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反撃のグラディオスB02

 それはもはや、人類からも見捨てられ、アンノウンからも敵対視すらされない、残骸だった。


 されども利用すれば、これ以上とない反撃の一手となった。


 グラディオスが待避壕にしていた廃コロニーのメインバーニアに火が焚べられる。


 微速前進。されどもそれが狼煙となり、起動したグラディオスの艦載機が、一斉に蜂起するように飛び上がる。


 ナンバーズと称される、異なるカラーの七機が廃コロニーの港から発進した。


「フェイズ3開始! 各機、フルブラスト! 我々に無様に背を向けた敵へ、目に物見せてやれ!」


 シドウが叫ぶと、高機動型である一号機が、言われるまでもなく飛び出す。


 漆黒の闇を割く、青い弾丸となって。

 


「くぅらぇええええええええええええ!!」



 第七世代ガリウスG、ナンバーズと呼ばれる、現在投入されている一から七号機は、前回の激しい戦いによって、ほぼジャケットを失ってネイキッド状態と呼ばれている素体のままである。


 ただし、エースパイロットであるソータの一号機のみに限り、唯一無事だったジャケットを装着することが許された。


 ガンビッドジャケットである。


 エースのタキオン専用とはいえ、オリジナルガリウスであってもグラディオスで製造されたのだ。予算に限りがある以上、そのすべてをオリジナルパーツで製造することは至れなかった。そこで整備長であるカイドウは、ナンバーズの予備パーツを流用し、タキオンを組み上げたのだ。


 原作にはない利点が発生する。


 元来、規格が合わないジャケットであっても、ナンバーズの予備パーツを流用することで、タキオン専用のジャケットをナンバーズにも装着できるのだ。また、逆も然り。ゆえに前回の戦闘では、補給に戻ったエースはガンビッドジャケットではなくユリンの二号機のパピヨンジャケットの予備を拝借。スペック以上の成果を発揮した。


 ガンビッドジャケットを装備した一号機は、キャノンとミサイルを併用して放つ。ジャケットに接続されているガンビッドのライフルも同様に斉射。ガンビッドには一丁しか搭載しなかった、ガリウスF用のライフルを二丁提げている。その放火でEタイプの顔側面を焼く。


 ただし、所詮はガリウスだ。10メートルしかない機体が出せる火力など、200メートルを超える熱源を前に、焼石に水もいいところである。


 されども本隊と称されたガリウス部隊は諦めない。散開して、各方面からEタイプ2体へ攻撃を開始。


 すべては、自分たちをも囮とする。真の本隊を隠すために。


「ミチザネ隊、Eタイプへ攻撃を開始!」


「アンノウンの大群、射程に入ります!」


 未だ右へと進路を取るグラディオス。


 オペレーターたちが戦況を報せるなかで、アンノウンの大群がついにグラディオスを射程に捉えた。


 再び撃ち合いに転じるにしても、方向が悪い。


 なにせ、グラディオスが使用を可能にしている兵器というのが、右はリニアキャノン、左は副砲のビーム砲。そして主砲のレイライトブラスターは機首にあり、撃つには前方に対象を捉えなければならない。しかしグラディオスはいつまでもアンノウンの大群から逃げるしかなく、反転の余裕がない。


 けれども、クランドとクスドに諦めの色はない。今もなお気高く、果敢に戦う者の目をしていた。


 なぜなら、射程に捉えたのはアンノウンだけではない。


 グラディオスも同様だからである。


「艦長! フェイズ4、発動可能です!」


「承知した! フェイズ4発動! 待たせたな。出番だ! ()()()ッ!!」






 ついに来た。フェイズ4。フェイズ1とフェイズ3は原作にあったけど、2と4は無い。


 魔改造し尽くされたオペレーションテンハのフェイズ4を担当するのは、クランドに名指しされたとおり、この俺だ。


「じゃあ、ちょいくら行ってくるかね。ハルモニ! ()()()()()()()()()()起動! 制御任せた!」


『イェス。メカニック・エース』


 カタパルトから射出───ではなく、初めてエレベーターで甲板に出る。ハンガー直通のそれでグラディオスの上に片膝立ちでタキオンを設置する。


 タキオンには新造されたジャケットというよりも、強引にジャケットにしてしまった武装が取り付けてある。廃コロニーの工場で発見した装備だ。


 ナンバーズでは背負うだけで精一杯だろうが、タキオンでギリギリ制御できるサイズとなった。


『ブラスタージャケット、レイライトリアクターに直結。エネルギー充填完了。サブプランに移行開始』


「タキオン固定よし。アンノウン、ロックオン!」


『センサーフル稼働。タキオンのサブスラスター点火。いつでもどうぞ』


「っしゃあッ! ブラスタージャケット、フォイア!!」


 強引に形を整えてバックパックに接続したユニットから伸びるベルトのような形状のケーブルがたわみながらエネルギーを右腕で掴んでいる砲身に注がれる。


 右腕で掴み、左手で伸びたグリップを握る。そうしなければまともに運用できないほどの巨大な砲身。タキオンの全長を超えるそれは、陽電子砲という、本編に登場するはずのない超絶兵器だった。


 トリガーを押す。


 タキオンのセンサーがロックオンした、アンノウンの群れへ、廃棄されて長い時間が経ち、日の目を見ることがないはずの兵器の破壊力が示された。



ブクマ、リアクションありがとうございます!

次回は19時を予定しております。今回は少し短めとさせていただきました。


作者からのお願いです。

この作品は皆様の温かい応援で成り立っております。ブクマ、評価、感想、リアクションなどのありがたい応援を、ガソリンのごとく注入していただければ、作者は尻尾があれば全力でぶん回しつつ筆を加速させることでしょう。何卒よろしくお願いします!

誤字脱字報告、ご質問も大歓迎です!

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