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有り合わせの僕だけど、そんな僕でも君を好きになっていいですか?

作者: 七瀬







こんな僕にも好きな女の子ができた。

僕は僕を心の底から信じていない!

そんな僕に好きな女の子ができたんだ!

“有り合わせの僕だけど、そんな僕でも君を好きになっていいですか?”


まあ、こんな僕を君は好きになったりしないと思うけど、、、?

それでも僕は君を諦めたくない。

“僕の今までの人生の中で一番! ステキな瞬間をくれたのが君だからだ!”

だからもう少しだけ、勝手に君を好きでいさせてください。





僕はその後は、そっと誰にもバレず君を好きでいた。

ただただ君の事を考えている時間だけが僕の幸せで、君が僕の頭の中を

支配しているのが僕にとって至福だったんだ!

寝る時間も夢で君を感じられるほど、君なしではもう僕は生きていけない

ところまでなっていたんだ!

それぐらい僕は君を好きになり過ぎていたんだよ。






 *






・・・そんな時、僕の男友達が僕の大好きな君を連れて来たんだ。



『高坂!』

『・・・うん?』

『俺の友達の高坂、彼女は俺の友達の礒崎ユメリ。』

『高坂君ね、何度か見た事はあったけど? 話すのは初めてだよね!』

『・・・あぁ、ううん、』

『まあ、これからユメリとも仲良くしてくれよ!』

『・・・あぁ、』





“僕と君の運命の歯車は、ある日突然回り出した!”

僕はやっと、“大好きな君と話す事ができるんだ!”

アイツに感謝しなきゃなんないなと思っていたら、、、?

なんだよ、なんかやたらと二人が仲がいい!

ひょっとしてだけど? “二人は付き合っているのか!?”




『“あのさ? お前とユメリちゃんって、付き合ったりしてんの?”』

『・・・えぇ!? ユメリがそう言ったの?』

『い、いや? 言ってないけど、』

『なら、気にすんな!』

『じゃあ、付き合ってないんだな!』

『なんか高坂! ユメリの事になると? ムキになってない?』

『・・・はぁ!? な、なに言ってんだよ!』

『“高坂って分かりやすいよな! バレバレなんだよ!”』

『・・・・・・』

『いつから好きだったんだよ?』

『お前にユメリちゃんを紹介してもらう、もっと前から、』

『はぁ!? そんなに前からかよ!』

『・・・あぁ、ううん、』

『“頑張れよ! 簡単に諦めんな!”』

『・・・い、糸田、』

『“俺もお前とユメリの事! 応援するから!”』

『・・・あ、ありがとう。』

『あぁ!』





・・・この時、僕は少し心がホッとしていた。

誰にも言えず、ずっと一人でユメリちゃんの事を想い続けていたから。

例え僕とユメリちゃんが上手くいかなかったとしても、それでも

僕は彼女を好きになった事を後悔はしない!

あんなステキな女性は他にはいないよ。

ただただ僕は彼女の事を想い続けられていたらそれでいい!



“例え? 僕と彼女が付き合えなくても......。”






 *





・・・でも彼女は少し僕の考えとは違ったみたいだ!

こんな僕でも彼女は好きと言ってくれた。




『“前からね、私! 高坂クンの事が気になってて、あんまり高坂クンみたいな

男性ひとって周りに居なかったから、凄く気になっちゃって!”』

『・・・えぇ!? 僕の事が!?』

『そう! “良かったら、もっと高坂クンの事が私知りたいな~”』

『でも? 僕みたいな奴がユメリちゃんみたいな可愛い女の子には似合わない

と思うし、僕は、本当にダメな奴だから、、、。』

『“高坂クン! もっと自分に自信を持ちなよ! 男でしょ!”』

『えぇ!?』

『“高坂クンは凄く優しい、いい男だよ! なんでそんなに自分に自信がないの?”』

『・・・・・・』

『私が鍛えてあげる!』

『えぇ!? どういう事?』

『“私の彼氏になるというのが条件でね!”』

『・・・・・・』

『嬉しくないの?』

『・・・う、嬉しいよ! 嬉しに決まってるじゃない!』

『良かった、そう言ってもらえて。』

『・・・あぁ、うん。』






・・・まあ、こんなカタチで僕とユメリちゃんは付き合い出した!

案外、しっかり者で気が強いのは知らなかったけど?

それでも僕の君への想いは何も変わらない!

“好きな子になら、どんなにしごかれても耐えられるよ。”

僕の君への気持ちはどうやら“本物”らしい!



【有り合わせの僕だけど、そんな僕でも君を好きになっていいですか?】

彼女と付き合いはじめの頃に、僕はこの言葉を彼女に言った事がある。

彼女は照れくさそうに、【うん】と頷いてくれた。

ただただその時の僕はそれだけで嬉しかったんだ。

“両想いになれるのって、本当に素敵な事だね。”

君をただ思い続けている時よりも、今の方がこんなにも僕は幸せなんだから!


最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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