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グラディオスA04

「新型である………第7世代機、ガリウスGは上層部がケイスマン教授に依頼し、これまでの技術を踏襲した上で一新され、画期的なアイデアで開発された」


「………ケイスマン教授? え、でもあの教授って」


「そうだ。諸君らの授業で選考しているジャンルとは大きくかけ離れてはいるが、本来は軍に所属している技術者だ。サフラビオロスという敵襲の前例が極端に少ないコロニーで、安定した環境で新型を開発し、我々に引き渡す予定だった。………だが、教授はあの戦火のなかで、教え子を庇い、尊い犠牲となられた」


「そんな………ま、まさか俺が?」


「いや、それは………」


 そうだ。ケイスマンは本編では顔を出さない謎の技術者で、教授という立場を利用してガリウスを開発していたと、ここで初めて明かされたんだ。


 本編ではソータが行った防衛戦に巻き込まれて死んだとされ、そしてクランドも実際に目にしたわけではない。自然とそんな流れになってしない、ソータは心を痛める。


 のちにカイドウがヒナたちを聴取し、そうではなかったと明かされるが、それがソータのトラウマの始まりになってしまったと言っても過言ではない。


 でもな。


 そうはさせない。


 ここには俺がいる。


「違う。それは違うよソータ」


「エー先輩?」


「俺、ケイスマン教授の最後に立ち会ったんだ。ヒナと一緒にな。確かにケイスマン教授は俺たちが駆けつけた時には虫の息だったけど、それはソータがやったことじゃない。あの敵が起こした破壊に巻き込まれた傷だ。ソータが乗ってた青い機体を見たけどさ、お前反対方向にいたし。やったのはお前じゃないよ」


「………そっか………そっか」


 決して、安心できる言葉ではなかったのかもしれない。結果として俺たちはケイスマン教授を殺してしまった。ソータが間に合わなかったから死んだのかもしれない。


 でも、今さら、それがどうのと言うつもりはない。


 ソータのトラウマになり、精神崩壊に繋がらなければ、それでいいんだ。


 超絶な推し活にすべてを捧げると決めた。事実と異なる内容なら、すぐに修正してやる。


「下がってな、ソータ。クランド艦長とは俺が話すから」


「う、うん」


 また余計なことを言われたら厄介だ。ソータを後ろに庇うように、一歩前に出る。


「艦長。新型ガリウスと、ケイスマン教授のことは承知しました。しかし、それを教えていただくためだけに、私たちを出頭させたわけではないのでしょう?」


「………きみは、随分と落ち着いているんだな」


「そう見えますか? ご冗談を。緊張しっ放しで、今にも吐きそうですよ」


 まぁ、嘘だけどな。


 最初こそ嫌いな艦長ランキング上位に君臨したクランドは、その印象をガラリと変える。


 ちょっと嫌われていた方が印象に残りやすいとも監督がインタビューで語っていたし。第1クール終盤の活躍で有能性を示し、ファンからの人気も回復した。俺も大好きな艦長だ。


「頼むから吐かずに聞いてほしい。先日のきみの申し出とは関係なく、な。我々はガリウスGを回収した。それはエース・ノギ、きみの功績だ。しかしまだ問題がある。それがなにかわかるかね?」


「実は、少しだけ」


「言ってみたまえ」


「装備ですね。予備パーツ一式。燃料なども含めた消耗品。それもすべて、サフラビオロスから搬入する予定だったとか?」


「………きみは本当に学生なのか? 残念ながら、すべて当たっている」


「どうも」


 知ってるからね。


 視聴者として。第2クールが始まる前に、この第1クールを何回見直したと思ってる?


 20回から先は忘れたね。サブスク配信で何度もチェックしたさ。


 けど、待てよ?


 もしここで………本編にはない行動や、提案をしたらどうなるのだろう?


 試してみるか。


「艦長。この船の備蓄品は足りていますか?」


「どういう意味だ」


「仰るとおり、サフラビオロスはもう誰も住めない廃コロニーになってしまった。でも汚染されたわけじゃない。なにか、他にも掻っ払ってしまっても、文句は言われないのではないですか?」


「………」


 おう、怖い目をして俺を睨んでくれちゃってまぁ。


 別に火事場泥棒の片棒をかつげって言ってるわけじゃ………いや、それに等しいか。まさしくそうだもんな。


 でも、悪い話しではないはずだ。今朝の食事とか見てると、どうもな。


「なにを頂戴しようというのだね」


「消耗品を。例えば水。食糧だってそうだ。この艦の生産プラントがどんなものかは存じませんが、もらってしまっても文句は言われないでしょう。ほら、だってこの艦って、軍の正式な任務で動いているわけですし」


「ふむ………」


 一考の価値はあるはずだ。


 だって、作中では食事のシーンなんて数回しかなかったもんな。


 モニター越しじゃ、味なんてわからない。ソータたちだって「すっごくうまい」だなんて言ってない。


 それはこうして、実際に食べてみなければ、わからなかった。


 俺にとっても初めての経験だった。アニメ飯どころか、宇宙食だぞ宇宙食!


 胸が躍ったのに、あの薄味が………前世のカップラーメンがどうしても恋しくなるじゃねぇか。


 推し活にもエネルギーが必要だ。なら、ここでぶっ込んでしまっても問題ない。俺の今後のためにもな!


ブクマ、評価ありがとうございます!

早くも総合評価が20ポイントに到達しました。感謝しかありません。


本日は仕事がないので、なるべくたくさん更新したいと思っておりますので、もしよろしければ積極的にチェックしていただけると嬉しいです。


作者からのお願いです。

皆様の温かい応援によって更新が成り立っております。ブクマ、評価、感想、いいねなど思いつく限りの応援を、ガソリンのごとく注入していただければ、作者は尻尾があれば全力でぶん回しつつ筆を加速させることでしょう。何卒よろしくお願いします!

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