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血濡レノ瞳  作者: 柊木 慧流
prologue 『死者奴隷』
6/16

第4話《下》夜明けの詩



「ア"ァァァァ!!!!」


天幕の方から耳を裂くような甲高い叫び声が聞こえた。


この方向はミリアかッ!? 一体何が!


ソランはこの上ない不安を胸に、全力へ声の下へと駆けていった。


「ミリ───」


そう言おうとして、口を噤んだ。

ソランの目の前で10人程の大柄な兵士達が、ミリアを囲んでいる。

囲まれているせいでミリアは見えないが、集団から少し離れているここでさえ乾いたが聞こえてくる。


「せっかく使ってやってんだからよっ!しっかり働け!ガキッ!」


「ごめんなさい、ごめんな、がっ─────」


土下座にも近い体勢で謝るミリアを無慈悲にも兵士達は殴り続ける。

その光景に、底知れぬ憤りを覚えた。

身体の奥底から嘔吐感ではない、熱い何かが込み上げてくる。ソランには初めての感覚だった。


「クソッ!人を玩具のように・・・俺たちだって人間だろ。何だと思っているんだ」


兵士逹は全員、ミリアに夢中になって周りを気にしていないな。考えろ、俺にはできることがあるはずだ。翼のない俺にでも。考えろ、見つけ出せ、今を、変えろ!


そう、状況を把握したその時、鮮明にとある日の記憶がフラッシュバックした。


───短剣で敵を暗殺する時は、首の側面か心臓のある左胸を狙うといい。


ある日、見世物として連れていかれた兵士訓練場での話だ。

丁度あの時は、目の前で兵士達が訓練をしていたため、そんな話をしていた。

ここに兵士がいるという事は・・・

ソランは辺りを見渡した。


「あった」


ソランが近寄った壁際には、推測通り短剣が立て掛けられていた。何という事は無いただの短剣だ。

ソランはそれを、音の鳴らないよう静かに持ち上げた。それでもソランには長剣の様に感じられる。

込み上げてくる得体の知れない感情を、黒光りする短剣に込め、顔を上げた。


確かに重いが、俺がやらなければ...そう思えば、身体の奥底から力が沸き上がっていく気がする。


そして、素早く一人の兵士に近づいた。

大人と子供、身長差はあるが決して届かない訳ではない。

ソランは軽やかに飛び上がると兵士の口元を抑え、首に得物を突き立てた。


「ングッ!」


声にならない苦悶の声を上げると、兵士はダラリと後ろに倒れ込んだ。


意外とあっさりだったな。人を殺すことに何か感じるかと思ったが、そうでもなかったな。


そう思いながら他の兵士を見るが、ソランに気が付いている者は居ないようだ。

まだミリアの方を見て卑下た笑みを浮かべている。


「次!」


小さく呟くと、ソランは隣の兵士の後ろに立ち、短剣を構える。

今度は、後ろから心臓の位置を見据え、一思いに突き刺し。

こちらは、刺された心臓に手を当てると直ぐに崩れ落ちた。


「まだまだ!」


ソランは残りの兵士達を強い眼差しで見据える。

まだ気がついていない。

止まることはできない。進み続けるだけだ。

そうして、兵士が離れたところや後ろに出てきた隙を狙って心臓や首筋を刺していくこと3回


残りの兵士5人になるまで、よく気づかれなかったな。ミリアを助けるまでは気が抜けない。


ソランは感嘆のため息を吐く。


「オイッ!次のヤツ!」


「・・・」


「オイッ!次・・・って、どこへいった!?」


兵士の一人が異変に気付き、辺りを見回す。

そこには立っている兵士はおらず、息絶えた者達、返り血を浴び、汚れた薄暗い紅の瞳を持つウェーブのかかった髪の少年だけだった。


「テメェッッ!!!」


兵士は剣を掴もうとするが、そこに剣はない。


兵士たちの武器を遠離けておいてよかったな。


気付かれた時の事を考え、先にソランが剣を遠くに離しておいたのだ。

剣がない事にたじろぐ兵士達に、ソランはすかさず飛びかかる。


「グァッ!」


間髪入れず一番近い兵士を襲う。


「クソッ!ガキの癖のにっ、グハァ!」


「まだだァ!!!」


ソランは怒号を上げ、3人目の兵士の心臓に短剣を突き立てた。

兵士がソランの腕を掴み、心臓に刺さった短剣を抜こうとする。」


ミリアのために、ミリアを守るために、ミリアを返せッ!

こんなところでっ───


「負けて堪るかァッ!」


ソランは短剣を持つその手に、一層力を入れる。

鍛えられた大人とそうでない子供、その差は歴然だ。直ぐに短剣を抜かれてしまう。

しかし、抜けた瞬間に吹き出た血は、軽く致死量を越えていた。

ソランを殴ろうと拳を振り上げるが、限界を迎えたようで、振り上げた拳を痙攣させながらその場に崩れていった。


「ハァハァ、あと2人」


「ガキがァ!くたばりやがれッ!」


剣を取った兵士2人はソランを挟み込むような陣形を取る。


兵士は剣を構え、ソランの心臓めがけ突っ込んでくる。


挟まれた!? 何か、何かないのか?まだ死ねないんだ!


剣がソランの肌に触れる瞬間、ソランは咄嗟にしゃがみこんだ。死んだ、そう思った刹那、


「ウッ、グハッ!」


兵士の1人が血を吐いた。

驚きに顔を上げると、そこには交差する2本の剣がある。

俺は、助かったのか? でも一体?


よく見ると片方の剣の先端が一人の兵士の心臓を貫いていた。それは偶然か、身長が低いため視界から消えたようになったソラン。驚いた片方の兵士が手元が狂ったのだ。


「クッ、ガキがッ!死ねッ!」


邪魔だ、と言わんばかりに痙攣する兵士から剣を抜き取ると、ソランに斬りかかる。

しかし、日頃の鍛練の差、防戦一方になってしまう。


「まだっ、まだァァァ!」


唇を噛み締め、兵士に斬りかかろうとするがどうしても守るしか手がなくなってしまう。


やはり今まではミラクル、剣が弾かれるのも時間の問題か。


「だが、まだ───」


───バシィィィ!


遂に短剣が弾かれてしまった。

短剣が弾かれたせいで自分の腹を兵士に晒す体勢になってしまっている


此処までか、俺はミリアを...


そう覚悟を決め、再度目を閉じようとした瞬間、何かがソランの目の前に飛び込んできた。


「きゃっ!」


ソランが驚いて目を見開くと、そこには銀髪の華奢な体つきの少女───ミリアが立っていた。

背中から剣の刃先が突き出ている。


何が...分からない。これは、一体?


「なんで?」


口をついて出たのはそんな疑問だった。ソランにはこの一瞬が止まってしまったのでは?と錯覚する程ゆっくりに感じられた。

だがそれは、ミリアの声によってその速度を取り戻す。


「ソランっ、今よ...」


「い、今?」


「早く!」


ミリアは兵士の剣を心臓に押し込むと柄をきつく掴んだ。ミリアはこのまま兵士を話さないつもりのようだ。その間も剣とミリアの身体の境目からは際限なく赤黒い血があふれ続けていく。


「女がッ!離せ!」


「ソッ、ソラン...ソラン!」


その声にどこかを彷徨っていた意識が戻る。


俺は何を見ている、何故動かない。今だ。ヤツを、ヤツを殺さないと。


近くに落ちていた剣を掴むと走りだす。


「ハァァッッ!」


「ガキがァァ!」


「「うおおぉぉぉ!」」


ソランは剣を兵士に突き刺す。


「がぁ...!」


兵士はごぽりと血を吐くと短剣を引き抜こうと剣を掴む。


2度目の失態はしない...して堪るか!


「死ねェェェ!!!」


確実に仕留める。今抜かれてしまったら次はない。ソランは力の限り剣を押し込む。

どの位経っただろうか、兵士の手に力がなくなり剣が軽くなる。

ソランは軽くなった剣を離すと慌ててミリアに駆け寄った。


「ミリア!大丈夫か!」


否、大丈夫ではないのはミリアが視界に入った瞬間に理解していた。

深々と突き刺さった剣がミリアの命がもう長くないことををありありと物語っていたのだ。

ソランは急いでミリアに刺さった剣を力一杯引き抜く。


「あっ!」


剣が抜けたことによって空いた穴から大量の血が吹き出た。

ソランは近くにあった布でミリアの胸にできた大きな傷を押さえる。だが、その布も瞬く間に血で赤く染まってしまう。

ソランは、ミリアがもう助からない事を悟ると押さえる手を離し、落ちていたナイフを拾った。


「ミリアが死ぬのなら、俺も一緒に...」


喉元に軽く刃先を当てる。


ミリアがいないのなら、この世界にいる意味はない。何か変わるかもしれない。そう思ったところだった。期待した俺が馬鹿だったんだ。何も変わりはしない、増えてもまた減るだけだ。


そして少し離し助走をつける体勢をつくる。


じゃあもう終わりにしよう。今ならミリアと一緒だ。一人よりマシだろう。

俺は、疲れた...


「待っ、て...」


突然、ソランのナイフを持つその手に白い、華奢な手が重ねられた。

ソランは驚いてミリアの方を見る。


ミリアに身体を動かす力などもう残っていないはずなのに。どうして...?


「私は、だっ、だいじょ、うぶ...だから... ソ、ランはっ!...生きて、生きて自分の夢を、叶えて...」


ソランはいつかの時、ミリアに自分の夢を話したことがあった───


「ねえ、ソラン。貴方の夢を聞いてもいい?」


「俺の夢? そうだな、いつかこの人生を、世界を変えたい、か?」


「世界を変える?」


「ああ、変えるんだ。俺がこの手で。俺たちが苦しみ続けなくては世界を、笑って過ごせる世界に」


「いい夢じゃない。叶うといいね」


「まぁ死者奴隷スレイデッドだから到底無理な願いだが」


「ソランだったらできるよ」


「そうか?」


「うん。だって、ソランは優しくて強いもの」


───────────────────────


ソランは短剣を投げ捨て、ミリアを抱きかかえる。

そして、暗い表情で俯いた。


「俺に、夢を?」


そう問い返すソランのその声は、震えていた。


「...でき、る。よ。ソラン、なら...だって、優しくて強いもの」


いつかもそんなこと言われたな。


そんなデジャヴ感に、沸き上がる怒りや哀しみも何もかもが混ざり合い、泣き笑いという不格好な顔になった。


「は、ははは!そうだな。ミリアが言うなら出来るかもな」


「うん...大丈夫。私が...付いているもの。それに、ソラ、ン。初めて笑った」


そう微笑むとソランを抱き締める手をダラリと下げた。

その目に光はない。

遂に、ミリアのその命の炎が終わりを迎えたのだ。


地面が揺れ、二つに割れた兵士の身体が飛んでくる。

グラム帝国の前線が遂に限界を迎え、決壊したようだ。


「『戦姫』だっ!逃げ─グハァ!」


「クソッ、クソっ!」


「今だ!アルステラ軍、進め!」


「「「「「おぉぉぉぉ!!!」」」」」


そんな悲鳴と怒号がソラン達の周りを包み始めた。


「ミリア?...ミリア、起きろ。なあ、まだ逝っちゃ駄目だ...」


だが、ミリアはもう答えない。

押し下げられていく前線。ここも両軍が混ざり合い混沌と化していく。

しかしソランには、そんなことどうでも良かった。

ミリアを失った悲しさだけが、ソランの心を揺らし続ける。罅が入り、遂に...

遂にそれは、粉々に砕け散った。


「あぁぁぁぁ!!!」


「貴様!何者だ?」


敵兵が、ソランの素性を聞いてくる。


そんなこと、どうでもいい。もう、何も知らない、分からない。


ソランは、唯々泣いた。泣き続けた。何も頭に入ってこない程に。

そんな様子を見た敵兵は、


「奴隷か。アトラ様から、奴隷は殺すなという命が出されているからな。先に進むか」


そう言って立ち去っていった。

残るのは、大きな声を上げて泣く少年のみ。あっという間に前線は過ぎ去った。

ソランは泣いた。

泣いて、泣いて、泣き続けた。自分も分からなくなるほどに。

だからこそ、気付かなかった。ソランの頭に響いている声に。いや、ソランは無理矢理聞かなかった、無視したのだ。

涙も枯れて、ようやく落ち着いてきた頃、ソランは自分の状況を改めて確認する。


「俺を繋ぐ鎖は、もうないのか...」


此処には誰もいない。何もない。

ソランを縛り付ける物。ソランを痛め付ける者。その何もかもが。

それは今を生きる誰かには小さくて、過去に縛られたソランには大きな事だ。


俺を縛るものはもうどこにもない。俺が望んだ未来、叶わないと何時かに棄てた夢。でも、そこにはミリアはいない。


「俺は...どうすれば」


そこにミリアはいなかった。ミリアとなら、何処へでも行ける思った。でもいない。俺には、だえ一人居なくなった。分からない、見えない、此処に居たくない、早く死んでしまいたい。


「ミリア、俺は...どこへ行けばいい? どうすればいい?」


それに答える声はない。ないはずだった。


《大丈夫、ソランなら。君は強い。運命を引き寄せる力がある。だから、大丈夫。さあ、ソラン、一歩踏み出して》


それはミリアの声だった。否、少しだけ違う。ミリアの声なのだが、不思議とソランには沢山の人がしゃべっているように感じたのだ。


誰だ?...ミリア? でも、ほかにも誰かいるような...忘れちゃいけない何かが。


しかし、ソランにはそんなことよりももっと大きな事があった。暖かいのだ。背中が、心が。まるで誰かが背中を押しているように力が沸き上がってくる。


「ミリア?」


振り返るがそこには誰もいない。でも、ミリアが微笑んだような気がした。


「そうだ────」


一度崩れたものが重力を無視して浮き上がっていく。


「ここに居なくても、ミリアは此処にいる───」


それはかつての姿を象かたどっていく。


───俺を縛る物はもうどこにもない。


───ならば、翼は無くともこの足でどこへだって行ける。


───この腐った世界を変える事も出来る。


───そう、変えるんだ。


「そうだッ、変えてやるッ! 俺は、俺はこの世界を這い上がる!」


ソランは座ったまま、冷たくなったミリアを抱え、吠える。


「そして、この腐った世界を変えて見せるッ!」


血で紅く汚れた姿で。


「皆が笑って過ごせる世界に!もう俺の様に悲しむ者がいないように!」


叫ぶ、叫ぶ、叫ぶ。


謳う、謳う、謳う。


祈る、祈る、祈る。


この世界の理不尽を。

この世界の不条理を。


「アアアァァッッ!!!!」


ソランは必死に叫んで、謳って、祈り続けた。

喉が張り裂ける位に。

声が枯れる位に。

そこに残るは静寂のみ。


「君、その意気込みは本当?それとも、ただの戯れ言?」


突如、どこからか声が聞こえてきた。

慌てて回りを見渡すがそこには誰もいない。


誰だ?いや、確かにここは戦場のど真ん中。誰かいてもおかしくは無いが...


「答えろ、本当か?」


刹那、『誰か』が降ってきた。


「早く答ろ、それは本当か?」


砂埃を避けるため手を前に出す。

やがて、砂埃が治まると、そこには白銀の鎧を着て長い剣を持った少女と、大きな斧を持った色黒で禿頭の筋骨隆々な男が立っていた。


「早く答えろ」


こいつらに嘘をついたら駄目だ!...だけど、身体が、動かない。声が出ない。


何故だかは分からないが、ソランは直感的にそう感じ、彼女たちを強い目つきで見つめる。

その真剣な眼差しに彼女は何かを感じたのか。


「どうやら本当そうだな。私はアトラティーナ=ルール=アルステラ、アルステラ王国の第3王女だ。アトラと呼んで構わない。

・・・君の名前はなんというんだ?」


「俺は・・・俺はソランだ」


「ソランか。じゃあソラン、唐突だが私に付いてきてはくれないか?」


ソランは驚きのあまり、首を傾げるしかない。


付いていく?何を言っているんだ?

俺になんの価値がある?今にも死にそうなどこにでもいる奴隷だ。何のメリットがある?


彼女の言葉の真意を確かめようとソランは、アトラの顔をじっと見つめる。


「ソランの夢を叶える手伝いをするんだ。その子の弔いにもなるだろう」 


「ミリアの弔い?」 


「そう、弔い。君を強くして『星杯』を手に入れる手助けをする。君の言い分だと、その決意はこの子との約束にあるんだろう?

その決意を叶えれば、この子の弔いにもなるのでは、と思ってな」


どうする俺?

急に現れた敵見方わからない奴の話を信用するのか?俺が付いていったとはいえ自分が無力なことは分かっている。確かに変えるといった。その心意気は本当だ。だが...


後ろに立っている大男が白銀の鎧を着た少女に何か耳打ちしている。


(なぁ姫さん。この奴隷が抱いている少女ってミリアラナー様に似てないか?)


(確かにミリアといったな。もしかするかもしれない)


(そうだな……一度リーダ達に調べさせるか)


(頼む)


大男が少女の耳から顔を遠ざけるとどこかへ走り去っていった。

再び少女の鋭い視線がこちらへ向いた。


あまり信用出来る様にはみえない。どうするべきだ?

...なにを迷っている。

ミリアの為にもやるって決めたんだ、答えは決まっている筈だ。


「お、お願い...」


「どうだ?一緒に来てはくれないか?」


「お願い、します・・・」


ソランは力強く彼女の手を取った。





◆◇◆





グラム帝国はアルステラ王国に敗れ破滅し、ルール王国は人間族ヒューム最大の国家となった。

グラム帝国が破滅したため死者奴隷スレイデッドから平民、いや、王族の下で生活することとなったソランはとある場所に立っていた。

そう、ミリアが死んだ戦争の最前線だった場所だ


「もう、1ヶ月が経ったんだな」


あれから1ヶ月。

たくさんの死体は片付けられ、静寂を取り戻しているが、ここでミリアが死んだという事実は何一つ変わっていない。

この最前線には戦争で亡くなった者の石碑が立てられている。

今、ソランの目の前にある石碑もその1つ、ミリアの物だ。

アトラがソランを思い立てたものだ。


「俺、死者奴隷スレイデッドじゃなくなったんだ、今はふつうの平民...以上、かな? ...それでも、夢に一歩近づいた」


優しく語るソラン。

しかし、その声に応える者はいない。


「ミリアと約束した、この世界を変えると...だから俺は止まらない。

いいや、止まれない。俺の為にも、ミリアの為にも」


ソランは決意の再確認と共に立ち上がり空を見た。

進み続けるだけだ。

ソランの胸には、確かな決意があった。


「だから、だからここで見ててくれ。夢のその先で、また会おう、ミリア... 先で待っていて」



そんな、決意を誓いに変えたソランの頭上には、数え切れない程の星が煌めき、滝の様に降る流れ星が漆黒の夜空を染めていた───




prologue ───完─── 1章へ続く

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