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どうせみんな死ぬB12

 ソータたちはシドウの招集に応え、更衣室でノーマルスーツに着替えてからミーティングルームに駆け込んだ。シミュレーションルームを使っていたヒナたちも合流する。


「揃っているな」


 数秒後にシドウが入室。敬礼すると、全員起立して敬礼。シドウが最初に教えたルールだ。当初は守らなかったり遅れたりして、何度もやり直しが命じられたが、もう誰も遅れることなく、同時に敬礼を返すことができた。息がぴったりだった。


「ペンタリブルの連合軍の望遠カメラが熱源を探知。予想される敵は幸いなことにEタイプではない。が、数が多いうえにイレギュラーも予想される。乱戦になるが………やれるな? ナカダ」


『はい。エー先輩………じゃなかった。副隊長には劣りますけど、3機で頑張ってフォローします!』


「よろしく頼む」


 シドウは背後の立体投影型のモニターに新しいスクリーンを追加して、アイリもミーティングに参加させた。


 八号機に搭乗を命じられているアイリも、俺の後任としてすでにミチザネ隊の一員として数えられていた。だからかな。アイリもいつもよりテンションが高い。これまで負い目であり、目標だったパイロットに数えられたんだもんな。嬉しくないはずがない。


「………で? お前はこんなところでなにをしている?」


『嫌だな隊長。副隊長の俺がいなきゃ、始まらないことだってあるでしょう?』


「いや、だから………もういい。今に始まったことでもないか」


 シドウも諦めが早くなってくれて感心するね。


 そのとおり。俺は今、意識だけをミーティングルームに繋ぎ、音声のみであるがミーティングに参加していた。アイリのスクリーンの上に「SOUND ONLY」の新しいスクリーンが表示されている。それが俺。


「今回はEタイプこそいないが、Cタイプ40体、Bタイプが50体という………これまでにない規模となるだろう。すでに第一防衛ラインがペンタリブル支部のガリウスと艦が出撃し構築しているが時間稼ぎだ。急場しのぎのガリウスFなど、Cタイプには通用しない。敵も日々進化している。………ペンタリブルに到達するまでに止めるぞ」


「了解!」


 原作ではアンノウンもこんな数の布陣ではなかった。Cタイプとて10隊。Bタイプも15隊。それを1割ほどペンタリブル支部の連合軍が削るも戦線を突破され、グラディオスが阻止する流れだ。


 約4倍の敵。これはグラディオス無くして防衛することは不可能だろう。


 意識を艦外カメラに移動させる。港の隔壁は緊急事態ゆえにすべて開き、丁度グラディオスが出港。アリスランドはまだ出ない。


「なお、こちらの補給はすでに済んでいる。旗艦たるグラディオスが目立った損害が無い限り、ペンタリブルには戻らず、このまま本来の任務を再開することになるだろう。各員、そのつもりでいてくれ」


 その采配はクランドによるものだろう。


 俺も賛成だアリスランドはまだ出られないなら、それこそ好機。一気に突き放して距離を取りたい。あんなのに会いたくもない。………どうせまた会うことになるのだろうけど。


「各員、健闘を祈る。そして一機たりとも欠けることなくここに帰るぞ! いいな!」


「了解!」


「解散! 出撃準備!」


 シドウの敬礼に、全員が敬礼で返す。アイリはすでに八号機に搭乗し、コクピットのなかで敬礼した。彼女も様になってきたじゃないの。


「ドローンカメラ出すぞぁ! 7番から10番急げぇ! パイロットどもが来るぞぉ!」


「おう、おやっさん!」


 ドッグではすでにドローンカメラ4機がカタパルトに乗せられ、射出されていた。


 7番から9番がアイリが。10番はハルモニが担当する。


「続けてガンビッド1番から4番準備ぃ! エースッ!」


『いつでも』


「お前専用に改造したドローンカメラだ。早々にぶっ壊したら承知しねぇぞ」


「大丈夫ですよ。手を使わない操縦なら、タイムロスもない。とりあえず前線を適当に突いてきます』


「お前の場合、突くんじゃなくて穴をぶち開けそうだからなぁ………まぁいい。シドウたちの進路を確保しといてくれや」


『了解』


 ガンビッド───グラディオスの製造ラインで新たに量産されたドローンカメラ15番から20番を、俺専用に改造した新しいおもちゃ。


 ドローンカメラはそもそも、戦闘宙域での機体の働きを映像で記録するために製造された無人カメラだ。本編で活躍したことはない。それを俺が強引にリモート操縦にしてパイロットたちのダイレクトサポートを開始。ビーム機銃を装着し本格的に戦線に参加。以後、アイリに受け継がれた。


 ドローンカメラとガンビッドとの違いは、カメラを主体としないこと。それから武装の違い。飛距離。速度。レスポンスなんて段違い。


 戦闘を記録するためのものではない。リモート操縦で戦場を駆け抜けて、斥候を担う。


『エー先輩。今日は一緒の出撃ですね』


 先に発射されたドローンカメラ4機に、ついさっき発射された俺のガンビッドが追いつく。


 なんか………エモいな。


 まさかこうして、戦場でアイリと肩を並べる日が来るとは思わなかった。お互いリモート操縦だけど。


『アイリはいつもの仕事をしてくれ。今回から俺はあまりサポートできないけど、3機だけなら俺と同じ速度で操縦できるようになったなら大したもんだ。後ろで見てな。俺にとっても初陣だ。しっかりとカッコいいとこ記録してくれよ!』


『はい! ………って、速っ! ちょっとエー先輩! そんな速度じゃ記録どころじゃ………あーあ。もうあんな遠くに行っちゃった』


 俺も張り切ってたのだろう。


 アイリを追い抜くと、フルスロットルで加速。数秒で最前線に加わる。


『こちら特殊強襲特装艦グラディオス級一番艦グラディオス。ミチザネ小隊副隊長、エース・ノギです。戦線に参加します。損傷が激しい機体があれば撤退を!』


『お、おお。噂に名高いグラディオスか!』


『救援に感謝する!』


『助かる………わ、わあっ!?』


 様々な返答が返る。前なら頭がどうにかなるくらいの人数の声を聞いたが、今なら全員の声、例えば悲鳴を聞き逃さず、中破したり、アンノウンに襲われている機体の判別まで可能にしていた。


 近くにいたAタイプ4体に急接近された、黄緑色の、通常カラーのガリウスFが危ないと判断し、接触する前に4機で同時発砲。ガリウスFの通常兵装たるビーム銃を改造して懸架している。一世代前だろうと装備は現役だ。4体のAタイプを確実に撃ち抜いて、大破するところだったガリウスFのすぐ横を通過する。


 ガンビッドは一撃でAタイプを殲滅するほどの戦力を有した。カイドウの改造による成果だ。


『なら、Bタイプは───!』


 脳内で明確なイメージと処理を行う。脳内チップを介しハルモニが瞬時に補正。一瞬で離れた宙域にいるガンビッドに伝播。各部スラスターが噴出し、ソータが操縦する一号機に劣らない方向転換を行うと、危険に陥っている友軍の支援を開始。


 Bタイプが多い。一発で頭部に当てる。まだ倒せはしないが注意を引く。一斉に襲い掛かったところで宙域を突破。密集したところで集弾を浴びせる。集合した4機の連携は、ガリウスのトップガンたち顔負けのマニューバで飛翔しながら連射を繰り返す。


『Bタイプは4発か。レイライトリアクターがないガンビッドじゃ、やっぱりエネルギー消費が激しい。なら………これでどうだ!』


 武装を切り替える。操縦桿で操作するよりも円滑かつ高速。まだ動けるBタイプの横を通過する際、ガンビッドの側面から出現したビームの短い刃で切り付ける。一撃では倒せないが、4機を縦列させることで手数を増やす。


『いける。銃より省エネだ。ただ接近した際の内部の排熱が追いつかない。長くは使えないか』


 俺もBタイプまでなら倒せると証明できたが、まだ課題は山積みだった。


ブクマ、評価、たくさんのリアクションありがとうございます!

特にすごいのがリアクション………倍近く急増して目を疑いました。

でも一番驚いたのが、また日間ランキングに載っていたことです。80位くらいにランクインしていて目が飛び出そうになりました。本当にありがとうございます!

明日もこんな調子だったら、もっともっと書けると思います!


作者からのお願いです。

この作品は皆様の温かい応援で成り立っております。ブクマ、評価、感想、リアクションなどのありがたい応援を、ガソリンのごとく注入していただければ、作者は尻尾があれば全力でぶん回しつつ筆を加速させることでしょう。何卒よろしくお願いします!

誤字脱字報告、ご質問も大歓迎です!

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