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ワルキューレプレイヤーズ  作者: 魔人戦艦
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第2話


第2話 



~幸洋学園高等学校~




2人は学校へと戻ってきた。


しばらく無言のまま2人は歩き、ある空き教室に入る。





「ここ?」


「そうよ、ここの。」




女性はその空き教室の窓際まで歩きある特定1面の床を足で踏みつける。


すぐにその床部分が上へと開き、中から地下へと続く階段が現れたのである。




「なにここ!?」


「私たちの拠点よ、少しの間だけ足元が暗いからこけないように気を付けてね。」


「はーい。」

   ・

   ・

   ・

   ・

   ・

~幸洋学園高等学校 地下室~



全体的に暗い足場をしばらく降りる。


やがて、横開きの扉が現れ、それを開く。




「ここが地下スペース、私たちの秘密基地。」


「おぉ、おおおおおおおお~」




その空間はそれなりに広く、大型のモニターにソファー


冷蔵庫 台所 3つのモニターPCモニターが存在。






「ここからまた別の部屋にお風呂とトイレと、医務室…それからゆくゆく話すトレーニングルームがあるわ。」



「あんな小さいところからは言ってこんなに広い部屋になるってすごいねぇ!!わぁ~たのしそ~。」




鈴奈はふかふかのソファーに腰掛け周囲のあちらこちらに視線を向け新鮮なこの空間を目に焼き付ける。


その間に女性は2杯分のお茶を注ぎ、鈴奈の向かいのソファーに腰掛ける。


差し出されたお茶の注がれているカップを鈴奈が受け取る。





「ありがと~」


「えぇ、さて…色々はなしてしまいましょうね」




「まず、私は加々美陽華 この学校では理科の科学担当…2年A組副担任で」




「ニヒトプレイヤー鎮圧隊指揮官よ。」


「先生だったの!?」





加々美陽華かがみようかと名乗る彼女はここ幸洋学園の科学教師。



「で~、にひと?」


「ニヒトプレイヤー、プレイヤーの能力を持たないものがさっきみたいな化け物になったものの総称…政府がそう呼称付けたの。」




先ほど鈴奈と対敵したバケモノ、それを国自体がニヒトプレイヤーと呼び鎮圧対象として定めている。


鈴奈の目の前にあるモニターを操作し先ほど戦ったんのとはまた違う様々なニヒトプレイヤーの姿を映し出す。





「近年で突如として出現したの、目的はおおよそ一貫してプレイヤーである人々の殺害や誘拐ね。」




「そして、そんな奴らから罪のない襲われるはずのない人たちを守るのが私たちの仕事であなたにもさっきやってもらったものよ。」


「えっと、そっか…」




鈴奈自身もそんな話を聴かされうっすらと自覚を持ち始めた。


とても大きくて深刻なことをしたんだと。




「さっき、鈴奈に死にたくなかったらって…誰も殺されたくなかったらって言ってたけど…」


「簡単に死ぬ、ニヒトは出所不明の増強剤を飲み込んで身体能力をこれでもかというほどにあげるからさっきのあの装備がなかったままで攻撃なんて当たってたら死んでるわ。」




死と言う言葉を多用する。


彼女は脅しでもなくそれを事実としてしっかり認識させるためである。



「まぁ、それ以外の詳しいことはまだわからずじまいでね…」


「うん、そっか…じゃあもしかしたら鈴奈死んでたんだ…っ!助けに来てくれてありがとう。」




あの場に陽華がいなければまず自分は死んでいた、まずはそのことをお礼した。


機敏よく頭を深く下げた。




「最終的に身を守ったのはあなたよ、私があなたに装備を渡して私も助けられた…むしろ何もわからなかったあなたを巻き込む形にして一応しまって申し訳いわ。」


「…でも、なんで鈴奈あんなふうに変身出来たり…せんせー鈴奈の力知ってたみたいだし。」



「せんせーってすごいせんせー?」




そんな曖昧な表現にくすっと顔の表情を崩す。




そうしながら彼女の問いを聞き、陽華は再びモニターを操作する。


するとそこに映し出されているのは鈴奈の写真や能力関係の個人情報。




「鈴奈だっ!」


「いま日本に住んでる人たちの情報なんて国が全部管理してる、それをもとに装備に適した人材を選びだしてこの学校では最適任だったのが桐崎さんってこと。」





陽華から受け取った装備を眺め一つ一つに何とか納得をしていく。




「国が…大きな話だね、ん?待ってこの学校では?」



一つ気になったところを掘り下げる。




「そう、国からは仮でも部隊を作れって言われて、ここに作った…ほかにも部隊は別の学校で続々と新設されてるわ。」




これら部隊編成は様々な 【学校】で行われているとした。




「えっとえっと、そう言うのってなんだろう…じえーたい?とかがやるんじゃ?」


「個々人が持つ能力が一番満足に動くのが13~20までの年齢であとは劣化していくって言う風な研究結果をもとにそうしてる。」




「そうじゃなかったら私が真っ先にやってる…本当はあなたたちみたいな子たちに任せるべきなんかじゃないもの。」




陽華はそう話しながら顔を下に向け悔しそうにうなだれる。


発現された能力はその人間の年齢が重ねるにつれ衰えていくとのこと。




「せんせー?」


「あぁ、ごめんなさい。」




鈴奈の問いかけにすぐに顔を上げる。



「大方の説明はこんなところね…まだこの学校ではあなた含め戦えるのは今現在あなたを含め2人しかいない…けどこの隊に入れなんて無理に言うつもりないわ。」


「もう1人いるの?」




「えぇ、その装備はいったんあなたに預けるわ、後はこれも…」




陽華は席を立ち、冷蔵庫付近の収納ケースから小型の端末を鈴奈に差し出す。





「もしまたニヒトが現れた時は、それが警報を鳴らして居場所を知らせてくれるし通信もできるから持っておきなさい。」




「まずはあなた自身の身を守るために持ってて…その上でしっかり考えて。」





「うん、わかった。」




鈴奈は端末を受け取り、装備とともに自身のカバンの中に入れ込む。




「さて、今日はもう帰りなさい。」


「わかった!ありがとーせんせー!さよーなら!」




鈴奈は地下階段を上っていった。




「さて、これで彼女がここに入ってくれるのならば少しはあなたの負担が減るかもしれないわ…」




鈴奈の立ち去った後の基地にいるであろう誰かに話しかける。




「私は必要ありませんとあれだけ言いましたけれど。」



奥から鈴奈と同じ制服を着た女子生徒が現れる。


長い髪を下ろし眼鏡をかけている。




「そう言わないで、あなた1人でここを守るのには限界がある。」

   ・

   ・

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~教室~


翌日の昼休み




持ち込んだお弁当を食べながら機能のことを考えていた鈴奈。


箸が止まる頻度が多く、食事よりも考える方に引っ張られている。




「(あの基地にはもう1人いるって言ってたけど…昨日みたいなのを一人でやってるってとても大変なことだよね。)」




頭の中で考える。


慣れない戦闘をこなった昨日、ニヒトを撤退させるだけでも一苦労だったものを1人で行っている生徒がいる。



簡単なことでは決してないとはわかっていた。


ただ同時に彼女の頭の中では【死】という単語がとても重く響いていた。




「(こわい…けど、もし鈴奈がやらなかったらときほかの誰かが…)」




悩んでいる所に、かばんの中からかなりの音量で警報が鳴り響いた。




「うわっ!?」



鈴奈はそれに驚きながらもすぐにかばんから端末を取り出し画面を見る。


大きな音に教室にいた生徒たちも何事かと視線を向ける。





「ごめんごめん!アラームが…」




そうごまかしながら画面を見ると上から見た地図が端末に書かれている。


学校付近の小さな公園に赤いマークが写っている。






「(これ…ニヒトなのかな…)」




また昨日のようなことが始まる。


今この場では恐怖心が強い、ただ同時に何もしなければこのニヒトは知らないうちにいろんな人を殺害する。




彼女の頭の中でそう考え、誰かが死ぬのは嫌だとそれほどの時間を要さないまま結論をつけた。


そう決めた時にはすぐに体が動きだす、かばんの中から装置を取り出し学校から出ていた。

   ・

   ・

   ・

   ・

   ・

~学校付近の公園~



彼女が到着した公園には昨日対敵したニヒトプレイヤーがいた。



互いが互いのことを視認する。




「っ…えっと…」


「大丈夫、落ち着いて。」




動揺している鈴奈の持つ端末から陽華の声がする。


リアルタイムで鈴奈の場所の映像が基地のモニターに映し出されている。


それを見ながら通信を行っている。




「せんせーっ。」


「来てくれてありがとう桐崎さん、本当に感謝するわ。」




昨日のことがあってそんなすぐ動けるなんて陽華は考えもしなかった。


それでもこの場に来てくれた彼女に感謝した。



ただ彼女は





「せんせー、鈴奈怖い…でも鈴奈の知らないところとか…もしかしたら目の前で誰かが死ぬのとかがこわくて…」



「そっちの方が嫌だったから…でもね!目の前にいる人も、出来ることなら助けたい!殺したくなんてない…それで何も考えてなんかないけどどうにかできないかなって…」




彼女の口からは、ニヒトも含めどちらも助けるという言葉。


鎮圧対象であるニヒトに向けてそう言ったのである。




「ニヒトも?けれどやつらは」


「辛かったと思う…多分、嫌な思いをして…そうじゃなかったらここまで怒らないし。」




「どうにかできないせんせー!?」




予想外の言葉に少々言葉を詰まらせる。


陽華は、そんな自分の意思を持った彼女の言葉を聞き入れる。




「わかった、ならば昨日みたいにやつの頭を中心的に攻撃して気絶を狙いましょう。」




「正直今まで生きたまま捕獲した例なんてないし身体強化はかなりのものだけれど…元は人間…やれるだけはしてみましょう。」


「わかった!」





鈴奈は装置を鞘から引き抜き、自身の体にサイバースーツを身にまとう。


自身の頭の中で想像し、その手元には再びフライパンを生成する。





「桐崎さん、しっかり目を開いて…相手を見て。」


「うんっ!」




鈴奈は走り出しフライパンを振りかぶる。


ニヒトもただでそれを受けるつもりは毛頭なく、それをいともたやすくかわし爪を振りかぶる。




動きに追いつけずもろにその爪を受ける。




「いったぁああ!」


「桐崎さん!」




彼女の左肩に直撃、ラインがわずかに点滅したものの鈴奈はまだ立っている。


かなり鋭利な爪、生身で直撃していればきっと腕なんてなかっただろう。





「っけど…ありがとう!スーツさん!まだ大丈夫だよ!」



鈴奈はもう一度振るわれる腕に対して飛びつく。


腕に両手両足を絡め拘束する。




「落ち着いてっ!暴れないで!鈴奈はあなたを殺さないよっ!」




拘束されたニヒトは何とか振り払おうと腕をはじめ全身で大きく暴れる。



「うわわわわわわわわわわわわわわわわ!!!!!」



やがて、ニヒトの抵抗で鈴奈は振り払われニヒトの頭上 空中に放り投げられる。


すぐに落下が始まる。




陽華は、それを好機とみた。





「桐崎さん!両腕に思い切り力入れて!」


「うぇええ!!うううううっ!」




フライパンを握る両手にこれでもかと思い切り力を入れ込む。


そうすると、スーツの腕部分にあるラインが強く発光を始める。




「こっぉうだぁあああっ!!」




そして、地面寸前。


ニヒトの頭部に力を込めたフライパンを振るい落とす。




昨日以上の鈍い音が周囲に響き渡る。


鈴奈はそのまま体勢を崩ししりもちをつく。





「ったたた…っ。」



あまりに強い衝撃からか、ニヒトプレイヤーはその渾身の一撃で地面に倒れこむ。


そのまま動かなくなった。




「あわわわわわわわ!だ、大丈夫!?」




すぐに陽華が機器を操作し詳細を分析。



「っ、大丈夫よ生きてる…気絶にとどめているわ。」


「はぁ…よかった…。」




本当に彼女の言った通り、ニヒトを気絶させた状態で被害を抑えた。


今までそう言った事例はなく、初めてそれが実現できた。





「さて、なら近隣の警察消防…政府にもこのことを報告しましょうか…。」



陽華が各機関への手配を行おうと操作を始めた瞬間。


気絶したニヒトめがけ別方向から無数のレーザー攻撃が放たれる。




「なに!?」



数発が着弾したものの何とかニヒトは気絶のまま息はある。


鈴奈はすぐにレーザーが放たれた方向からニヒトを庇うため前に出る。




「沙弓待って!そいつはもう戦えない、気絶してる!」


「それで、目が覚めた時に再び被害があったらどうするんです?やつらは殲滅…生命活動を止めなければならないはずです。」




鈴奈の前に、変身機器とみられる銃を向けた青いサイバースーツを身に着けた眼鏡をかける女子生徒が立つ。


陽華は彼女を沙弓と呼ぶ。




「殺す必要ないよ、もう危なくないし!眠ってるだけだよ!」


「あなた、綺麗ごと言ってるわね。」




「こいつの憎しみがどれだけのものか昨日あなた自身が身をもって受けておきながら、殺したくない?」





「そいつらに生きる資格なんてない、プレイヤーを襲う害悪に過ぎないわ…」


「そんなひどいこと言わないでよっ!」




ニヒトに対して放たれる言葉を強く否定し続ける鈴奈。




「生きる資格がないって、死んでいい命とか無いよっ!こんなに怒ってるのも理由があって!」


「じゃあまた新たに現れるニヒトが人を殺しても、理由があって仕方ないからで済ませる?」




「っ……」




言葉を詰まらせる鈴奈に向けて銃を向ける。



「沙弓!」


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