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その名はA03

「艦長!」


 やはり、そう来るよな。


 最初に手を挙げたのは名もなき少年少女だ。俺と同学年の。


「我々はアスクノーツ学園整備科の生徒です。整備士として志願したく思います!」


「承知した。………カイドウ」


「おう。流石に気合い入った声してんな。現場ってやつがわかってるらしい。新入りども。今日からビシバシとしごいてやるから覚悟しやがれ!」


「ハイ!」


 2年生の9割以上が志願した。


 残っている2年生といえば、俺とあとひとり。こいつは違う部屋の同級生だが、実は2年生のなかで唯一のネームドキャラだ。


「他に志願する者は? これは強制ではないため、全員徴兵しなければ雇用しないという規則はない。だが差が開けば軋轢も生じよう。無理にとは言わないがな」


 仲間外れは嫌だろう? なんて言い方するんだからなぁ。


 レイシアにはあとで、思いっきりシメてもらわないと。


「エース・ノギ。徴兵を提案したのはきみだろう。真っ先に志願すると思ったのだがな」


 クランドが俺に振る。


 本編ではなにも言わなかった。あと数秒待った末に、すぐに解答を出す必要はないと言って、志願した2年生を連れてドッグへと移動したのだった。


 なら、今後の指針を、ソータたちが歩く道を示して明確にしてやろう。


「昨日の戦いで、現実というものを思い知りました。クランド艦長。私は思い上がっておりました。経歴を見たならご存じでしょう。私は去年までパイロット科にいたことを。プロトタイプとはいえ最新鋭機を動かしたことに舞い上がっていたのです」


「………ならば、徴兵には応じぬと?」


「いえ、せっかくお声がけいただいたのです。その御心に感謝しております。私は覚悟を決めてから志願したく思うのです」


 あえて大声でハキハキと答える。


 同級生らは「うるせぇ。殺すぞ」みたいな視線で睨んでくるが構いやしねぇ。


「時間をください。1日。厚かましいのですが、翌日、この場所で決意表明をさせていただくお時間も頂戴したく思います」


「………わかった。ならば明日、この場所でお前を待つ」


「ありがとうございます。なお、後輩たちも同じ心境でしょう。私と同じく、覚悟をするか、応じぬかの決意をするお時間も頂戴したいのですが」


「構わない。1年生の諸君らも、明日に返答をもらえればいい」


「ありがとうございます」


 実際のところ、この24時間という猶予が優しいのか優しくないのかは不明だ。


 非常時になにを躊躇っている。なんて指摘もありそうだが、俺含めて全員が一般人だったのが、いきなり軍人に志願しろだなんて無理難題を強いられても酷だからな。


 クランドはカイドウとシドウを連れてミーティングルームを出る。同級生らもあとに続く。あの視線も最後まで継続中だ。


 そして、ミーティングルームに静寂が訪れる。


「………嘘だろ。軍人になれだなんて」


「俺、パイロット科だけど………ガリウスになんて乗れるはずねぇだろ」


「私なんて、演習でも半分くらいの点しか取れなかったのに」


 静寂のなかで聞こえる悲嘆の声。


 名もなき1年生らが絶望に明け暮れた。


「さて、ここもいつまでも使っていられないんだ。だから、レクリエーションルームを開放する申請は通ってるから、そこを使ってくれてもいいよ? ここより落ち着くはずだからね」


 引率は継続中なのだろう。レイシアがポンと柏手を打って移動を進言した。


 大半が浮かない面持ちのまま、ゾンビにようにノソノソと歩き始める。


 ミーティングルームから離れ、ひとつ先の区域を隔離している二重シャッターの中心に集められると、レイシアが壁の端末を操る。途端に「わっ」と悲鳴や歓声が上がった。


 その区域からは重力発生装置が働かないからだ。二重シャッターの内側は、前準備をするための空間で、無重力に囚われた俺たちは床からふわっと浮き上がる。


 現代では何百、何千万円と払わなければ叶わない無重力体験を、ここでは無料でできる………いやこれ以上はメタいか。


「お、おっ、おぉぉお」


「ちょっと、しっかりしてよエー先輩」


「無重力下での体の制御方法を教えてくれたの、エー先輩なのに」


 俺なんて経験はまだ数回なものだから、どうしていいかわからずあたふたしていたら、アイリとソータに助けられた。危うく前後逆さまになってたところだ。ノーハンド逆立ちってやつだ。


 なんとか正常な姿勢を保つと、ヒナがジャージの袖を掴んで、面白そうにしながら笑って固定してくれた。


 俺と同じように四苦八苦しながらもレイシアに助けられた1年生らが、なんとか慣れたところでシャッターが開いて次の区域へと移動する。


 案内されたレクリエーションルームは宇宙戦艦というバリッバリの過密ストレス環境下にあるメンタルを維持するために製造されたところで、憩いの場所でもあった。


 ミーティングルームよりも重圧感がない。壁や床の塗装だったり、設備だったり、なにより大きな窓の外に広がる広大な宇宙空間を一望できたり。


 今日は特例として就寝時間まで貸し切りにしてくれるという。


 だからじっくり話し合って、答えを決めろというわけだ。


ここからが色々忙しくなってきます。

架空のアニメ『天破のグラディオス』を先に作って、エース・ノギの介入をさせるわけですが、まぁこれが大変。

矛盾があってはいけません。いや、もうすでにいくつかボロが出ていそうなのですが。

ガリウスGについても全貌を考えなくてはならないという。メカニックデザイナーの方々を本当に尊敬します。ガン○ム とか、マ○ロスとかと被らないように設計しなくてはなりません。ひぇ…


作者からのお願いです。

この作品は皆様の温かい応援で成り立っております。いやもうガチで。ブクマ、評価、感想、いいねなど思いつく限りの応援を、ガソリンのごとく注入していただければ、作者は尻尾があれば全力でぶん回しつつ筆を加速させることでしょう。何卒よろしくお願いします!

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