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ワルキューレプレイヤーズ  作者: 魔人戦艦
1/10

第1話

2068年 全世界のごくわずかな人々に発現した特殊な能力。


それらは今までの常識を超えるような武力的力 芸術的力 身体能力の強化など多岐にわたった…


その能力は時間が経過するにつれ様々な人々の身体に生まれながら持つようになっていったが、その能力人口が増えるにつれその特性は非武力的なものに偏っていった。



57年後、2125年


能力は一個人の存在を示すのにうってつけのものとなり、政府はその能力を持つ人々を【プレイヤー】と呼称。



進学や就職に有利に作用するように働きかけた。





当然、能力を持たない者たちは必然的に劣等的存在へとなっていき…能力者たちに対しての憎悪をむき出しにしていき能力者たちへと襲い掛かる。



その暴徒を抑えるべく、選ばれた者たちは【能力を持つ人々を守る】ために変身する。








ワルキューレプレイヤーズ 





~私立 幸洋学園高等学校~


4月 入学式。





校長「ここ、幸洋学園高等学校へ入学を許可されたもの・・・全387名。」




幸洋学園高等学校 


生徒数が新入生を含め400人に満たない中規模の普通科 私立高校。




そんな入学式の場で、誰よりも喜びを噛みしめる女子生徒。

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1年C組 教室



黒板には入学おめでとうの文字がかかれ、教室の内部は入学生たちを祝うよう装飾が施されている。


教壇に立つ1年C組の担任の女性教師が着席する生徒たちに声をかける。




先生「みなさん、ご入学おめでとうございます!1年C組29名 今日からこの教室で高校生活が始まります。」



先生「より良い学校生活を送ってください!」




元気に生徒たちにそう呼びかける。


そして1年C組の担任教師は手元にある生徒表を見ながら、前方の入り口側に座る生徒の方に目を向ける。




先生「まずは1人1人、軽く自己紹介をしてもらいます。それでは、桐崎さんから。」




桐崎とよばれた窓際の女子生徒。


新品でまだ汚れ一つない制服を着こなし、髪を両側にまとめた彼女は生徒たちの方を向き元気に口を開く。






「桐崎鈴奈で~す!夢はこの国のトップアイドルです!!みんなが呼びやすいように呼んでほしいな~、アイドルになるために踊りと歌を毎日練習中!よろしく~」




その言葉からわずかだが空白が開いたのちに、手探りのように生徒たちが拍手をした。


だが入学そうそうの自己紹介1人目でかなりとがった挨拶をしたために空気が凍る。


一部層からは自己紹介のハードルを挙げたともとらえられただろう。




この物語の主人公、桐崎鈴奈きりさきりんな


そんなこともつゆ知らず満足げにやり切った。




「あ、はい!ありがとう桐崎さん、じゃあ次後ろの…」




やり切った鈴奈は着席し、他の生徒たちの自己紹介に耳を傾けていた。



そのまま時間が過ぎホームルームが終了。



「ねぇねぇ本当にアイドル志望?」



後ろに座っていた女子生徒が鈴奈に問いかけてきた。


その問いかけに即座に答える。



「そうだよー、毎日トレーニングしてるよー。」


「はは、そっかー…まぁ桐崎さん顔かわいいからいいかもね~。」



「ありがとー!鈴奈でいいよ!」




本音なのか建て前なのか、多少反応に困る。


しかしそんな様子も気になることもなく自信に興味を持ってくれたことに喜びを感じていた。




「あぁ、で鈴奈ちゃんは出席番号上の方だから能力持ってるんだよね?誇れるじゃん。」



各生徒それぞれに配られたこのクラスの出席番号順の生徒表を見ながら続けざまに問いかけた。



この現代社会ではプレイヤーと呼ばれる、能力を持つ人間が多く存在する。



その能力は先天性のもので、美的感性が人一倍優れ芸術作品を簡単に生み出したり 道端に落ちている石ころをいともたやすく宝石に磨き上げたりと 個々人により多岐にわたる。



能力を持つ者は政府より定められた【プレイヤー】と呼称されるものに分類され将来の進学 就職等に有利に働くよう法整備がされている。




そして、この学校では出席番号は五十音順にそってプレイヤーかそうでないかわけられている。




「そうだよ~、けど…うーん…鈴奈にはあんまり気にならないんだけど…そんなわけ方しなくてもなーって思うなー。」


「なにいってんのー、生まれ持ったもの生まれ持ったもの!ありがたく思ってそれをいかんなく発揮してがっぽがっぽだよ?」




手でマネーマークを作りほくそえみながら語り掛ける。


だが鈴奈にはそれがあまりピンと来ておらず、あっても関係ない…分ける必要がないと話している。



彼女にとってはその有無ではなく、あくまでも後のアイドルであるかないか…それだけなのであろう。

   ・

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その日の下校時間。




「じゃあ鈴奈ちゃんこれから頑張ろうね~。」


「うん!ばいばーい!」



それぞれ生徒たちは帰り支度を済ませ帰宅を始める。


後ろの席の彼女から挨拶をされそれに元気よく答え学校の門から出る。








帰り道1人になった鈴奈。


自ら作ったであろう歌を、声を大きく歌いながら、時折ターンを決めたりステップを踏みながら帰り路を歩く。




そんな様子でしばらく歩き続け、まもなく自宅が迫る頃。


物陰から鈴奈のことを呼び止める声がした。






「…だれ~?」


「こっちだよ、能天気バカ。」




物陰から同じ学校の制服を着た男子生徒が鈴奈の進む道をふさぎ前に立つ。


彼女を呼称するかのように悪口で呼びかける。




「のう~…ばかぁ!?ばかって言った方がばかって言われなかったの?…えっと…同じクラスの~」



バカという言葉に反応を見せるも、クラス内でわずかに見覚えのある目の前の男子生徒の存在を思い出そうとする。




「チッ…いちいち腹立つなこいつ…」


「どうじたの?なにかいやなことでも…あった?」




話しかけられるにつれ次第に苛立ちを覚える男子生徒…


鈴奈のことを睨み付け始める。



「お前・・プレイヤーだよな?」


「そうだよ?でもそれは別に」



「「それがむかつくんだよ!お前・・・持っておきながらいらないなんて…何も持ってないやつらバカにしてるだろ!?俺はそんなもの一切無いのによ!!!」」



鈴奈の言葉を遮るように怒りに身を任せ叫ぶ。





男子生徒は懐に手を入れ、中にあったティッシュを丸めたものを取り出し開く。


中からは錠剤が出てきた、そのまま男子生徒はそれを口に入れ飲み込む。




瞬間、男子生徒は体の体色が抜け白く変化していき、そのまま姿かたちが人狼のような肉体へと変化し制服を突き破る。






「えぇっ!?」


「…ッッッッ!!!!!」



男子生徒だった怪物はそのまま鈴奈に襲い掛かかる、男子生徒は鈴奈に向けて爪を立て切り裂く。





「あっあっ!?」



鈴奈は何とか逃れようと体を動かし、運よく体を転倒させながらもその爪を避ける。




「いったぁ…」




だがその拍子に左手の甲に擦り傷を負う。


その痛みにすぐに涙目になる…




さらに、転倒している状態のに鈴奈に怪物はにらみを利かせ爪を立てる。




「あっ…えっ…」



恐怖からかうまく声が出せない様子でいた。


怪物その爪を掲げ振り下ろす…






寸前、鈴奈の後方から発砲音が鳴り響き怪物の爪が一部破損する。





「っ…え…」




続けざまに、スーツに身を包んだ女性が鈴奈の目の前まで駆け寄り怪物に体当たりで怪物を転倒させる。




「大丈夫?」



鈴奈の状態を気にし、持つ警察拳銃を怪物に向けながら転倒する鈴奈を起こす。




「あ、ありがとう…」


「思ったよりも早く出てきたじゃない、間に合ってよかったわ。」



「えっと…だれ?」




すぐに転倒させた怪物が起き上がり2人に向かい合う。


スーツの女性は内ポケットに隠していた手持ちの道具を鈴奈に差し出す。





「え?」


「ごめんなさいね、こういう状況だからいちいち説明してる暇なんてないから。」




「これを抜いて変身して、戦って、目の前の化け物はやろうと思えばあなたもあなたがこれから暮らす学校のお友達も簡単に殺すことができるの。」




唐突に正確な説明もなく、鈴奈を脅かすように語りかけながら手に持つ道具を半ば強引に鈴奈の右手に持たせる。


その道具は機械チックで短刀の形を模しており、鞘に収まっている。



スーツの女性は鈴奈にそれを抜くよう指示を送る。




「戦う…鈴奈そんなことできないよ…変身って何…?」


「ごめんなさい…けれども、「死にたく」なかったら、「誰も死なせたく」なかったら…この場は我慢して戦ってっ。」






死にたくなければ 誰も死なせたくなかったらとの言葉を強調しながら改めて戦うことを要求する。


2人に向かってくる化け物を再び体で押し返し、剣銃を向け何度か発砲を行い鈴奈から注意を引く。





「早くっ!」


「っ!」




「鈴奈は…っ…っ…っ!」




訳が分からぬまま、目を思い切りつぶり鞘から引き抜く。


瞬間突如として体は謎の光が体を包み込む、鈴奈の体は赤いラインが入るサイバースーツに身を包む。


恐る恐る目を開け自身の体と周囲を一べつする。




「っぇえええ…なにこれ…」



こういう状況といいつつ、なんだかあまり好ましくない格好に思わず気弱な声が漏れる。


視線を逸らしていた化け物がすぐに鈴奈へと体を向ける。




「考えて!あなたの能力、今この場に何がふさわしいか…想像さえすればいいから!」



女性は鈴奈にそのような支持を送る。


鈴奈の能力を知ってか、極めて具体的な指示は送らず鈴奈の考えを引きださせる。





「えぇっと、えぇぇぇっと!」




わずかな時間ながらも必死に考えて、手に持つアイテムを強く握る。


それを感じ取ってか、彼女の手に持つアイテムから光粒子のエネルギーを発生させ物体を形成する。




フライパンを形成する。




「うやぁぁあああああっ!」




そのフライパンを振りかぶり、目前に迫った怪物に振り下ろし頭部に直撃させる。


ゴーンという鈍い金属音が周囲に響き渡る。



怪物はとても痛そうに頭を抑え鈴奈から距離を取る。




「あぁ…すごい!考えただけで出てきた!くっきり!!」


「えぇ…あなたの、「想像する」力…頭で思い描いたものが目の前に現れる。」




「想像だけで補えないところはその握ってる装置がカバーして、思ってる以上の完成品に近づける。」




桐崎鈴奈の持つプレイヤーの能力。


頭の中でえがいたあらゆるものを目の前に発生させる。




その能力をカバーするように、想像や知識では補えない部分や描写をはっきりと形として発生させる変身道具。


その2つがうまく合わさり戦闘行動を行わせていた。





「けど、なんでフライパン?」




しかし、とっさの状況とはいえこの場で出たものが武器ではなく調理器具のフライパン。


女性は少し困惑していた。




距離を取った怪物は再び鈴奈に走る。


そんな鈴奈は向かってくる怪物めがけ無作為にフライパンを振り回し始める。




「やぁ!うわわわわわっうりゃあああああ!!」




相手の動きなど全く見ずに乱雑に振り回される鉄の塊は運よく何度も怪物の体にぶつかり続ける。


そこから数発撃ちつけた後、怪物は疲弊してかその場から逃走した。





「っ…逃げたか…ってねぇ?」


「うりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃ!!」




敵が逃げたことに気が付かずにフライパンを振り回し続ける。





「桐崎さん落ち着いてっ。」




銃をしまい彼女の背後に回って両手を肩に置く。


それに気が付いて我に返る鈴奈。






「あ、ごめんなさい。」




振り上げていたフライパンを下ろすと光粒子が分散し持ち手の状態に戻る。


女性はその鈴奈の両手を取り、誘導する形で鞘に戻す。



そうして、サイバースーツから再び制服へと元に戻った。




「はぁ…はぁ…えっと…」


「さて、あなたに詳しく話す義務が私にはあるわ…時間いいかしら?」



「う、うん…いいよ。」





あまり行の整わないままの鈴奈に、状況説明を提案。


彼女は鈴奈を幸洋学園高等学校へと案内した。




作品をご覧いただき誠にありがとうございます。


数年前に趣味で書いていた、王道変身ヒーローヒロインを投稿してみました。



素人文章で申し訳ございません。

本編は最終話まで制作しており文章 誤字脱字を修正しながら継続的に投稿していきます。

(修正箇所見落としがあれば指摘していただけると幸いです。)



何卒よろしくお願いいたします。


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