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小説家

作者: リイ

初めて小説を書いてみました!

「うーん、次の本のネタ浮かばないなぁ」

あれ、ここのお店って前はアクセサリショップだったよな雑貨屋さんになっている。

なんか本のネタになるかもだし入ってみるか。

うわぁ〜、コップとかお皿とかいっぱいある!。

カランコロン

一人、男が女の人の後に入ってきた。

数分経ってから、僕はさっきの男が女の人について行っていることに気が付いた。

「あの人なんか嫌な感じがするんだよなぁ」

独り言をつぶやきながら、僕は男を見ていた。

二分後、結局何もなかったな。と思っていたその時グサッという音が五回ほどした。

何の音だと思い振り返るとそこにはさっきの女の人の胸に果物ナイフが突き刺さっていた。

複数回刺されていて、突き刺さっているところはちょうど心臓にあたる部分だった。

「だっ誰か!」

「警察と救急車を呼んでください!女の人が刺されました!」

「僕は応急処置をしますから!」

本のネタ探しで止血の仕方はわかっていた。

男は逃げる様子もなく、ただ呆然と一点を見つめて笑いながらつぶやいた。

「フフ、ついにネタができたぞ」

応急処置に専念していてうっすらとしか聞こえなかった

警察が来て男は身柄を確保された。

僕が一番近くにいたので事情聴取された。

名前や年齢、その時の様子などを聞かれた。

「えっと名前は藤樹郎助君だね」

「年齢は二十三歳。職業は小説家か」

「大変だったね」

「で、本題に入るんだけど、男が女の人に付きまとってナイフを刺したんだね」

「男の人は何かつぶやいていました」

「うん、この紙に書かれていることと一緒だね。もう帰っていいよ」

「あ、これ僕の電話番号だよ。何か思い出したらかけてね」

そう言われて僕は家に帰った。

帰っている途中に母から「あんた大丈夫?ケガしなかった?」と電話が来たが

早く帰って執筆作業に入りたかったから軽く流して電話を切った。

執筆作業に入って夜の十一時、さすがに疲れているのか眠気が襲ってきた。

「あぁ眠い。だめだ今日はここまでにしよう」

夢では何かの事件の犯人になっていて、裁判や刑務所での生活の夢を見た。

悪夢に飛び起きるともう昼の一時だった。

一週間同じような夢を見た。

母に相談すると精神科の病院を勧められた。

明日行ってみようかなと思いその日はすぐに寝た。

次の日母に勧められた病院に行った。

平日だったので人はまばらだった。

「藤樹郎助さんですね。どうされましたか?」

夢のことや事件のことを話した。

「そんなことがあったんですか、大変でしたね」

「では、生活のリズムや自分がポジティブになれるようなことを心がけていきましょう」

先生の言ったとおりにするとあの夢はあんまり見なくなった。

数日後、あの警察官から女の人が死んでしまったことを知らされた。そして、僕は街を歩いていると突然目の前がぐらついて倒れこんでしまった。

気絶していたのか目を覚ますとそこは夢で見た刑務所のようだった。

「おい、藤樹郎助。立て、これから裁判所に行くぞ」

何を言われているかわからなかったけど、裁判にかけられてやっとわかった。

僕が女の人を刺して殺したんだ

「被告人、藤樹郎助には懲役二十年の刑に処す」

判決が言い渡されたが僕の頭はそれどころじゃなかった。

自分の記憶を辿ってくと、自分が雑貨屋に入った時ドアベルはならなかった。

そして、あの男はこう言っていた。

『フフ、ついにネタができたぞ』

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