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31/62

その名はA01

 さて、前回までのあらすじの時間だよ。


 おっす。オラごく………うん違うね。管楽器とパーカッションのワクワクするようなBGMも不要!


 天破のグラディオスの世界でエース・ノギに憑依したか転生したか知らない小此木瑛亮とかいうクソ野郎。それが俺。


 下心満載なアニオタ。彼女いない歴が年齢と同じ。春も来ない枯渇したような生活に、唯一の潤いを与えてくれるのがアニメ!


 満を持すわけもなく寝て醒めたらアニメの世界にいた。二次元の超えられない壁を突破した奇跡の男。


 けどお花畑が一瞬にして地獄絵図になり、夢の世界ではなく現実だと知って、足掻くしかないと泣きながら走った。


 数分前に個人の夢に法律はないから主人公とヒロインにディープキスしても罪に問われないとか考えたの誰だよクソが。危うく法的に抹殺されるところだったぞ。


 で、色々あって今に至る。


 端折りすぎ? あ、そう。


 グラディオスに行って、とある任務でソータが村八分になる未来が待ち受けてたから、身代わりになってやっただけさっ。


 俺は決めたんだ。


 俺が愛するキャラクターを全員幸せにしたいって。


 結果、俺が村八分にされましたとさ!


 ソータの曇らせは回避された。代わりに俺が曇った。


 いいさ。ソータの精神衛生は守られた。これぞ推し活の醍醐味!


 ………なんて、ポジティブになれるはずもなく。


 案の定いじめを受けてネガティブになっていたところ、俺に懐いてくれていた後輩のひとり、ヒナ・ワルステッドが保護された俺の部屋に訪れ、傷心していた俺を慰め、励ましてくれた。


 いやぁ、あの時はヤバかったね。


 だってさ、異性に対する免疫がほぼゼロのプロの童貞ぞ俺は。


 それが、なんだ、ヒナはベッドで俺の隣に座り、肩にもたれかかり、いつの間にか寝息を立ててやがった!


 ハハッ。リラックスしやがってこいつぅ。


 叡智な妄想の権化たるひとり、この俺にそんな無防備な姿を晒して、無事に帰れるとでも思ってるんですかね?



 結果として、無事に帰れました。



 舐めんなよ?


 こちとらプロの童貞ぞ?


 異性との接し方なんぞわかるはずねぇだろ。あんま無理難題出すなよ。


 田山花袋の『蒲団』の方が、まだやることやってるって?


 やかましいわ。


 寝落ちしたヒナにキスしてやろうとも考えたさ。一瞬だけね。


 けどそれでいいのかって葛藤が勝ったわけさ。そうだよ。また増えたんだよ、余計な葛藤が!


 紳士ぶった俺はヒナの寝顔を眺めるだけで終わったさ。手を出しちゃいけないって言い聞かせて。出せる勇気があっても、どう出せばいいのかもわからねぇし。


 1時間ほど寝かせたあと、さすがに起こして部屋に戻した。


 その際、衣服の乱れがないかチェックしたヒナは、どこか露骨に残念そうにしながら「意気地なし」だなんて意味深な言葉を残して帰りやがった。


 手を出せと?


 推しの対象はソータとアイリだけじゃない。ヒナだってそうなんだ。


 ヒナの幸せを守るために似非紳士になりきったのにこの仕打ち。酷くね?


 そんなヒナ姫ちゃんを見送って、処方された眠剤服用して就寝。目が覚めたら、寝起きドッキリでも仕掛けようとしたのか、ソータが朝食が乗ったプレートを持って運んできてくれた。忠犬かな?


 朝食は昨日と比較すれば味がしっかりとしていた。調味料はダブルチェックしたもんな。しっかりと反映されている飯に感動した。


 そして最重要となるオリエンテーション。ミーティングルームに入ると──おうおう。睨んでくれちゃってまぁ。


「おはよ、先輩」


「おはよう。ヒナ。眠れたか?」


「ばっちり」


 まるで昨日のようなやり取りをすると、周囲が愕然とする。男子も女子も、ヒナが俺の側につくとは考えもしなかったのだろう。


 ヒナもあのあとでうまく戻れたようで、ルームメイトからなんの追求もなかったらしい。


「お、おはようございます。エー先輩」


「おはよう。アイリ………いいのか?」


「いいんです。私も、ヒナと同じ気持ちですから」


 昨日と同じポジションには座らず、最後尾に腰を下ろすと、俺たちの輪にアイリが加わる。本編ではソータひとりにアイリが付き添う形だった。今回は理由が違うが、味方がまたひとり増えて心強い。


 続いて、レイシアが入室する。


「昨日は大変だったね。みんな、落ち込むのは当然だし、思うことは色々あると思う。でもね、悪いことはずっと続かないから。きっと良くなるから。今はそれだけを信じてほしいの。相談なら私が受けます。いつでもメディカルルームに来ていいからね」


 本編と同じことを述べた。


 誰もなにも言わなかった。


 言える状況ではなかったこともある。


 しかし、なぜだろうか。


 敵意や殺意は明確に存在するのだが、若干希釈されているようにも感じるのだ。


 アイリのように本編からくる動きではない。


 俺も想定できない変化が彼らに発生したとでも、いうのか?


「ではオリエンテーションを開始します。みんな離れないでついて来てね。見学が終わったら艦長からお話があるそうなので、もう一回ここに戻ることになるのでそのつもりでいてね」


またもや日間ランキングに載っていました。本当にありがとうございます!

お陰様で二日酔いでドロドロになっているにも関わらず、多くの更新ができました!

最初にストックしていたのが18話だったのですが、気付けば30話以上は書いていました。私はこんなに書けたのだなと逆に驚いています。

明日から仕事が再開しますので二回ほどの更新となります。よろしくお願いします。


作者からのお願いです。

この作品は皆様の温かい応援で成り立っております。ブクマ、評価、感想、いいねなど思いつく限りの応援を、ガソリンのごとく注入していただければ、作者は尻尾があれば全力でぶん回しつつ筆を加速させることでしょう。何卒よろしくお願いします!

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