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しるし(詩集)

さらっと消えちゃうから

作者: さゆみ


雪だるまを作ったり雪合戦をしたり

新雪をズボッと長靴で踏みしめたり

そんなことも出来なくなった

もうここには雪は降らないんだね


楽しいことばかりじゃ幸せには気付けないから

悲しいことばかりじゃ歩き出せないから

怖がってばかりじゃ無知なままで終わるから

恋を知らないでいたら優しくなれないから

もっと知りたくて欲しくて踏み込んで滑って割って

不正のルートを歩いてきたと気付いたのはいつだったかな

それでもちゃんと輝いていたの


だってさらっと消えちゃってたから

その時どきの場所が場面がうつりゆく人々が

あたしが

最高潮を浴びるといつも消えちゃうから

そのあとは要らない


回転木馬がまわりだして止まらなくてやっと飛び降りたの

正規のルートに戻されていたと気付いたのはいつだったかな

悔しかった

くすんでしまっていたよ

だって消えられなかったから

全てのものがキツく抑え付けた

これ以上ないぐらい強く痛く醜く

あたしを

あたしが


もう幸せを充分知ったよ

金色の蝶が教えてくれた

あれが喜びでしょう悲しみでしょう生きるってことでしょう

あたし幸せなんだ

もうあとは要らない

さらっと消えちゃうから

さよならなんて一度も言わない







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― 新着の感想 ―
[一言] 拝見いたしました。 溶けて消えてしまう雪と人の生き方を上手くつなげて表現されていますね。 すぐに消えてしまうからこそありがたみがわかる。 だから大切にしたい。 冷たい雪だからこそ、温かみ…
2014/01/25 21:30 退会済み
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