3 始まる、不気味な不調②
処方されたお薬を服用し、食事は塩分控えめを心掛け、一か月後の次の診察日。
基本真面目な私は、朝夕きちんと血圧の計測も続けてきました。
……あまりはかばかしい結果は出ていませんが。
それでもさすがに、上が180台などということはありません。160から150くらいまで落ち着いてきました。
(ま、そんな急に下がりはしないよな)
相変わらずふらつきつつも、だましだまし日常生活を送っていました。
今回の診察では、前回の血液検査の結果も伝えられます。
そこで初めて、私が今、貧血状態であることも判明しました。
「ヘモグロビン値8.5g/dlとか、かなりの貧血状態ですよ。鉄剤を出しましょう」
「……はあ」
お医者にそういわれましたが、ピンときません。
診察室で一通り説明され、自分でも後で調べてみて。
女性のヘモグロビンの基準値が12~16g/dlだと知り、改めてびっくりしました。
ひいいぃ!
基準値内の高い数値から見て約半分程度しか、私の血の中にはヘモグロビンがないのか?
そりゃ……身体が酸素不足でふらついたりだるかったりするよね!
(血圧高いがふらつきの理由以上に)納得!
……しかし。
高血圧もそうですが貧血も、普通に生活していただけじゃ自覚できません。
不調が現れて初めて、自覚できるものです。
(不調が現れる頃にはかなり病が進行しているのも、こういう病の『あるある』)
会社員時代は、健診とか(仕事忙しいのに)メンドクサイな~って思っていましたけど。
自覚のない時に検査するって……大事なんですね~。
改めて痛感しました。
「鉄剤は飲んでもらうにしても……」
内科のドクターはちょっとむつかしい顔をします。
「急にひどい貧血になったのが心配ですね。(参考に出来るのは妊娠中の数値しかないですけど、当時で大体13g/dl前後でした)念のため血液内科のあるF病院で検査をしてもらって下さい」
悪性の貧血だったりする可能性があると言われ、ビビりながら、JRの最寄駅から4つほど行った先の駅の近くにある大きな病院(F病院)へ向かうことになりました。
悪性の貧血かもしれない。
お医者にそう言われたという話を夫へしたところ、私以上に衝撃を受けた彼。
ぶっちゃけ彼は、最近グダグダしている私の状態に、口に出しては言わないものの
『血圧が高いからフラフラするぅ?(彼は若い頃から高血圧気味。たとえ上が200近くあったとしても、ふらつきもしなければ頭痛もしないという、良いんだか悪いんだかわからない、ある種の特殊体質) そんなことあるか、気合が足りん!』
的に感じていたようですw。
でもお医者さんに、ナンだかすごそうな病気の可能性を示唆されたと知り、衝撃を受けたようです……本人である私以上に。
(いや『疑いがある』だけで、まだはっきりしたことはわからないんだし……)
やけに心配する夫に、どう対応していいか悩む私。
そもそも体調悪いのは私なのですが……あー、もちろん心配してくれるのはありがたいのですが……。
でも、うろたえている彼を励まさねば。
えーと。
た、多分大丈夫だから、そんなに心配しないでね。