表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/24

閑話~腎臓半分、目詰まりしてるんだぜ

 さてさて。

 本編は今後、腎生検へと向かうわけですが。

 ここらでちょいと、時系列を現在へ進めましょう。

(といいますか。昨今、私事にかまけ書く余裕がまったくなくて2か月以上この連載を放置していたので、自分の中で内容を整理したい気分なのですよ~)



 時系列を現在にと言いつつ、ナンですが。

 それはン十年前。

 私がまだ小学校低学年か中学年だった頃のことです。(古いな、おい)

 とあるテレビドラマで、着物の似合う清楚なヒロインが


『ふたつある腎臓のうちひとつを、重い腎臓病の家族(あるいは夫? この辺の記憶があいまいです)へ分け与える』


 という内容のストーリーを見た覚えがあります。

 生きている人間から臓器を取り出し、他人へ分け与えるという展開が子供心にも衝撃で、そばにいた母親に


「なあなあ。ジンゾーって、一個他人(ヒト)にあげても自分は死なへんのん?」


 と、問いました。

 母は訳知り顔に


「そうらしいで。ジンゾーはな、一個あったら生きてゆけるんや」


 と答えました。

 その後、マアその、二個ちゃんとある時みたいにはいかんやろけど、と、やや心許なさそうに小声でモゴモゴ言い添えましたが。


「……ふーん?」


 えー?

 一個で生きてゆけるんやったら、ナンで最初は二個あるんやろ?

 ……大事な臓器やからか?

 でも、それやったらシンゾーもカンゾーも二つあったらエエのにな? なんでジンゾーだけふたつあるのん? あ、でも肺もふたつあったっけ?

 なんか法則でもあるのんかな?


 図鑑で見た人体図などを思い出しつつ(子供の頃、図鑑が愛読書のひとつという変人でした)、ドラマのストーリ―そっちのけでアホなことを考えていた私。

 ガキの頃から理屈っぽいヤツでしたネ(笑)。



 それから幾星霜。


 わたくしは現在アラフィフ、そしてクレアチニンの値 1.5前後がアベレージ、という状態であります。

 ネットで軽く調べてみると、この値が出てくる状態というのは、正常時の腎臓の2分の1から3分の1(場合によっては6分の1!とかいう情報も目にしましたが、体感的に、さすがにそこまでは至っていないのでは? と勝手に思っております)くらいしか働いていない、のだとか。


 腎生検直後にも、あなたの腎臓は半分近く目詰まりしています的なことを言われました。

 『免疫グロブリンのIgA』をたくさん放出する疑いのある扁桃腺は、病名判明後、わりとすぐに切除していますので、目詰まりの度合いはおそらく大きく変わっていないと思われます。


 その辺から鑑みるに、腎臓を一個、大切な人に移植した人と同じ……とは言い切れないでしょうが、それに近いパフォーマンスで日々、私は暮らしているのかもしれません。


 となると。

 『腎臓一個でも生きていける』のは正しいなと、ふと思いました。

 現に私は生きてますし(笑)、ご飯もおいしくいただいています。

 ……でもね。

 それなら快適に、後顧の憂いなく普通に暮らせるかというと……ちょっと、違う気がするのですよ。


 それでは、腎臓半分目詰まりしている人間(アラフィフ・女性)の、比較的余裕がある日のルーティンを書き出してみましょう。



 【5:00am】

起床。

夫と息子、自分の分のお弁当&朝食の用意。

(このところ、自分のお昼ごはんもお弁当として朝に作るようにしている)


 【6:00am頃~】

朝食。

食後は服薬。

洗い物などをしながら、6:30ごろまでに洗濯機を仕掛ける。

(少々早い時間帯ですが、幸い住居は角にあり、おまけに洗濯機のある洗面所は通路に面しているので、洗濯機の音が近所に響かないのです)


 【6:45am~】

息子起床。この少し前に夫は出勤。

朝食を食べる息子を横目に、可能ならば夕食の仕込み(カレーなどの煮込み料理は、涼しい時期は朝に仕込むのがオススメ)。

そうでない日はスマホで、なろうさんのマイページチェックなど(笑)。

曜日によればゴミ出しなどをし、そろそろ出来上がってくる洗濯物を干し始める。


 【8:10am頃】

息子登校。

ここまでに朝の家事の、最低限のルーティンは全部済んでいるのでしばらくは休息タイム。

布団で横になり、10:00頃までぐたぐたする。

(場合によれば仮眠)

10:00を過ぎた頃から、少しずつ活動開始。

読んだり書いたり視聴したりを、昼食をはさみつつ行う。


 【13:00pm頃~】

洗濯物を取り入れて畳んだり、軽くお茶したり。

一段落すると、再び横になって休む。

15:30~15:45くらいに息子が帰宅するので、ヤツの体操服の洗濯等をしつつ、余裕があれば、合間に書いたり読んだり。

ない場合は休息を断続的に続行。


 【17:00pm頃~】

夕食&明日のお弁当の用意など。

18:00頃~息子と夕食。

後片付けを済ませ、明日の朝に必要な米を研ぎ、炊飯器のタイマーを仕掛ける。

19:00頃~入浴。

20:00くらいまでに夫が帰宅、夕飯を温め直したりしている間に彼は入浴。

食後、後片付け。

細々とした用事を済ませ、テレビを見たり書く時間が取れれば書いたり。


 【22:30pm頃~】

就寝準備。23:00には就寝。おやすみなさい。


 こんな感じで暮らしています。



 ちなみに。

 ここで記述のない掃除に関しては、きちんとするのは週一回~二回、後は気になるところを気になった時に、使い捨てのモップやコロコロ等でサササと掃除してお茶を濁し(笑)てます。


 買い物は基本、週一回のまとめ買いで。

 夫が休みの時に車を出してくれるので、一週間の大雑把な献立を立て(イレギュラーに備え日持ちのする定番野菜を少し余裕をもって買っておき、小間切れ肉や鶏肉などを買って小分けにしたり下味をつけた状態で冷凍し、融通が利くようにしておきます)、冷蔵庫に詰めます。


 そうやって日々の家事に余裕を作っておき、何をやっているのかと言えば。

 ……ぶっちゃけ、寝てばっかりですよねえ。

 実にもったいない話ですけど、横になって休まないと後で辛くなるのですよ。



 いやまあ、一日起きて活動することも、可能ではあります。

 でも、二日連続で一日フル活動、が限界でしょうか。


 昨今、両親の介助等の事情が出来、場合によっては二日連続休みなく動き回っていましたが。

 二日目になると帰宅後身体が重いといいますか、だるくてため息ばかり出ますし、就寝中強烈に足は攣るし(単にたくさん歩いたせいかもしれませんけど……)、熱が出るというほどではないものの、明らかに通常より体温が高かったり(36.9℃とか、微熱一歩手前)と、体調がグダグダになります。

 この辺が『半分目詰まり』している腎臓の、パフォーマンスの限界なのかもしれません。


 まったりチルするスローライフ的暮らしならば、腎臓1個分のパフォーマンスで何も困りませんけれど。

 仕事や家事、子育てを、世のお母さん並みにバリバリこなすのは無理。

 まあその、無理に無理を重ねればやってやれなくはないでしょうが、確実に寿命を縮めます。



 これでも若い頃は、昨今風に言うなら『社畜』と呼べるほど、長時間ガンガン仕事していました(苦笑)。

 (サービス)残業100時間とか、アタリマエな感じの職場だったもので。

 あのまま続けていたら、今頃過労死していたかもしれません。

 そういう意味では、早いうちに退職して正解だったと思います。


 でも、ここまで『チルする』生活しか送れなくなるとは……、さすがに夢にも思いませんでした。



 ところで、前述のドラマのヒロインさん。

 昭和の頃によくあった、辛抱強くて尽くすタイプの、自分が辛くても歯を食いしばって頑張ってしまうタイプの女性、として描かれていました。

 彼女が『腎臓をひとつ、大切な人に譲った』後の暮らし、詳しくドラマで描写されていませんでしたけど。

 性格的に彼女、『腎臓ひとつ』になっても今まで通り頑張って、家族や周りの人に尽くしたのではないかと思われます。

 

 ……彼女、絶対に早死にしたと、私は最近、思うのですよ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 健康に生きていられるというのが、どんなに恵まれているのかがよくわかります( ˘ω˘ )
[気になる点] しばらくぶりだったので最初から読み返しちゃいました。(笑) [一言] 規則正しい生活は健康への第一歩。 無理は蓄積されますからね。 思う存分チルってください。
[一言] 朝五時の早起き凄いですね! 人によって健康水準は様々でしょうから、たくさん休むのはよいことですね ^0^/
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ