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コロニー崩壊C01

 本編ではハーモンがシドウに拘束され、騒ぎになったあとで、ひとつのモニターを見た上級生が叫んだことで始まった。


 今もそうだ。時間稼ぎはできた。


「サフラビオロスが………!」


 名も知らない少年が叫ぶ。


 ドッグのモニターで中継していた映像で、グラディオスから少しだけ離れたところにあるサフラビオロスの外装が、一部剥離した。爆発によるものだろう。


 サフラビオロスのなかには、すでにアンノウンはいない。すべてソータが滅ぼした。ロングソードひとつでだ。あの爆発はダメージによるものである。


 次いで、巨大な円筒のなかから、次々と白いなにかが発射された。ここからではよく見えないが、アンノウンから逃亡し、生き延びた住民らが搭乗した救難ポッドだろう。


「難民を確保しないんですか?」


 クランドにアイリが訪ねた。


 この会話は本編に準ずる。だが、これでクランドの印象がさらに悪くなる。


「その必要性を感じない」


「なぜですかっ」


「故障していたり、艦の近くで放たれたポッドなら、そうする。しかしあれはすべて、隣のコロニーへと自動で移動しているに過ぎない。本艦は任務で動いている。避難民の救助は必要に応じて行う取り決めだ」


「非人道的です!」


 あーあー。まぁ、そうだよな。


 アイリは特に人名を尊重する傾向にあるから、救助を訴える。


 そしてここで仲違いし、クランドに懐疑的になってギスギスする。この後の展開的にも、それはよろしくない。


「落ち着け、アイリ」


「でも、エー先輩っ」


 んふっ………アイリが俺に噛み付いた。いい匂い………俺の方が落ち着け。おくびに出すんじゃない。


 さぁ、冷静に言うんだ。


「俺たちは保護されてる立場だ()()


「………()()


「………ごめん」


 落ち着けって自分に言い聞かせた途端にこれだ。


 無様に噛んじまった。情けない。恥ずかしい。


 あ、でも眉根を寄せたアイリ可愛い。


「ンンッ………俺たちは現中域でもっとも戦闘力を有する艦に保護してもらっている。その立場を忘れちゃいけない。クランド艦長だって葛藤してるはずだ。本当なら助けたい。でも、任務遂行中では限度ってもんがある。俺たちを保護するので精一杯ってケースもな。だから、我儘を言っちゃいけない」


「………わかったよ」


 うんうん。アイリは物分かりが良い方だ。ド正論パンチにも逆上するタイプではあるが、こうして優しく諭すように言えば、彼女はすぐに自分のなかで線引きをして、なにが正しいのかを判断できる。


 ただそれは、自分を押し殺しているってことだ。必ずどこかでガス抜きしてやらなければ、あとで爆発しかねない。


 よし。我欲を満たすようで俺こそ葛藤すべきなのだろうが、あとでソータをぶつけてやろう。


 ぬっふふ。同じベッドの上に座らせて、ソータにでも慰めさせているところを盗み見てやる。


 なんて役得な推し活だろう。


 済まないな。敬虔な同志諸君。同性愛を愛する腐女子諸君。この世界には俺しかいない。尊い光景を独り占めしてしまう罪深い啓蒙活動を許したまへ。


「話は終わったか? ならば、いつまでもここに諸君らを置いておくわけにはいかないため、移動してもらう。諸君らには空き部屋を使ってもらう。食事はスケジュールを調整するので待ってほしい。このなかの半分をグループ分けし、集団生活を努めてもらうので、そのつもりでいてほしい。以上だ。誰か、この学生たちの案内を頼む」


「ハッ」


 艦長の指示に整備士と思しき青いノーマルスーツを着用した青年たちが敬礼し、俺たちを艦内へと誘導した。


 現段階でやれることはすべてやった。


 ソータたち学生勢らがパイロットや整備士になる志向を。


 クランドたち艦のクルーたちにはソータたちを徴兵する志向を。


 多分だけど、これで若干の衝突は少なくなる。あとは俺が促してやれば、円滑に進むはず。


 すでに運命が決められている者も───


「………運命?」


 俺はこの時、重大な勘違いをしていたことに気付き、小声で呟いた。







 20分後。


 空き部屋は想像していた以上に用意されていた。


 当然だ。ここは天破のグラディオスの世界なのだ。ソータたちが乗艦することは決定しており、部屋も用意してある。


 ただし一部屋に四人が詰められる。


 二段ベッドが左右にふたつ。ベッドの両サイドに簡易デスクと、ちょっとした荷物を収納できるラックがある。


 出入口側に四つのロッカー。まるで学生寮のような部屋だ。


 とはいえ、全員が必死で避難してきた身。荷物など持っているはずがない。ほぼ全員が俺のようにどこか破れていたり焦げていたりする学園の制服と、ポケットに収納していた小物が唯一の所持品だ。


 俺が割り当てられた部屋には、本当はソータたちと一緒がよかったのだが、アイリが乗船した救難ポッドに乗っていた同級生ら三人だった。


 顔も名前も知っているが、ネームドキャラではない。あ、いや。ひとりいた。地味なのでファンたちからも忘れられてしまった気の毒な奴が。


 明日からオリエンテーションとミーティングをするようにクランドから言われているため、その日はなにかする予定もないので、全員がベッドの間仕切りを閉めて就寝している。


 そんななか、俺は右の二段ベッドの下を使うことになり、間仕切りを閉め、なぜかポケットに入っていた小さな鏡を覗いていた。


明けましたおめでとうございます。まさか元旦から親に呼び出され、初売り300本引きに派遣されるとは思いませんでした。いやぁ、なんとも………寝ていたかった。これから仕事なのに。

というわけで本日は予約更新で順次放出していく予定であります。昨日は飲みながら執筆していたのですが、AIイラストの方はできませんでした。

もしX(旧Twitter)の方をチェックしてるよー。という方がいらっしゃいましたら、リクエストも受け付けようと思います。センシティブな内容以外なら、できると思います。


作者からのお願いです。

皆様の温かい応援が頼りです。ブクマ、評価、感想、いいねなど思いつく限りの応援を、ガソリンのごとく注入していただければ、作者は尻尾があれば全力でぶん回しつつ筆を加速させることでしょう。何卒よろしくお願いします!

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