うちの猫が美少女に変化してぐずぐずになるまで甘やかしてくる
天啓が降りてきました。こんな猫が欲しい…
「この度、化け猫になりましたニャ。改めてよろしくニャ!」
うちの子がいきなり美少女に変身して喋りだした…それもやたら美少女だ。
サラサラの髪、クリンとしたオッドアイの瞳、スタイルのいい体。
ヤバい…めちゃくちゃ好みだ。
私の名前は楪杏子。そこそこの会社に勤めているが、出会いもなく毎日を惰性で過ごしている。
そんな私の日々の癒しとなっているのが、青と黄色のオッドアイで白猫のねね。もとは捨て猫だったのだけれど、今ではすっかり家族の一員だ。
そのねねが…化け猫?美少女?
「疲れてるのかな…明日は休みだし、ゆっくり寝るかぁ…」
「幻覚でも何でもないニャ!おーきーるーニャー!」
うるさいなぁ…むにゃむにゃ
朝、みそ汁のにおいで目が覚める。
「あ、キョウコ!朝ごはん出来てるニャ!」
「今日の朝ごはんなにー?」
「ごはん、お味噌汁、卵焼きと、きゅうりの浅漬けニャ!」
「おいしそう、料理できたんだね」
「この程度化け猫には朝飯前だけど、全然食材がなくてお酒ばっかりだったニャ!反省するニャ!」
「はーい…」
席についてみそ汁を飲む。目が覚めてきた―と同時に違和感を感じる。
「さっきまでスルーしてたけど…ねね?」
「なんだニャ?」
「ホントに人間になっちゃったんだね」
「ニャ?これはあくまで変化だから、猫にも戻れるのニャ」
「そうだったんだ。化け猫ってどういうこと?」
「やっと話を聞いてくれるニャ…長く生きた猫は化け猫になるニャ。ねねはキョウコに拾ってもらって、すごくお世話になったので、恩返しをするニャ」
「それは嬉しい。具体的に何をしてくれるの?」
「何でもするニャ!」
「…ねねは人間になれるんだから人間の価値観を学ばないとね。人間の女の子は気軽になんでもするなんて言ったらダメなんだよ」
「それくらい分かってるニャ!ほかの人とヤるのはちょっと抵抗があるけど、長い猫生だからそれもまた一興。もちろんキョウコとヤれるならむしろ嬉しいニャ!」
「ヤ、ヤるって…もうちょっと言い方ってものが…それにそんなこと言っちゃダメ。ねねが白猫だろうが化け猫だろうが私の家族なんだから、自分のことも大切にして?ね?」
「グスッ、キョウコは嬉しいことを言ってくれるのニャ…後でもふらせてあげるのニャ!」
「ついでに膝枕と耳掃除もしてほしいな~」
「全く…キョウコは甘えたさんだニャ…それに適応力高すぎだニャ」
「ごはんおいしー!」
「これは…何も考えてないだけかにゃ?」
こうして私と化け猫との、甘々な生活が始まったのだった。
いつか連載する予定だけど予定は未定です。
評価が高ければその分早く連載が始まります。