6 ステロイドパルス③
翌日。
約束?通り、ステロイド点滴後しばらくして、血糖値をはかりました。
ハイ、上昇してますねー。
インスリン投与決定! ヒーン!( ノД`)シクシク…
私が漫画(佐々木倫子先生の『おたんこナース』とか)等で知り得た雑学では、インスリンというものは、自分で腹に注射器をぶっ刺す、という投与法だったはず……多分。
ひええ、自分でおなかに針とか、イヤ~!
……って、思っていましたが。
何の指導も教育もなく、ましてや今後毎日インスリン打つのでもないのに。
自分で腹へぶっ刺す訳、ないですよねえ。
看護師さんが来て、腕(だった記憶が。必要以上にビビっていたせいか、実はこの辺のこと曖昧です。腹ではなかったとは思います)へ淡々と注射して、おしまい。
安静に横になって時間を過ごした後、無事、血糖値が下がって安定しました。
……はあ、やれやれ。
そんな感じで、暇なのに落ち着かない状態で私が入院していた頃。
お父さんと息子も、それなりに大変といいますか、落ち着かない日々を送っていたようです。
息子も、前回の私の入院で少しは慣れたのか、夜にしくしく泣いたりはしなかったようですが……。
かわりに、入院一日目だけだったらしいのですが『夜なかなか寝なかった』そうです。
電気を消して布団に入って……が、イヤだったようです。
(多分、暗い寝室でじっとしていたら寂しくなってくると、本人も自覚していたのでしょう)
お父さんが何度も『寝よか?』と促したそうですが、『イヤ』と答え、リビングでお父さんと遊び続けた、とか。
遊びながらこっくりこっくり舟をこぐ状態になっても、息子は頑として寝室へ行かず……最終的には午前三時!まで、起きていたそう。
『いやいや、そこは無理にでも寝かせましょうよ、明日も幼稚園あるんだし』と、ハハとしては思う反面、とことん子供に付き合う彼のやり方も、一般的な躾や価値観と真逆ながら、立派だと思いました。
彼だって、幼稚園の送迎を含め慣れない子守りや家事で、疲れていたでしょうに。
息子が納得するまで無理強いしないで待つって、改めて考えるとすごいです。
これが、子供と常には関わっていない、(どうしてもキリキリしがちな)躾や子供の生活管理から一歩引いた立場にある、男親の育児なのかなと思いました。
ちょっと……良いとこ取りっぽいというか、ズルい気もしますけど。
たまにはこういう見守りも、子供には必要かもしれません。
私だけではどうしても、こういうのはやりにくいです。
結果として、この機会は大事な機会だったんだなと、ずいぶん後に思いました。
お父さんとしては、一日くらい幼稚園を休ませてもいいと思い、未明近くまで息子が起きているのを容認していたそうですが。
午前三時に撃沈した息子、いつも起きている午前七時には目を覚まし、
「幼稚園、行く!」
と言ったそうです。
(そして朝ごはん食べて幼稚園に行きました)
……どんだけ幼稚園が好きやねん。
冬頃、理由にならない理由を口走っては、何とか幼稚園を休もうとしていた幼児とは別人のようですね~。
お父さん、やっぱりズルい!
ズルいズルいズルい~。
(一時期流行った、ズルいズルい妹風にw)
ま、子供が私の入院中にゴネなかったのは、良かったんですけどね(笑)。