交差しだす二つの人生
完全に失敗した…。
剣道の練習に飽きた俺は、友達の秀一を呼び久しぶりに一緒に柔道をすることにした。
そこまでは良かったのだ…そこまでは!
柔道場で秀一を待っていた俺は、一人の黒髪美少女に一目惚れしてスパーリングを申し込んだ。
ちょっとしたラッキースケベ程度のもののはずだったのに、なぜか俺は今柔道場の真ん中で横になっている。回りからひそひそと笑い声も聞こえてくる。ひそひそ笑い声も量があれば、がさがさになると痛感した瞬間だった。
その後事情を知った秀一に散々笑われた挙げ句どしても柔道をする気にはなれず、二人で剣道の練習をすることにした。
「でもよ~凌。お前がなす統べなく負けるとかどんだけ強いのよ。お前、ここらじゃ割と平均的な強さだぜ」
「え?なにそれ誉めてんの?バカにしてんの?え?後者だよね?絶対後者だよね?」
ひーっとばかりにその場を離れ、着替えにいく秀一を横目に、場所取りしとくか…と俺は剣道場の中へ入っていった。
そこで見た光景に俺の体は震えた。あいつがいたのだ。俺を締め落とした黒髪美少女が…
「あれ?なんでここにいるのかしら?もう一度締め殺されに来たの?いや、斬り殺すかしら?」
「い、いやただ友達と練習しに来ただけだよ」
女にこんなにびびるのは生まれてからは母親以外初めてだ。とにかく出来るだけ離れた所で練習して関わらないようにした。
俺と秀一が試合形式の練習をしていると秀一が例の彼女の素振りを見ながら口を開く。
「あの女めちゃくちゃ強いな…ありゃお前をMに目覚めさしたのも納得だわ」
「なんかしゃくにさわるぞ、お前。」
事実彼女は強かった。いや、強いというより速いのだ。素振りなら全力でやっても一分間で100振りが限界だ。しかし彼女は今ちらっと見ただけでも150は行きそうな勢いだ。 それに一発一発が「ぶん」と空気を切る音を響かせ、威力があるのも見てとれた。
そんな様子に気づいたのか彼女は素振りを止め、こちらを怒鳴ってきた。
「なにかしら?男がじろじろじろじろ女の素振りを見て。あなたたち周りから見ればただの変態よ。それにあなたたちの試合さっきから見てたけど、なんなのあの剣技?技が全然ない。ただ振り回してるだけ。小学生のチャンバラごっこと同じよ」
「ああーそうだよお姫様!俺らはお前の家みたく、お金はなくプロの剣士からなんか教えてもらえねーんだよ」
俺は気付いたら啖呵を切っていた。彼女がお金持ちなのは今よく見て、ブランドものの服を来ていることかは察した。もちろんスポーツブランドだが
「じゃあ私が教えてあげようか?」
思いもよらない言葉に俺は息をつまらした
3話をお読み頂きありがとうこざいました。
これからは毎日17時投稿で固定しようと思います。その時間に投稿できない日もあると思いますがご勘弁くださいm(__)m
さて遂に混じりあった二人の主人公は次話より秀一も混えて剣技を鍛えていきます!そしてこの章のメインでもある黒暗竜の剣も遂に動き始めます!
以上、最近ちょっといそがしい足軽の後書きでした!適当でごめんなさい(((^_^;)