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ワルキューレプレイヤーズ  作者: 魔人戦艦
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第4話

第4話 



~通学路~


翌日




「まぁ~ね?珍しい意見だし、今まで沙弓がやってきたこととは真逆だけれどさ…いったん話し合うだけでもね?」


「必要な言って昨日結論をつけたはずだけど?」




2人で通学中、園子は沙弓に対してもう一度鈴奈と話し合いの場を設けることを手案している。


しかし沙弓は聞く耳を持たずでいた。




「おはよーう!!」



そんな2人の背後から元気に鈴奈があさつする。


駆け寄り沙弓の前に立つ。




「沙弓ちゃんっ。」


「何度も言わせないで、あなたとこれ以上はなし合うつもりはないわ。」




その一点張りで鈴奈を避け足早に学校に向かう。




「ほんと、ごめんね頭カッチンで~。」


「ううん、鈴奈沙弓ちゃんとお話しできるまで何回でも来るから。」




「鈴奈もカッチンかも!」




その後も、鈴奈は休み時間の度に沙弓のもとを訪れる。


その都度相手にされず、それでもあきらめることなく話し合いの場を設けようとする。






それから3日が経過した。




~2年A組~




「あの子また来てないか?」



鈴奈が休み時間に沙弓たちの教室に来るため、クラスメイト達もその存在を認知。





「はぁ…ったく、いい加減にしてほしい…」




それでも沙弓は相手にするつもりはない。


そのたびに園子が鈴奈のもとに駆け寄り謝罪を繰り返す。


来ては話せず教室に戻るを繰り返している。





「沙弓さんや?さすがにあの子がかわいそうでさすがの私も胃が…」


「謝罪する必要もない、あなたも無視すればいいじゃな。」



園子は沙弓の席の前に座り沙弓の机に顔を張り付け見上げる。




「とはいえ、沙弓が襲い掛かってきたにもかかわらずそれも気にせずに貴方とのかかわりを持とうとした。」


「人聞きの悪い、私はニヒトに攻撃をしたまで」




その先をしゃべろうとした時にはすでに、園子は銃を向ける沙弓の画像を表示させていた。


それを見てバツが悪そうにする。




しばらくの沈黙の後に沙弓は口を開く。




「彼女を好きだ嫌いだで判断していない、あの子はいい子だと思う…あぁいう考えは貴重だし。」




「でも、それで解決したら最初から血は流れたりしない。」





決して沙弓も考え方そのものを否定するつもりはなかった。


ただ、この国の仕組みに基づきその法を犯してプレイヤーを攻撃する存在を話し合いで解決できるとは思ってはいなかった。



当人には甘い考えと叱責したといえどそれが出来ればきっと沙弓自身も少しは気が楽だっただろう。




「あなただって、目の前で人が殺されたの見てないわけじゃないでしょ。」


「まぁ…そりゃぁね~。」



「それにあの子は正式に入ったわけでもなく日も浅い、装備があるって言ったっ命の保証はないから。」




2人は組織にかかわりを持ち1年たつ。


現場で何があったのかをその目で見てきた。




それが故に、尚更鈴奈の言うことが実現できるはずがないと考えうる沙弓。


これ以上鈴奈を巻き込んでもしものことがあると考えると余計に戦わせるべきでないとする。



「出来ることなら干渉させたくはないと…わかるのはわかるけどさ、まぁほら、やってなかったことではあるじゃん…生け捕りをさ…可能性あるんなら少しでもね?」



「それに、あぁいう考えあるんならもう当事者の一人だと思うんだよね~」




対して園子は経験を経ても、まだ試しておらず可能性が残されている状況なら初めからその選択肢を捨てるという考えはなかった。


それに鈴奈は守るために戦う心構えは出来ていると考える。




「あの子は~大丈夫だと思うんだけど?」


「なんでそこまで言い切れる?」




園子は沙弓の顔に指で画角を作る。




「ジャーナリズムがそう言ってる、ってね!」




はっきりとした根拠は帰ってこない。


いつも通りかとため息をつく沙弓。




「沙弓、もう少しだけ他人を信用してみてもいいと思う 時間かかってでもいいしさ?」


「…」




そうした時、沙弓の持つ端末にニヒトの襲撃を知らせる通知が入る。


すぐに沙弓は陽華に通話をつなぐ。




「場所は把握しました、向かいます…くれぐれも彼女を向かわせないように。」



それだけを言いすぐに現場に向かう。




「っ…まったく…。」




「…鑑識…から?」

   ・

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   ・

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   ・

~住宅街~




「こっちです急いで!!」



先に警察が到着し近隣住民の避難誘導を行っていた。


住宅街のアパートの屋上にすでに変化したニヒトプレイヤーが鎮座している。



白く蝙蝠の見た目をしている。



少しして沙弓が到着。




「避難は?」


「まもなく完了します!」




避難状況を確認後、沙弓は機械チックの銃の持ち手型アイテムを制服から取り出す。


両手で握りしめる。




機械がすぐに沙弓の生体情報を読み取り認可、体は青いラインの入るサイバースーツへと変身する。


同時に持ち手に備え付けられているスイッチを1度押す。



持ち手の先からエネルギーで形成されるハンドガンタイプの武装。


即座にニヒトに照準を合わせ1発のレーザーを発射。




それを察知してかすぐにそこから飛び空中を羽ばたいている。


すぐにニヒトに銃を向けるものの・・・



「(建物が密集してる…変に撃ってはずしたら建物が…)」



その場所は住宅密集地。


彼女の使うレーザー兵器では万が一に攻撃をはずしたときに周辺の建物破壊につながる。



思うように攻撃ができない。




「沙弓っ、その場所では不利よ。」




陽華からの通信が入る。


沙弓はその先のセリフが読めていた…




「問題ありませんっ!私1人で十分対処可能です。」


「それでも!桐崎さんの持つ武装はその場所でうまく発揮できる!」




「必要ないと言ってるんです!これ以上彼女を巻き込むのはやめてくださいっ!」




着い感情がこもり通信越しに声を上げる。


その通信に意識を向けた不意を突き、ニヒトは即座に急降下で迫り羽を沙弓にぶつける。



羽は沙弓の顔面に直撃、装着する眼鏡が外れ転倒する。




「くっそ…」



軽く周囲を手探りで触るも眼鏡はない。


殲滅を優先して立ち上がり照準を向けるも、視力低下で周囲がぼやけ対象の補足すらできない。




「沙弓落ち着いて!目標はまだ空中、2時方向にいて沙弓を見てる。」




視力低下の沙弓に通信越しで状況を知らせる。



「2時…」




その方角に銃を向ける、だが即座にニヒトはその場所から移動し急降下。


沙弓に追撃を入れ今度は手に握る武器を落下させる。




「あっ!」




それを好機とみて、ニヒトは旋回し再び急降下。


今度は足を向けそこから生える爪で仕留めにかかる。




「沙弓っ!」


「まてぇぇぇぇぇええっ!!」





そこへ、変身した鈴奈が沙弓の前に立つ。


武装を想像で盾に変化させその攻撃をはじき返す。



眼鏡のないままでも、目の前のぼやける鈴奈を視認する。





「っ、あなた…来る必要はないって」


「ちゃんと話し合ってないのに、ケガしたらだめだよ?」




鈴奈は地面に落ちる眼鏡と銃を拾い沙弓にかけ、武装も手に握らせる。


ようやく鈴奈の顔をはっきりと視認。



彼女は涙目を浮かべている。




「…何で泣いてるの。」


「沙弓ちゃんが、危ないって聞こえてきて…間に合わないかもしれなかったから…」





「間にあってよかった。」




傷は負おうとも、沙弓の無事を確認し安心していたようだ。



「っ、なによそれ…変な奴。」


「へへっ。」



鈴奈は再び想像し、武装を盾から鞭へと変化させる。



「終わったらちゃんと話聞いてほしい、あの人…捕まえるよ。」


「あなた、まだそんなこと!」



鈴奈は沙弓に振り返り強く叫ぶ。




「いいから!!お願いっ、後でいっぱい怒ってもいいから!今だけ信じてよ…」




また泣きそうな顔をする。


この期に及んでまだそのような発言をすると…



ただ…






【「沙弓、もう少しだけ他人を信用してみてもいいと思う 時間かかってでもいいしさ?」】




つい先ほど園子からそう言われたばかりだ…


だから、まずはそう告げた園子の言葉から信用を始める。






「えぇ…今回だけよっ。」


「っ、うん!!」




沙弓は銃を構える。




「私が撃ち落とすから、あなたはそこで。」


「わかった!」




沙弓がニヒトの羽や足を中心に射撃を行う。


回避行動を行うニヒト。



連続的に多種部位を狙うレーザー。




やがて、1発のレーザーがニヒトの羽を貫通。


真下に落下を始めた。



地面すれすれで鈴奈は鞭を振るい、ニヒトの体全身をぐるぐる巻きに拘束させる。


一瞬のことながらも、その鞭はかなり頑丈に肉体を拘束。



暴れるニヒトをうまく押さえつけている。




「よしっ!!」


「…っ。」




やがて警察消防が駆け付け始める。




「あとはケイサツさんたちにお渡しするだけっ!本が役に立った~」



想像を膨らませるために本を読んでいたため、今日の捕獲につながったのであろう。





「それで、どうするき?あれあのまま暴れまくるだけなんじゃ?」



沙弓に、鈴奈は端末を向けある画像を見せる。



「なに?」


「せんせーがさっき送ってくれたの、ケイサツのかんしき?ってところが飲み込んだお薬を解毒できるかもって!」




その言葉を聞き鈴奈から端末を受け取りよく画面を見る。


3日前に拘束したニヒトの身体検査を行い、飲み込んだ薬の解毒ができる可能性が出てきたと言うもの。



今後実験検査を重ねながら方法を模索すると言うものだった。




「うそでしょ…」


「あなたが言い逃げしてすぐに連絡が来たのよ、私も疑ったけどしっかりと鑑識からのものよ。」




陽華が通信をつなぐ。


鑑識から来た報告書を見て彼女もそれを信じざるを得ない。




「状況により難しい場合もあるかもしれないけれど、桐崎さんの言ってることは決して無理ではない…そう証明されたのよ。」



沙弓は再び鈴奈の顔をうかがう。


にっこりと笑って満足そうであった。




「鈴奈は満足いくまで話し合いたい、沙弓ちゃんの話も聞きたいし…どうしたらいいのか。」




「みんなを守るために頑張りたい、から…これからよろしくね。」



彼女は正式に、組織へ入ることを決めていた。




「っ…っ…はぁ…そんな簡単に。」




「考えたよぉ!んー、沙弓ちゃんからしたら簡単なのかもしれないけど…えっと…」


「はぁ…わかったわ…基地に帰って報告もしなきゃいけない…その時にしっかりと聞かせてもらいましょう。」




沙弓は変身を解除し基地へと歩き始める。




「っ、やった!!!いこいこ!」




鈴奈も歩きだし、沙弓の隣につく。


2人で基地へと戻るが…






「それはそうとあなた、鞭に変えた道具持っていかれたし…その姿どうするの?」


「え?」




鈴奈は変身を解除していない。


変身に使う道具は鞭へと変え今しがた警察がニヒトとともに持っていった。



変身解除には、鞘に戻さなければならないのであった。




「どぉぉおおおしよぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」




確かに2人になることで、今までより負担は減ったのかもし得ない。


が、どこか抜けている鈴奈であるがために…それはそれで頭を抱えるのかもしれない。


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