第100話
修正等完了しましたので投稿します。楽しんでいってね。
「旧スラム街か……新スラム街もあるのか?」
トルソラリス王国は何代にもわたって拡張が続けられる都市である。それは王国だけの特徴ではなく、大抵の国の都は拡張され続けることが多い。何故なら王都や主要な都市が発生した場所と言うのは、砂の海の中でも人が住みやすい条件が揃った場所だからだ。
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「あるんだ。何が違うか分からんが、でかい街だとお決まりなのかね」
そんな拡張が続く中で生まれたのが旧スラム街。今は旧都区画などと呼ばれる貴族街を含めた区画を建設する為に集められた労働者の街の跡地であり、その不便さから時代と共に人が住まなくなり自然とスラムへと姿を変えた区画である。
現在は孤児や金無し、表を歩けない犯罪者なんかの巣窟となっており、自然と発生した武力集団によっておさめられている。ちなみに精霊がユウヒに伝えた新スラム街も後の時代に出来ただけで経緯はあまり旧スラム街と変わらない。
「【範囲拡大】【探知】」
トルソラリス王国の歴史に若干の興味を引かれつつ、ユウヒが依頼達成のために入らなければいけないスラムの入り口は主に二つ。しかし一般に知られていない小さな出入り口は無数に存在する。
魔法の重ね掛けによって制度を増す【探知】の魔法にはそう言った経路も映し出されるが、あまりに多くの情報であっという間にユウヒの視界を塞いでしまう。
「むむ、調整が難しい……よしこんなものか」
それだけ複雑に入り組んだスラム街に一般人が足を踏み入れるのはまさに自殺行為。その入り口から一定の範囲には人が近づく気配はなく、魔法の調整を終えたユウヒが歩きだす周囲には人一人居ない。
「ふーむ、警戒されてるね」
しかし一歩スラム街の境界線に足を踏み入れれば、ユウヒに向かって視線があちこちから飛んでくる。
普通の人ならわからない視線も、警戒モードのユウヒには手をとる様に理解出来た。魔法によるもの以外にも、ユウヒ自身の勘の良さによって感じられる視線の種類は警戒や拒絶、また獲物を狙うような鋭い視線。
「監視もされてるね」
その中には冷静にユウヒの動向を探る様な視線も混ざっているが、現状ユウヒを危険な人物として見る視線は存在しない。それだけ普段のユウヒからは危険な印象を与える様な気配が感じられないのだ。大半の視線の予想は、馬鹿が迷い込んだのかと言ったものであろうか、そんな気配にユウヒの周りでは精霊が不機嫌、いや少し呆れた様に瞬く。
いつもと違う周囲の精霊の瞬きに小首を傾げるユウヒは、特に気負うことなく自然な足どりでスラムの奥へと進むが、突然彼の前に音もなく現れる男。
「待て、この先は一般人が入るような場所じゃねえぞ」
現れたのは、闇に潜む様な濃いめの色をした上下セットの服を着こなす鋭い目の男、スラムへの進入を警告する男にユウヒは少し驚くも、すぐに笑みを浮かべる。どうやらユウヒの勘は、帯剣までしている彼が見た目通りの危険な人物ではないと判断したようだ。
「どうも、冒険者です」
「冒険者? ……ほんとか?」
笑みを浮かべるユウヒに眉を顰める男は、ユウヒの冒険者と言う自己紹介に動きを止めると、足先から頭の先までじっくりユウヒを観察して疑いの目を向け問いかける。どうやら彼の目にはユウヒが冒険者ぽく見えなかったようで、その疑うような目から僅かに険が無くなった様に感じられた。
「それっぽくは見えないですかね? 依頼を受けて来たんですけど、何か知りません?」
「スラムの依頼? 魔物の話か?」
「それかな? スラム街に侵入した魔物の討伐なんだけど」
ポンチョを広げるように腕を少し上げて自分の服装を見下ろすユウヒの姿は贔屓目に見ても冒険者には見えない。いいとこ長距離の旅行者と行ったところであり、そのもっとも大きな理由が武器の不所持。
スラムからの依頼という言葉に反応する男がユウヒを疑ったのも、武器の不所持によるところが大きい。隠す様に武器を所持する者もいるが、男の目にはそんな武器を隠している様子も無いユウヒの言葉を信じることが出来なかったようだ。
「一人でか? あまりスラムを舐めると痛い目見るぞ?」
そんなユウヒの目的が旧スラムに現れた魔物と聞いた男は、今までの警戒する表情から一気に心配そうな顔つきになり、見下ろす先で気の抜けた表情を浮かべるユウヒに忠告する。
「どういう事?」
「スラムは毎日縄張り争いが絶えないからな、俺達も腕っぷしには自信がある。それが依頼したんだ、そう言う事だ」
旧スラム街は、ちょっとした修羅の国と行ってもいい荒れっぷりで有名で、国の兵士も滅多な事じゃやって来ない。そこに一般人なんかが入ってくれば、襲われなくても流れ弾一つで死んでもおかしくない。
それが冒険者になったからとは言え、一人で入って来るのなら一般人と大した違いはないだろう。有名な上級冒険者ならまだしも、男が見下ろすユウヒはいかにも弱そうである。流石の旧スラム民も思わず心配してしまったようだ。
「なるほど……それで詳しい話は誰が知ってる感じなんですかね?」
「……お前話聞いてたか?」
しかし、当のユウヒはと言うと、男の話を聞いても大して気にした様子も無く。さっさと依頼を終わらせて帰りたいのか、いろいろ知っていそうな男との遭遇に機嫌よく笑みを浮かべて詳しい人間を紹介してもらいたそうに問いかける。
その全く邪気も無く怯えることも無く自然体で話すユウヒに、毒気を抜かれた男は呆れて肩を落とす。彼にはユウヒが、何も知らず危険な猛獣にじゃれつく小動物のようにしか見えていない。
「俺も腕っぷしには少し自信があるので、それに調査だけでも依頼は達成扱いらしいですよ?」
だがユウヒは幼いころから幾多の戦場に連れていかれ、最近では二度ほど世界の危機を救ったちょっと頭のおかしい魔法使いである。危険なスラム街と言われても現状何か怯える要素はなく、また調査だけでも成功とされる依頼ともなれば、それこそ怯えろと言う方が無理であった。
「なに? もしかしてまた情報御伝達不備か?」
「みたいですね」
「はぁ……わかった案内する」
「助かります」
ユウヒの返事にすぐ伝達不備と言う言葉が出て来るくらいには良くある話なのか、全てを察した男は大きな溜息を洩らすと諦めた様に踵を返し、親指でスラムの奥を指すと案内すると言って付いてくるように促す。
「こっちだって依頼を出してるんだ。助かるのはこっちだ」
どうやらこの男は冒険者組合に魔物についての依頼を出した関係者だったらしく、もしかしたらやってくるかもしれない冒険者の案内の為に待機していたのかもしれない。困った様に頭を掻きながらも、口角を少し上げて笑って返す男は、ユウヒの勘通りそれほど危険な人物ではなさそうだ。
旧スラム街と行っても薄暗くて淀んだ空気が立ち込めると言うわけでは無い。それでも表通りに比べれば乱雑としているし通りも狭いので少し薄暗くはあった。
そんなスラム街の中央にある広場は、空を遮るものも少ないのでスラム街の中でも明るい場所である。明るいはずの場所なのだが、現在は少し薄暗い。
原因は巨大な魔物。
「あれですか」
「あれだ」
「大きいですね」
男に連れてこられたユウヒは広場に入るとすぐに原因の魔物を見上げる。それほどに巨大な魔物は十メートル以上ありそうな丸い巨体を不定形に揺らしていた。
わかりやすく言えば超巨大なスライム。決まった形があるタイプではなく、重力に抗いある一定の纏まりになっているだけのゲル状物質で、内部で対流でもしているのか表面では波状の模様が動いている。
「ああ、ここは元々スラムの市場だったんだがな……アレが居座ってからは封鎖中で買い物一つするにも困る有様だ」
「ふぅん、でも商品広げてますよ?」
魔物が現れて人が居なくなった市場だと説明されるが、ユウヒの視線の先、広場の反対側では小さく見える複数の人が動いている。よく見れば木箱に布を広げてその上に商品を並べているところの様だ。
スラム街にはスラム街のルールがある。それは王国が定めたルールではなく、スラム街で牽制し合う武力集団同士で取り決めた決まりである。その一つが一般人による市場以外での商売禁止、その根本の理由は市場の清浄化であり、それを守るからこそそれなりの秩序が維持されているスラム街。
だが現在は全面的に商売禁止、その理由は目の前の状況を見れば言わずもがなである。
「あ? ……くそ馬鹿どもが」
「子供かな?」
「スラムのガキだ。危機感がねぇ」
しかしそれは大人の理論。どうやらスラムに住む子供には適応されない様で、男は商売を始めようとしている子供に見覚えがあるのか頭を抱えてめんどくさそうに肩を落とす。
「子供ですからね」
子供とは無鉄砲なものである。目的の為なら目の前で巨大な魔物が居ようと行動を起こさない理由にはならない。どうやら彼等には今この場で商売を始める必要がある様だ。だからと言ってその行動を許すわけにいかないのが大人と言うものである。
「ちょっと調査は待ってくれ、あいつら連れて行く」
「はいはい、ここで待ってます」
「わりぃな」
詫びる男の顔は本当に申し訳なさそうな様子で、そんな男を見送るユウヒは笑いを堪えているのか若干体が震えている。
その震えもすぐに治まると、じっとスラムに住むと言う子供たちの様子を見詰めるユウヒは、何か考えるように空を見上げると笑みを浮かべて両目を強く輝かせるのであった。
男の前に座っているのは小学生から中学生ほどの少年少女、あちこち擦り切れた服を着た彼らは恨めし気な上目遣いで男を見上げながら地面に正座している。
どうやらこの世界にも反省させるための正座と言う文化はあるようで、男は呆れた様に彼らをも見下ろし溜息を洩らす。
「おい」
「あぁ親分」
そんな男の背中に声が掛けられる。どうやら彼の上司であるらしく、振り返るとすぐに頭を下げ、少年少女は目を見開いて体を震わせた。
「……何やってんだお前」
目の前の状況を確認して、訝し気な顔で小首を傾げる親分と呼ばれた白髪の目立つ服装の男性は、呆れと疑問混じりの声で男に問いかける。見ただけでは目の前の珍妙な状況が理解出来ない様だ。
危険な場所と言う事で封鎖された広場の前で正座させられる少年少女、それを見下ろし溜息を吐く男、現代社会なら警察を呼ばれそうな状況であるが、スラムでも珍しい。何故なら問題を起こせばすぐに殴ってわからせるのがスラム流の教育だからである。
「こいつらが市場で物広げてたんで説教中ですよ」
「お優しいこったな?」
その選択をとらなかった男に親分は苦笑いを浮かべ笑うと、なんでそんな面倒事を自分から引き受けたのかと言外に問いかけ、その問いかけに男は困った様に頭を掻くと視線を広場に方に向けた。
「それが冒険者が来てまして」
「あ? 市場にって事はアレか」
スラム流の教育は過激である為、一般の人間に受けは良くない。その一般の範疇には冒険者も含まれており、いつもだったら魔物に殺されても無視するところを、男はわざわざ説教しているのである。
いつもなら説教などせず、頭の一つでも殴ってどっか適当なところに捨てていると心中で溜息を洩らす男は、親分の言葉を肯定する様に頷いて答えた。
「アレです。しかもまた不備で調査からだそうで」
「まただぁ? 糞が、サッジの馬鹿の所は依頼一つ出来ねぇのか」
「それで広場まで案内したんですが、そしたらこいつらが居まして」
スライムを睨みながら話す親分は男の言葉に驚きの声を上げる。
冒険者組合への依頼の際に不備が発生する事は良くある事とは言え、改善する気が無いわけでは無いらしい彼等であるが、どうにも問題を起こしているのは彼らがどうこう出来るところ以外で起きているらしく、さらにそこへ子供たちが問題を増やしに来たとなれば、温厚に話していた語気が荒々しくなっても仕方がない。
「おめえらさっさと帰れ、最悪また大暴れするぞ」
「え!?」
荒い語気の親分に震えあがっていた少年少女は、続く言葉にぽかんとした表情で固まる。
またと言われて硬直し顔を蒼くする少年少女は、市場が封鎖するきっかけとなった事件を思い出し身を寄せ合う。今も市場にはその時の残骸が残されたままで、死体こそ転がっていないが、バラバラにされた木製の建物の一部には血がこびり付いたままだ。
「冒険者がアレ調べに来てるんだから邪魔すんなよ」
「冒険者なんかに何かできるのかよ」
しかしそこはスラムに住む子供、普通の大人より度胸が据わっているのか、それとも単純に冒険者の事が嫌いなのか、親分の言葉に食って掛かる最年長の少年。その言葉からは冒険者に対する憎しみにも似た感情が感じられる。
「なんも出来ねえ奴が偉そうに言ってんじゃねぇ」
「この辺なら物広げても大丈夫なんだって!」
「はぁ……」
大人でも難しい感情の制御が子供に出来るわけも無く、確証の無い理由を振りかざして吠える少年に男は深い溜息を吐いて頭を抱えた。この場で親分に楯突くと言う事がどういう意味を持っているのか、わからないわけでは無いであろうが、頭に血の上った少年はもう止まらない。
「おい、しばらくどっかに縛っとけ」
止まらないなら強制的に止めてしまえばいい。故に親分は連れてきた部下に命令をだし、部下は呆れた表情でロープを取り出す。
スラム街では必需品であるロープを見るや否や、少年は立ち上がり近くの子供の腕をとる。そして何をするかと言えば、
「逃げるぞ!」
「おい馬鹿!」
一斉に親分たちから逃げるように、彼等とは反対の方向に走り出す。
走り出した先にあるのは広場、要は大人が怖がるスライムを使ってうまく逃げ果せようと言う魂胆であった。
一方、ユウヒは思った以上に待たされて暇そうに広場の向こうを見詰めていた。
「うーん、交渉はうまく行かなかったかな?」
何やら少年少女と言い合いをしているなと、見つめている先で走り出す少年少女と大人たち、交渉の決裂を察したユウヒは思わず呟く。
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「あー、子供って無鉄砲なところあるからねぇ」
何が起きているのか風の精霊がユウヒの耳元で囁き教えると、肩を落として背中を丸めるユウヒ。彼は視線の先で動き出したスライムを見上げ、府っと息を一吐きすると体の奥底から魔力を汲み上げ始める。
遠くで走っている子供たちの足の速さは、普通の子供であれば十分早い部類であろう。しかし彼らが突っ切ようとしているのは、旧スラム街に住む人々の毎日の暮らしを支えるくらいの市場が開けるほど大きな広場、そこを占拠するスライムのすぐそば、大人たちから逃げられても動き出したスライムの魔の手から逃げられるわけがない。
「しかし、あれが精霊かぁ……緊急ってそう言う事だったんだね?」
より正確にはスライムではなく精霊。ユウヒの両目と魔法は巨大スライムの正体を完全に見破っていた。
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ユウヒの問いかけに、周囲の精霊はばつの悪そうな光度で点滅を見せる。
精霊は嘘をつかない。しかしごまかしはするし黙秘もする。あわよくば、精霊が原因とバレないようにした上でユウヒに助けてもらおうと思っていた精霊達は、全てバレてしまったにもかかわらず、往生際悪く知らぬふりを続けるが相手はユウヒ、勘の良い彼に見抜けないわけがない。
「まぁ良いけど、どうしようかなぁ?」
最初から素直に頼めばいいものをと思うユウヒであるが、相手がユウヒであるからこそ精霊にも頼み辛い何かがあるのだろう。そんな彼女達の感情まで薄っすらと察しているユウヒは、小さく肩を竦めるとスライムに向かって歩き出す。
「精霊絡みなら俺がやった方が良いよね」
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急にスライムに向かって歩きすユウヒに驚く精霊たちであるが、彼の視線の先ではすでに戻る事も出来ない位置まで走って来た少年少女に向かって、太いスライムから触手が伸びて来ていた。
空に向かって高く伸ばされる触手の太さは少年少女の集団より太い、叩かれる、というより押し潰された場合、子供が無事で済む可能性は先ず無いだろう。
「にしても大きなスライムだ。中の精霊をどうにかするにも近付かないといけないし、削るしかないか」
スライムの体は中の精霊を守る壁であり、武器である。何があって精霊が今のような状況になっているのか、詳しくは調べていないユウヒは、自分にも向けられ始めた触手を見上げて対策を練り始めた。
「削る、ドリルかな?」
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「え? いやだ?」
普通ならもう対策を練り始めるには遅いタイミング、しかしユウヒは普通ではない。
彼の思考を読んだ精霊達が悲鳴を上げた事で顔を顰めるユウヒは、困った様に目を瞑るとスライムに向かって歩きながら悩まし気に小さく唸る。
「うーん、ドリルは怖いかぁ」
精霊達から飛んできた声は、まるで歯医者でドリルを怖がる子供の様な感情と叫びであり、それは今から攻撃されるであろう目の前の精霊スライムを想っての懇願であった。
彼女たちの希望は目の前の仲間を倒してほしいとか苦しめてほしいではなく、なるべく安全に助けてほしいなのである。身勝手な事を言っている自覚はあるのであろう弱々しい輝きの精霊達であるが、譲れない部分もある様だ。
「とりま盾で殴りつつ守りつつ、核になっている精霊をどつくか」
そんな精霊の声に仕方ないと言いたげな表情で肩を落とすユウヒの代替え案は、盾で殴る。
ドリルと大して変わらないようにも思えるが、それなら問題ないとあからさまに安心した様子で振り撒いていた意思を落ち着かせる精霊達。スライムの核になっている精霊をどつくのも、特に問題は無い様だ。
「【マルチプル】【小盾】【大楯】あとはこれも必要かな? 【衝楯】」
大量の魔力を汲み上げ作り出すのは大量の盾、素早く周囲に展開される小ぶりな盾はスライム取り囲む様に飛び上がり、人を覆い隠すほど巨大な楯はユウヒの周囲を守る様に悠然と浮かび上がる。
そして今まで見た事のない荒々しいシルエットの楯がユウヒの影から浮き上がって来た。
「さぁ悪い子はいねがー」
少年少女に向かって振り下ろされたスライムの巨大な触手が、突如現れた大楯に受け止められる頃にはその姿を完全に現した【衝楯】。
そのギリギリ人が片手で扱えそうな大きさの楯には、赤い鬼の顔のレリーフが施され、鬼の双眸に光が宿ると盾の前面に不可視の壁が発生し、目に見えぬ壁は僅かに周囲の光景を歪ませる。
<!?>
まるで意思があるかのように牙を噛み鳴らし、周囲を睨む鬼の楯はいつの間にか複数ユウヒの周りを飛び回っており、すべて出そろったのか獲物を狩る狩人のようにスライムをねめつけ始めるのであった。
いかがでしたでしょうか?
鬼の楯、ギリギリ片手で扱えるとは言いますが、結構大きいです。
目指せ書籍化、応援してもらえたら幸いです。それでは次回もお楽しみに!さようならー