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さちれいにサチアレ!  作者: 壊れ始めたラジオ
調査員リサーチ編
4/9

スローガンその4「Over Guardian」

「話に聞いてはいたが……やはり大きいね、星花女子せいかじょしは」


 校門を抜けて早々、番門碧つがいかどあおいが口を開いた。


「……ま、私の母校には及ばないわね」

「『日山泉ヶ原学園ひやまいずみがはらがくえん』……だったか。確かに山一つ全てが敷地というのは広いが、この学校には林間臨海学校に使っている施設が別にある。総面積でいえば、こちらの方が広いと思うぞ」

「どんだけ広いのよここ……。あと商業と娯楽の施設があればもはや学園都市ね……」

「『悠々自適で最高のパラダイス』……とでも表現すべきか」

「時計の変身アイテムでももらえそうな二つ名ね」

「この学校の歴史を奪ったところで、君の手には余るぞ」

「違うわよ。……さっきの、略して『YSP』になるでしょ?」

「ああ、なるほど」




「……ちょっと、いいですか」




 紺色の制服に身を包んだ中年男性に声をかけられた。ま、この学校の警備員でしょうね。


「あなた達、見たことない顔ですね? どちら様ですか?」

「ふっ、見たことない顔……つまり見たことないほど美しいってことね。私ったら罪な女。やっぱりエリート・ビューティーはどんな人間でも虜にしてしまうのね」

「は?」

「自己紹介が遅れてすまない。僕らはこの学園を経営している天寿てんじゅの本社から監査に来た者だ。証明として……この社員証を見せよう。誰だって自分の目に映ったものなら信じるだろう? ……ほら、蝶茶韻理ちょうさいんりも」

「ふふふ。私は生まれながらの美貌を持つ、エリート・ビューティーの申し子……」

「おい」

「……わ、わかったわよ…………。出せばいいんでしょ出せば。……ほら、私の社員証よ」

「うーん、確かにそのようですね。ご苦労様です」

「上の人間から話は聞いていなかったのかい?」

「いやぁ最近ちょっと物忘れが激しくて……」

「……ふむ、ならば仕方ない。とにかく、お邪魔させてもらうよ」

「ていうか、こういうのって普通校長とかが迎えに来るもんよね」

「まあ会ったら文句の一つでも言っておこう。それくらいなら、社長も多目に見てくれるさ」

「エリート説教をぶちかましてやるわ」

「頼むから普通に言ってくれ」

エリート・ビューティー【名】:エリートな美しさ。


エリート説教【名】:エリートな感じの説教。

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