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スライムが犯人の可能性は?

「推理が行き詰まっているご様子ロボ。一度初めから考え直されたほうがよろしいのでは?」

「初めからか……。そもそも犯人はどうやって、この寝室に侵入したのだろうか」


 扉も窓も施錠されていたのであれば、鍵を使わねばこの寝室に入ることはできない。

 しかし、ロボット娘が管理したマスターキーは使用不可能だろう。

 魔王様の持つ寝室の鍵を使用したとも考えにくい。


 ……まさか魔王様自ら招いたのか?

 だが、仮にそうだとしても、施錠を維持したまま脱出するのは通常では不可能だ。

 コボルトがそう考えた瞬間、リザードマンが叫んだ。


「そうか、隙間だ! 隙間があるじゃねえか!

「隙間……、だと……?」

「扉の下の隙間だよ!! スライムなら、換気のため程度の隙間でも通れたはずだぜ!!」

 半液体の身体で変幻自在のスライムなら、確かにわずかな隙間でも通過できただろう。


「しかし……、凶器の謎が残るロボ」

「あの程度の隙間では、凶器はおろか、装飾品の取り付けられた鍵でも、通すことはできないだろうな」

 もしもスライムが扉の下の隙間から侵入および脱出をしたとしても、その際には何も持っていなかったはずである。

 何故ならそこには物を通すほどの広さの隙間はなかったのだから。

「だが、スライムが自分の身体を硬化させて刺し殺したって可能性も――」とリザードマンは言う。


「しかし、スライム様にはそのような硬化の力はないはずロボ」

「うーむ……、却下だな。ひとまずな」

 我々は確実に真相に近付いているはずだ。

 しかし、何か……、何か手掛かりがまだ足りないのだろうか?

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