ライレン 能力者へ
アロマの声と同時にすぐ立ち上がったのはライレンを含め計4名。
ゼブライン、さっきライレンに対して睨みつけてきた男だ。大柄で両腕と首にはタトゥーがしてある。いかにもという程の輩具合である。
アイティス、水色のロングヘアーで服装はまるで本物の魔法使いのような姿をした女性、左肩の所に何か紋章のようなものが付いている。
メギス、ライレインと同じくらいの背丈で髪は銀髪と黒髪のツートンカラー。そして右目には眼帯がしてあった。
4名が立ち上がると同時にロックが解除され大広間の周りの扉が開く。するとアロマはこう言い放った。
「今回異能力をさずける事が決まったのはゼブライン君、アイティスちゃん、メギス君にそしてライレン君の4人で決まりだわ。まだ座っている残りの合格者は今すぐここから退室なさい。ただ異能力をあげますよ。ってだけの話じゃないの。これは契約なのよ?すぐに決めれない人達に異能力を授ける何て危険な真似はできないのよ、ほら撤収撤収!」
確かにその通りだ、これは悪魔で契約であり異能力を貰うという事は湖月を守る兵士になる事、これは絶対条件。何かに利用されたり異能力により今存在している犯罪集団にでもなられたらたまったものではない。
アロマにそう告げられた残りの合格者達は何か言いたげな雰囲気を見せながらも大広間から姿を消した。すぐさま立ち上がって良かったとホットしていたライレン、アロマの前に4人が集まるとアロマは両腕を広げ目を閉じた。するとアロマの体全体が光だしどんどん眩しくなっていく。そしてその光がライレンたちの体に集まってきた。
「おいおい、なんの真似だよ」
「まさかこれが異能力の元?何だか暖かくて落ち着く…」
ゼブラインとアイティスがそう言っていると光はどんどん色が変化していった。ゼブラインは赤へ、アイティスは水色、メギスは黄緑そしてライレンはと言うと。
「あら、このパターンは始めて見るわね。中々楽しませてくれるじゃない、ライレン君」
何とライレンの光は色が変化する所か光が増え続け大広間全体に光を照らした。ライレン本人もすごく驚いている。その光は徐々にライレンの体にすべて吸収され大広間は最初のように暗くなった。
(ふぅ〜任務完了ね…)
どのような形で能力を得られるのか疑問だったがまさかアロマ自身も異能力者でありその能力が他人に新たな異能力をさすげる事が出来るというものだった。
「はい。みんなお疲れ様。これで魔力診断と異能力契約終了よ。もう既にあなた達は能力者、その自覚をもちなさい。これからはこの星を守る立場、どんな能力になったかはあなた達次第としか言えないわね。ここを出て人に迷惑をかけない所で試して見なさい。そして3日後フェルマン城へ必ず来ること。もし来なければ契約違反として腕利きの兵士をそちらに向かわせる事になっちゃうから。まぁ後はフェルマン城へ行けば詳細はすべてそこで分かるわ。以上」
全てがあまりにも唐突過ぎて困惑している中ゼブラインは即座に大広間を出ていった。それを見たライレンは自分はもう能力者…夢の中の通りの能力になったのか、今すぐ試したいという衝動に襲われライレンもゼブラインに続き外に出た。