!」

 午前0時ちょっと前。俺は右肩に受験道具の入った黒いバッグをブラ提げ、厚手の皮ジャンのポケットに両手を突っ込んで、その店が見える、近くの暗がりにいた。

 午前0時ちょうど。店の真上で煌々(こうこう)と輝いていたネオンが消える。

 午前0時ちょい過ぎ。客と思われる男たちが、次々と出て来る。

 午前0時を回り、男たちの群れが途切れた頃。入れ替わりに今度は、店の女の子の一群が現われては、黒服の男たちの運転する送迎車に、分散して乗り込む。

『?』

 最後のクルマが走り去ると、その向こう側に隠れていた女性のシルエットがひとつ、残っている。

『!』

 店の出入口の光をバックにして、それが誰なのか、はっきり確認できなかったが、俺にはわかっていた。

『…』

 俺は無言で電柱の陰から出て、街灯のあたる路地の中央に立つ。と同時に、店の明かりが一斉に落ちる。

「コツ・コツ…コッ・コッ…」

 その人影は、最初はユックリ、そしてだんだん小走りになって近づいて来る。そして、ひとつ向こうの電柱の街灯の下で立ち止まる。

『こんなに離れてたんじゃ、決めゼリフも言えないじゃんかよ』

 俺はそう思ったが、この際、そんなことはどうでもいいことだった。

「来てくれたんだ!」

 あけみはそう叫ぶ。

「おう!」

 俺は、カラオケ・ハウス以外で大声を出したことがなかった。「ああ!」と言おうと思ったのだが、声を張り上げると「おう!」になってしまった。あけみは目の前まで駆け寄って来て、そこで立ち止まる。

「フン!」

 視線が重なり、俺がニコッとすると…

「よかった!」

 そう言って、抱きついてきた。

「人に見られるじゃねーかよ」

 俺は、土井なんかとは違うのだ。

「ウレシー!」

 そんなことはお構いなしに、あけみは俺にカラダをぶつけてくる。

「あしたは試験初日なんだぜ」

 俺がテレ隠しに、素っ気なく言うと…

「じゃ、早く帰って寝なくっちゃ」

 俺の首に腕を回したままチョット離れて、俺の顔を見つめながら、そう返してくる。

「ひでーな。ここんとこずっと、禁欲してたんだぜ」

 そう言って、顔をシカメて見せると…

「ウソばっか! オナニーくらいしてたでしょ」

 そんな恥ずかしい言葉を口にして、腰を押しつけてくる。

「はっきり言うよな」

 俺は駅の方を振り返り、あけみは俺の左腕を取る。

「スッキリしないと、試験どこじゃないんだよ」

「わかってるって!」

 あけみは俺の方に、身体をあずけてくる。俺たちは腕を組んで、駅の方角へ歩き出した。

『ふい〜!』

 これで、この後の試験結果以外、すべてが丸くおさまるはずだった。

『?』

 その時、前方右側の路地の陰から、ヌーッと人影が現われ、行く手をはばむ。暗くてよく見えなかったが、俺より少し年上と思われる、リーゼントっぽい髪型をした男だった。

「やっぱり男がいたんじゃねーかよ!」

 その男は、そう叫ぶ。あけみは一瞬ビックリしていたが…

「アンタには関係ないでしょ! 勘違いしないでよ! アンタはただのお客だって、言ったでしょ!」

 そう言い返す。

「うるせー! 見てみろよ!」

 そいつはそう怒鳴って、左の腕をまくり上げる。

「イレズミまで入れたんだぜ!」

 俺には、何と書いてあるのか見えなかったが…

『こいつが例の、イレズミ男か』

 俺は思い出した。いつだったかあけみが…

「腕にアタシの名前彫ってるのよ、バッカみたい!」

 そう言っていたのを。

「どっか行ってよ!」

 あけみが叫ぶと…

「うるせーよ! こっち来いよ! 話があるんだ!」

 ソイツも叫び返すが…そこで俺は、一瞬のことだが、いつだったか土井に聞いた話を思い出していた。

「山に登ったカップルがよ、ばったりクマに出くわしたんだってさ。それで男の方がカッコつけて『君は先に逃げろ』ってんで、女を逃したんだそうだ。でもクマってのは、目が悪くて動く物に興味を示すから、その女の方を追いかけて、男の方が助かったんだってよ。でもその女にしてみりゃ、『自分を犠牲にしてまで私を助けてくれた』って思って、幸せのうちに死んでいったんだろうな。めでたし・めでたしって話さ」

 そんなことを考えている自分に気づいて…

『俺も、結構いい度胸してるよな』

 そう思った。俺はあけみを後ろに押しさげ、その男の前に立ちはだかる。

「やるのかよ?」

 ソイツは叫びながら、ポケットからキラリと光る物を取り出した。

『?』

 でもそれは、「ナイフ」と言うより、釣りに使う小刀(こがたな)といった代物だった。

「よっつに畳んで、三枚におろしてやるぞ! サカナみてーに!」

 奴はナイフを向けて、俺を見据えた。

『そう言えば…』

 どっちの太モモだったか? 「魚の刺青(タトゥー)を入れている」とも聞いていたことを、思い出した。きっと、釣りが趣味なんだろう。

「店に逃げこむんだ」

 俺はあけみの方を振り返るが…

『ヤベー、足が震えてるよ』

 ヒザがガクガクしている事に気づいた。でも…

『これは「武者震(ムシャぶる)い」だ』

 実際、さほどの恐怖心も湧いていなかった。

「アンタはどうするの?」

 彼女は、おびえた顔をしていた。

「いいから行けよ。ケーサツ呼ぶとか、あるだろ」

 右肩に提げていたバッグを、右手に持ち替える。

「このヤロー!」

 俺たちがコソコソやっているのを見て、男は叫んだ。俺は奴の方に視線を戻し、奴に向かってこう言ってやった。

「うっるせーよ! 言っとくけど、いざやるとなったら、トコトンやるぜ。先にやった方が勝ちだ。俺はシロウトだから、動かなくなるまで、テメーのこと、ブチのめすからな!」

 そこまで一気に怒鳴って、そこで一息。

『そのくらいのパワーはあるはずさ』

 そして、そう思った。

「ツッパッてると、イテーめ見るぜ!」

 奴はそう言って返すが、手元が震えている。

「おう、バーカ! 女の前でツッパらなくて、いつツッパるんだよ?」

 俺は実際、そう思っていた。自分の女と、やがていつかはできるであろう自分の子供の前で、みっともないマネだけはするまいと。こちらに明らかな非やミスがあったなら、ジタバタするより「(いさぎよ)さ」の方が優先するけど、情けない醜態をさらすくらいなら、いっそツッパッて死んだ方がマシだ。

「早く行けよ」

 俺は小声であけみにそう言い、彼女を後ろに押しやりながら、あえて奴ににじり寄った。ナイフの先端が、俺の皮ジャンの腹のあたりに触れる。

「やってみろよ!」

 俺はツッパる。

『この距離からじゃ、逆に致命傷にはならないだろう』

 俺はそう思った。

「フン!」

 俺たちは、にらみ合ったままだった。

「やってみろよ。俺は多少イテーのには慣れてんだ!」

 実のところ俺は、「受験生」なんて呼ばれる身分になる前まで、けっこう危険な競技をやっていて、ケガで入院を経験したこともあった。


(最近の「自堕落な生活」の原因に、「目標を見失ったから」という甘ったれた理由も一因になっていたのだろう。それで、こんな意表をついた「アブナイ展開」に、『一気に目が覚めた』気分になったのだ)。


「もーヤメテよ! 大きな声だすわよ!」

 じゅうぶん大きな声で、あけみがそう叫んだ瞬間だった。奴はナイフを振り回す。

「ツッ!」

 跳び退()こうとしたのだが、後ろにピッタリくっついていたあけみが邪魔になって、思うように動けなかった俺の左手に、痛みが走る。大した得物(エモノ)ではなかったから、俺の着ていたズシリと重い、厚革の皮ジャンを切り裂けるほどではなかったが、素肌が露出していた左手の甲から、血が流れ出した。

野郎(ヤロー)!」

 ちょっと切られたくらいギャーギャー泣きわめくのは、(アタマ)への血の昇りが足らないのだ。


(もっとも「寒さ」で、はじめから感覚が麻痺(マヒ)気味だったのか、さほどの「痛み」は感じなかったけど)。


 俺は血を見ると、一気に興奮した。バッグを男に投げつける。

「ウオー!」

 奴がひるんだスキにつかみかかって、もみ合いになる。俺は無我夢中だった。そこまで行くと、不思議と恐怖は感じないものだ。

「ハア! ハア! ハア!」

 でも、素人(シロウト)のケンカなんて、きっと(ハタ)から見ていると、みっともないものだ。プロ・ボクシングの試合などと違い、すぐに腕が上がらなくなり、パンチどころではなくなる。襟首(エリくび)でもつかみあって、引きずり回すのがセキの山だ。そんな時だった。

『!』

 俺の左の脇腹に、激痛が走ったのは。

ツー!』

 呼吸が一瞬止まった。「痛くて声も出ない」というのは、こういうことだ。

『ヤラれた』

 そう思うと、まっすぐ立っていることができない。「痛み」の箇所に、全神経が集中する。

『イッテ〜』

 俺は左脇腹を抱えて、ヘタリこむ。「痛くてうずくまる」とは、こういうことだ。

『ヤッちまった』

 奴はそう思ったのだろう。路地を抜ける方向に、小走りな足音が消えていく。

『キモワリー』

 俺は、軽い貧血状態だった。

『でもまだ、そんなに出血してないはずだ』

 そう思った時、背後から抱き抱えられ「だいじょうぶ?」と、聞き慣れた女の声がする。

『精神的ショックのほうが大きいんだ』

 耳がよく聞こえない

「イテーよ…」

 俺は口をパクパクさせながら、そう言ったのだと思う。

「だいじょうぶ! 痛いってのは、生きてるってことよ! 死んじゃう時なんて、きっと痛くもないんだから!」

『なるほど』

 そんな言葉に元気づけられたが、極度の痛みから俺は、気持ちが悪くなって、荒い息をしていた。

「ハア・ハア・ハア…」

 やがてかすかに、パトカーか救急車のサイレンの音が聞こえてくる。


     ※       ※       


「べつに、どーってことねーよ!」


 平日の昼下がり。病院のベッドで横になった俺は、土井と高瀬に、自分の武勇伝を語っていたが…実際、たいした刃渡りの刃物でもなかったので、致命傷にはほど遠かった。左の脇腹に、「若気(わかげ)(いた)り」の『青春の記念碑』が残った程度だ。

「だいたい今日は、何しに来たんだよ、お前ら?」

 六人部屋の、左側の列のまん中のベッド。

「前によ、盲腸で入院した奴のトコに、見舞いに行ったことがあるんだよ」

 土井が話し始める。

「はあ〜? 盲腸?」

「それでよ、傷口がふさがる前に、大笑いさせてやったんだよ」

「な〜るほど」

 俺は相槌を入れる。

「そしたらさ、ホントに傷口が開いちまったらしくて、血がにじんできたんだよ。あんときゃ看護婦にさんざん怒られて、追い出されちまったんだ」

 そこで間髪をいれず…

「残念だったな。俺がニヒルな男でさ」

 俺が、そう返すと…

「な〜に言ってんだよ」

 高瀬がそう言ったところで…

「それじゃ、今日は帰るからね」

 食器を洗って戻ってきたオフクロは、こいつらが来たので気を利かせてくれたのか、「どうぞ、ごゆっくり」と言って、病室を出て行く。


(オヤジもオフクロも「戦中派」。もちろん会ったことは無いが…父方の伯父さんは「憲兵隊」だったと云うし、戦争が、あと半年長引いていたらオヤジは『海軍予科練習生』=「予科練」に徴収され・大戦があと数年続いていたら、この世に生まれていなかったかもしれない俺だし…母方は、馬に乗った将校がいたほどの家系。やはり会ったことのない、大陸で消息不明になった伯父さんがいる。この程度の出来事で、ガタガタ騒ぐような人たちではなかった)。


「おい!」

 土井は高瀬に目配せをする。高瀬は立ち上がって、ドアから外の様子をうかがい、土井を手で招く。

「じゃ、俺たちも帰るよ」

 それを確認すると土井は、椅子を引く。

「なんだよ。いま来たばかりじゃねーかよ」

 なんだか納得のいかない俺が、あわててそう言えば…

「俺たちはまだ、受験のまっ最中だからな。お前はイイよな、ベッドでオネンネできて」

 土井の奴はそう言い残して、二人は立ち去ったが…それと入れ替わりに、花束を持ったあけみが入ってくる。家族にはバレバレだったから、彼女は遠慮して、ここには顔を見せていなかった。

「そういうことか」

 俺は小声でつぶやいて、起き上がろうとしたが…腹のキズが痛くて、すぐには起き上がれない。あけみは、そんな俺に駆けより…

「ダメよ! 寝てなくちゃ」と言って、それを制した。

「…」

 俺は黙って、(かたわ)らに立つあけみを見上げる。

「ゴメンね、こんなことになっちゃって…」

 (ショ)(パナ)の試験の当日の深夜に、こんなことになったのだから、今年の受験はすべてパーだった。

「別にいいさ。どうせ今の学力じゃ、たいしたトコ入れないから…もう一年勉強すれば、少しはマシな大学に入れるかもしれないだろ」

「…」

 あけみは無言だった。

「腹も切ったし、医学部でも目指そうかな?」

「…」

「でもさ、今回助かったのは、たぶんお前にもらった『お守り』のおかげなんだろうけど、今度のことで効力つかい切っちゃったろうから、もう一本くんない?」

 俺は冗談めかして、そう言って…

「まだそんなこと言ってるの。そんなこと言う元気があるんなら、大丈夫ね」

 口を開いたあけみに、ニヤッとウインクする。

「でもひとつ注文つけるなら、ちゃんと勉強して、まずは大学に入ってよ」

 俺をまっすぐに見つめて、そう言ってくるあけみに…

「ああ、わかってるよ」

 俺はそう返事する。そして…

「ゴホン!」

 ちょっとテレ臭かったが、右手であけみの左手を取り、周りの隣人たちには聞こえないよう小声で、でも真面目(マジメ)に本心から、こう告げた。

「お前がそばにいてくれたらさ、それで俺はじゅうぶんなんだけど…お前がいてくれれば、きっと何かできるはずさ」

 そう告げながら、握っていた右手に力をこめる。

「アタシは何もいらないよ、アナタがそばにいてくれたら」

 あけみはそう言って、涙を流しはじめた。

「泣くなよ。みんな見てるだろ」

 大部屋なので、俺は他人の目が気になった。でもあけみは、そんなことはお構いなしだった。

「生きているうちに流さなくって、いつ流すの?」

 そう言って、声こそ上げなかったが大粒の涙をこぼしはじめた。俺は本当に『どーってことじゃない』と思っていた。それに、湿っぽい雰囲気は大嫌いだった。そこで、おどけた調子でこう言った。

「でもさ、たまんねーよ、たまってるけど。あーセックスして〜! お前と!」

 あけみは涙を流しながらも笑顔を作ろうとして、俺の手を握りしめながら言う。

「マジメにやれよ。このバーカ!」

 俺が目くばせして、カーテンを引いてもらうと…あけみは唇を重ねてきた。


[第一部 了]


追記∶ところで、「その後の俺たち三人(プラス1)の近況は?」と言うと…

「アイツ、いつの間に勉強してたんだろ?」

 さすがに「虚無主義者(ニヒリスト)」の、あの土井も、驚きを隠せない。なにしろ高瀬の野郎は、「本命」の有名私立大学の法学部に受かったばかりでなく、本人の第一志望、「ダメもと」で受けた一流私大の看板学部『政治経済』に合格した。

「アイツは俺たちと違って、アタマの切り替えが完璧(パーペキ)なんだよ。俺たちが(スケ)とシケ込んでいるあいだに、勉強ヤッテたんだろ」

 俺は、そう切り返す。


(もっとも、もともと現役でも、そのくらいの実力がある奴だった。ただ、極度の「上がり症」。きっと俺たちと交わることで、「勝負度胸」がついたのだ)。


 きっと、親のたっての希望である法曹界へは進まず、ジャーナリズムの世界を目指すのだろう。


(まあいずれにしろ、仲間内から「成り上がり」ならぬ「成功者」が出たってのは、素直に目出鯛(メデタイ)ことだ)。


 そして、そんな高瀬に触発(インスパイア)されたのか? 俺と違い試験を受けたのに、どこにも「引っかかり」もしなかった…つまり、「辞退者が出た場合の繰り上がり『補欠合格』の通知すら無かった」という意味だ…土井の奴は進路変更。もう一年勉学に励んで、芸術系の大学に進学した。


(俺も高瀬も、その時まで知らなかったのだが…奴には幼い頃から続けているという、ピアノやバイオリンの特技があった)。


 きっと、親のたっての希望である医学界へは進まず、アーティスティックな方面にむかうのだろう。


(「継続は力なり」! 『一朝一夕』では身につかない、長年の研鑽(けんさん)を積んだ技があるってことは、うらやましいかぎりだ)。


「そして俺? 俺かい?」

 土井や高瀬と違い、何の取り柄もない俺だったが…『二浪もしてるし』との、「見栄」と「虚栄心」と「羞恥心」の入り混じった「アセリ」もあった。

「ふ〜! これで、いちおうOK(オッケー)だろう」

 翌春、土井ともども安堵のため息をもらした俺は、何とかソコソコ名の知れた私大の文学部の、まったく「ツブシの効かない」文芸科に入った。


(まあ俺たちは三人とも、「国公立」って(ガラ)じゃない)。


 俺は「教師にだけはなるまい」と心に決めていたので、『教職』を取るつもりは無いし…すでに一回生の時点で『卒論』のテーマが見つかり、今からコツコツと創作活動を始めている。


(どっちにしろ、目的や目標が見つかったってことは、良いことだ)。


 別々の学校に通うようになった、土井や高瀬とは疎遠になりがちだったが、今のところ悪い方向には向かっていないし…

 それに、堅気(カタギ)な仕事に就いたあけみとは…「大人のスキン・シップ」…飽きることなくセ○◯ス三昧な日々を送っている◎


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