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妖精さん、不登校の子供たちと遊ぶ

 文科省が、2018年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題」によって、不登校児童生徒の実数を発表しました。これによると、小学校に行けない不登校児童数は4万4841人、中学校における不登校生徒数は11万9687人、合計16万4528人。これは30人に一人が不登校という、大変な数字です。

 市町村は何とかして子供たちを学校に戻そうと努力していますが、子供の数が過去最低となるなかで、不登校数は5年連続で過去最多を更新。

 今回は少し重たい話です。


【奥さまは関西人(その2)】


おでんの話。

関東炊き(奥様はおでんのことをそう呼ぶ)には「ちくわぶ」が入ってる。

とても美味しい。

これが奥様には理解できないらしい。

ってあんた、鯉のえさでしょ」

などと身も蓋も無いことを言う。

もうひとつ奥様がこちらの料理で驚いたのは

「肉ジャガに豚肉を使うこと」だそうだ。


初めは、なんて貧乏なうちに嫁に来ちゃったんだろう・・・

と思ったらしい。

ここは少し解説が必要だろう。


関西人にとって「肉」とは「牛肉」のことを意味する。

「肉ジャガ」と呼ばれる以上は牛肉しか認めない

ということなのだ。


「豚ジャガを肉ジャガと呼ぶなんて、プリンスメロンをマスクメロンと呼ぶようなものよ」

などと酷いことを言う。


その例えはよく解らないが、豚肉はブタ、だから関西では「肉まん」のことを「ブタまん」と呼ぶ。


どんなに美味しくても「551の肉まん」とは言わない。

「551のブタまん」なのである。

あー551のブタまん喰いたくなってきた。


【不登校問題】


しかし、機械の身となった今は食事も不要だ。

もっぱら趣味はネットサーフィン。

ん?

SNSで、気になる投稿を見つけてしまった。

なんですと!


妖精さん呼んで、今日どこへ行ったのか聞いてみた。

「公園ですぞ」「すげー面白かった」「NPOともいう」「フトウコウってなに?」

どうも教育長に同行して、不登校の子供たちを支援するNPOの視察に行ったらしい。

SNSには、

馬鹿な議員が視察を放り出して、子供たちと遊んでた・・・などと書かれている。

池に飛び込み、水浸しになってる写真まで投稿されてる。


あー、頭痛くなってきた。頭ないけど。

『で、どうだった?子供たち?』

「学校行きたくないって」「ここのほうがいいって」


以前、文部科学省の「教育支援センター(適応指導教室)整備指針」について教育当局をただしたことがある。

文科省の指針には「適応指導を行うことにより、その学校復帰を支援することを目的とする」と書かれている。つまり、子どもたちを「学校に適応」させる指導をすることがその設置の目的となっている。

しかし、これは3年前に施行された教育機会確保法における不登校児童生徒に対する支援の在り方と明らかに矛盾する。

この法律は不登校児童生徒に対して「死ぬほど嫌なら、学校に行かなくてもいいんだよ」と呼び掛けた画期的な法律だった。にもかかわらず、現場の教員たちの多くは未だに「学校至上主義」を捨てられないでいるのだ。


うちの市の不登校児童生徒の数は463人。

教育支援センター(適応指導教室)に年間100日以上通う子どもは僅かに5人。

14時半には終了し、送迎バスも持たず、不登校児童生徒への家庭訪問も許されない施設に年間2500万円の予算がつけられているのが現状だ。

しかし、それでも5人の子どもたちは確実にそこを居場所としているのだ、それを高いとみるべきなのか、安いと考えるのか。


センター長は「個人的な考え」と前置きしながらも「不登校児童の家庭を訪問したい」「学校復帰を目的とすべきではない」と発言していた。しかし文科省がそれを許さない。

文科省の通知では、いまだに「適応指導を行うことにより、その学校復帰を支援することを目的」とさせているのだ。

センター長自身にも苦悩している様子がうかがえるだけに悩ましい。

だけどね、それだけの予算があれば、民間委託だって可能だろう。


一方、市内には、私財を投げうって不登校の子供たちの居場所を作ってくれている人がいる。

今回、妖精さんはそんな施設の視察に行った。

とても楽しかったという。

でも、そうした「居場所」に通っても、登校日数にはカウントしてもらえない(校長の裁量権の範囲でカウントも可能ではある)。登校日数が足りないと進級できない。それがフリースクールの最大の弱点になっている。


日本国憲法89条は、公の支配に属さない教育の事業に対する公金の支出を禁じている。

だからそうした「居場所」に対する支援はどこも数10万円程度に留まっているのが現状(教育ではなく福祉予算で計上)。

しかし、最近になって、憲法89条違反のおそれありと指摘されながらも、世田谷区のようにフリースクールの活用に踏み切る地方公共団体も現れた。

フリースクールに公的支援が可能になれば、「適応指導教室」はいらない。

そういう時代に早くなるといいのにな。

・・・などと考えていると

「あ、カレーの匂いがする」「やったぁ今夜はカレーだ」

と妖精さんは無邪気にはしゃいでる。


・・・小春つくるのカレー、美味しいんだよな。

妖精さん、頑張れ!

不登校の子供たちと遊んでくれる議員(妖精さん)を、僕には叱れない。


 子供たちの自殺が最も多い日は何時か知っていますか?それは9月1日です。夏休み後、無理やり学校へ行かせようとすると、子供は死を選んでしまう。こうした現状を受け、「死ぬほど嫌なら、学校へ行かなくてもいいんだよ」と子供たちの生存権を認めた法律が2016年12月に成立しました。それが「教育機会確保法」です。

 ところが、文科省は未だに学校現場に対し「適応指導を行うことにより、その学校復帰を支援する」という通知を出して、子供たちの自由な教育機会確保に反対を続けています。

 文科省の言い分にも理由があります。「フリースクールは憲法違反だ」というのがその理由です。

 憲法第89条には「公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない」とあります。

 学校の先生たちは、文科省の指導に従わないフリースクールのような「異端」を、何とかして排除しようと躍起になっていますが、それは大人の都合です。大人の都合で、子供たちを死に追いやってはならないと僕は思います。

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